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2019年02月22日18:04

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誰が悪いのか

部下が「プレミアムフライデー」企画をすると言って
意気込んでいたので
「やる気と目のつけ方は良いけど、この企画は失敗する」
と言うと、殆ど涙目で半狂乱になって
僕が「人でなし」であると非難した。
非難は甘んじて受け止めるとしても、
この「プレミアムフライデー」は論理破綻していると指摘しただけなのにである

労働量を時間で測る、という考え方を捨てて
成果だけを追求するスタイルに賃金制度を改めない限り
特定日に労働時間をカットするという事は
別の日にその分の労働の歪みが移動するだけである
加えて、「働き方改革」の在り様が議論されている最中で
その翌春にきっかり電通の「高橋まつりさん事件」が勃発して
労働時間短縮への動きは決定的に停止する事になった

「ワシ、今日はプレミアムやから帰るわ。。。」
とか言って、すんなり帰る人は、プレミアムで無かったとしても
帰ろうと思えば帰る事が出来る自由人ばかりである
得意先に「●日までにこれを納品してね」という立場の人は
「プレミアムフライデーを挟んでいるから、納品が1日遅くなります」
という返事を受け止めなければならない
理論的な計算ではそういう事になる。

週末の月末の、とりわけ忙しいこの時期にである。
なんなら締日の作業なんかは通常に加えて事務作業が増える人も多い筈
そんなわけで
「自分がやらなくても、誰かがやってくれる」ような
仕事のシェアの仕方をしている人だけが
プレミアムフライデーの恩恵に与るわけだ。

僕の勤める会社は
10年ほど前は1000人を超える人数が働いていたが
ちょうどボリュームゾーンである人たちが
定年、再雇用、引退をこの10年余りで迎えていき、
3人減るのに対して、やっと新人を一人雇い入れるペースで補充、
しかも、半分以上の新人は3年以内に転職してしまうので
従業員は劇的に減少し、
気が付けば600人規模の会社になってしまった。

それは良くも悪くも、経営的には適正な経緯があったものと
僕自身は判断しているが
事業規模と言うか、お商売の範囲は拡大し続けているので
社員一人に対する労働の時間や密度は
実は増大していると肌感覚では感じている。
ともすれば
プレミアムフライデーの本質をその企画立案者が理解した上で
相手先にメリットを享受できるものとして提案できるとは
到底考えられなかったからだ

実際、その企画内容は酷いもので
提案直後から破綻し、会社には軽微だが損害を与える結果になった

「この企画の問題点と、改良して別の企画に利用できそうな部分をまとめて
後日、提出するように」
と僕が冷徹に言い放つと、部下は口から臭くて酸っぱい泡を飛ばしながら
泣き叫ぶようにして愚痴を訴えた。
僕は彼のためになる、と思って検証作業を命じたのだが
何か不満を感じたらしい。
結局何が言いたかったのか理解できなかったのと、
「後日」に提出が無かったので
さらに数日後に「提出を命じたのに、提出しなかった理由」を
提出するように求めた


今度は泣き叫びはしなかったが
こちらの質問とは別の回答をするという
児戯に等しく悪辣でレベルの低い態度で応戦して来たので
適当にあしらった
この部下は、別の部署にいた僕の先輩で
呑み仲間だった男である。
元居た部署ではそこそこ優秀であったと自画自賛するが
僕の部署での評価は「新入社員よりはマシ」な程度である

数日後、僕は人事に向かい
近日にあった出来事を伝え、彼を他部署で活用できないか、と
相談に行ったのである。
しかし、人事での回答は意外な内容だった。
元の部署では「ご存知の通り、営業方針の違いで上司と対立」して
追い出されているので帰れない、
別の営業部門には「新入社員よりマシ」なレベルの社員を
新たに育成するだけの余力がない
だから、お前のところでもう少し預かってくれ。。。というものだった

彼がお客に提出した企画書と
その後の態度、さらに何やら泣きわめいて訴えた内容を背景に
「もう少し、人事で教育してから現場に配属して欲しい」
と再度依頼すると
「新入社員など、新たな人材については対応するが
既存の社員が扱いにくい等の相談には対応しきれない」
とさらに本音で切り返してきた。

今年も季節が来たので
彼は「プレミアムフライデー企画」をもって
意気揚々と提案に向かったらしい
勿論、忽ちアウトだったらしい。

彼が悪いのではなく、プレミアムフライデーが悪いのだと
彼の手前は言い続けているが
本当は「彼が悪い」のである。



開始から2年…プレミアムフライデーの現状、経産省の涙ぐましい努力に涙
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=87&from=diary&id=5509514
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