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2019年01月22日13:13

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するとその失業中の「97%」はどうやって生活しているのか?

「AI革命」とくればたいてい、
「生き残る」という語と一緒に語られることに対して
苦々しい思いがするのはおれだけだろうか。

AI革命の結果
「せいぜいトップ3%程度の人が仕事をして残りは全員失業」
になるという。
人口の3%だけが安定した仕事に就いていて
97%が失業状態とはこれまた大変な事態である。
その97%はどうやって食べているのか。

97%が失業者では徴税もままならないと思うが、
それでは政府をどうやって運営するのか……?

AIが稼ぎ出した富をベーシックインカムで分配しており
働かなくても食べていけている
というならまだいいが、
果たして「トップ3%」の技術者や資本家が
無職の97%に分配されるために
自分が(!)稼いだ利益を
ごっそり政府に徴収されることを肯定するか?
非常に疑問である。

分配がないとすると、
97%の人間は、自給自足か物々交換か、
あるいはAIを導入したのではペイしない仕事をするために
臨時雇いされるという形になるのだろう。

現代だったらさしずめ、
内戦などによって
もともと未発達だった産業が壊滅し、
公務員や国際機関の現地職員以外の「仕事」がほぼない
後進国のような状況だろうか。

そこら中に貧困があふれている状態になると、
当然ながら窃盗や強盗などが増え、
治安は極度に悪化する。

盗むのでなければ物乞いである。
中国ではすでに、
乞食もQRコードリーダーを持っていて
電子マネーで施しをうけるという話も聞く。

その悪化した治安を取り締るために
AIによる緻密な監視網が敷かれ、
ビッグデータに照らして少しでも挙動不審と判定されたら
即ロボット警察に予備拘束されるような社会になるだろう。

そうなると3%の人々もおちおち出歩けないので、
「ゲーテッドコミュニティ」とか、
ブラジルでは「コンドミニオ」と呼ばれるような
壁で囲って安全を確保した住宅地に固まって住むようになる。

そうなれば、97%と3%の人々は、
意識面でもますます隔絶して、
同じ社会に住む「同胞」という感覚をなくしていくだろう。

……とか、AI革命で格差が拡大した社会を想像してみると、
SF的想像力を刺激はされるけれども、
天然知能(=人間)はいったい何を考えて
こんな生きにくそうな社会を作ろうとするのだろうか?と思う。

ーーーーーーー
■ぐっちー「AI革命で格差拡大は必然、ハラリ分析の未来と同意見」
(AERA dot. - 01月20日 07:01)

 経済専門家のぐっちーさんが「AERA」で連載する「ここだけの話」をお届けします。モルガン・スタンレーなどを経て、現在は投資会社でM&Aなどを手がけるぐっちーさんが、日々の経済ニュースを鋭く分析します。

*  *  *

『ホモ・デウス』でユヴァル・ノア・ハラリが示した分析は、わたくしがここ10年ほど、「これからこうなる」と言っていた話にかなり近い。わたくしは実際に世界中でしがない中小会社を経営しており、投資、収益、分配(給与支払い)という機能を一手に引き受けているので、理屈はともかく、起きていることやこれから起きることには敏感にならざるを得ないのです。

 ハラリの分析を大まかにいうと、人間はネアンデルタール人を駆逐したものの、その後は格差拡大の連続という歴史だったということ。農業革命は多くの人口扶養を可能にしたものの、実際に農作業に就く農民とその土地を持つ領主という格差を生み出した。その領主の資本蓄積はやがて産業資本となり、産業革命が起き、今度は労働者と資本家の関係に変化していきます。農業革命が1千年単位の変化とするなら、産業革命はせいぜい200〜300年の間に労働者と資本家の格差を拡大していったと言えます。

 さらに1980年代からのいわゆる貨幣革命では、資本家は生産の現場からも大きく離れ、金融資本家という形で企業を牛耳り、まさに今の経営者とサラリーマンの関係が強化されました。モルガン財閥ができたあたりを起点にすると、格差拡大はさらにスピードアップしてわずか100年足らずです。

 しかし、資本家とサラリーマンの格差といってもせいぜい、メルセデスに乗っているか、カローラに乗っているか程度の差です。東京名古屋間をメルセデスなら1時間で行けるのに、カローラなら8時間かかる、というならすごい格差だけど、現実にはかかる時間は変わらないし、新幹線になれば乗っている箱が違うだけ。格差といってもせいぜいそんなもんで、生活そのものが大きく乖離しているわけではない。まあ、だからサラリーマンは自分が奴隷以下だと気が付かない、ということもあるかもしれませんね。

 しかし、今まさに迎えているAI革命の格差拡大は、格差の幅とそのスピードでこれまでの事例をはるかに凌駕しています。サッカーは150年かかって40億人のファンを獲得していますが、FBはわずか5年です。さらに言えば新井紀子先生の研究で、世の中の仕事の80%はAIで代用されることが証明されてしまった。生き残る人間はそのAIとの対話ができる熟練した作業員と資本家のみ、ということになる。

 そうなるとせいぜいトップ3%程度の人が仕事をして残りは全員失業。結果として、プライベートジェットで移動する人と、新幹線にすら乗れない人というとんでもない格差が生まれるのは必然と言うしかありません。これが、あなた方がその変化の真っただ中におられ、すでに巻き込まれ始めている格差問題なのです。

※AERA 2019年1月21日号
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5463581
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