mixiユーザー(id:6231411)

2018年11月12日15:20

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理解が及んでいない

安田氏の会見が妥当であったかどうかは
それを受け止めるものの判断によるが、
本当に反省していなくとも
「なんか、すいません」
というジェスチェアを入れる事で世間が容認的に解釈してくれること
それを期待して会見を開いている事は
明白である。

何だか、意地悪な切り出し方だが
それが日本の危機管理の実態であるし
非常に重要なポイントである。

「お騒がせしてすいません」
というのは自分の発言や行動を否定して謝罪しているのではなく
騒ぎを起こしてしまった事に対しての詫びである。

それに政府が公式非公式を通じて安田氏に対してとった行動は
これは国民に対する義務であり、
「自己責任論」が仮に妥当な考え方であったとしても適用されるものではない
言い換えれば、
「安田は行くも帰るも自己責任だが、
だとしても国は義務として国民を守ろうとする」
という一見矛盾めいた現象になって当然だと言えるのである。

橋下徹が何かの番組に出た時も
「メディアの皆さんも悪い」って言っていた記憶があるが
本当にその通りだと思う
僕だって、こんな事に税金を払うのは「勿体ない」と思うが
本人も国も世界中の人が「望んでいない」のに
誘拐ビジネス犯が誘拐したのだから
「やるべきことをやるしかない」のである。

当然、国が手を出すという事は血税が投入されることを意味するわけだが
血税が投入されるからと言って
国民一人一人が是非を決定する権利があるわけではない。
ここも矛盾する原因になっている。

彼はフリーとはいえジャーナリストだから、
「行かない」という選択肢もあったから非難される羽目に遭うのだが
国際世論に於いて容認せざる事態が認められる紛争が起きた時、
いったい誰が責任をもってその真実を見極めるべく
現地報道を行うのか?という点において
例えば、メディア企業が社員に命の危険を負わせてまで
社命で取材のために記者を派遣できるのか?
と問われれば、現代の社会常識化では「NO」であろう

「色々言われてるけど、俺は行くよ」

と言うであろう人物が、結局どこからともなく現れて
安田氏に近い行動をとる事は避けられないのである。
たちの悪い事に、この勇気と無謀が入り混じった行動に乗じて
日本のメディア企業は報道する事が出来、
場合によっては国際世論に一石を投じたり投じなかったり出来ている

我々国民は、
それを民放やインターネットなどを通じて
無償で受け取っているから、その価値が分かっていない
まずその矛盾から紐解いていくべきである

以前に、最初に「イスラム国」が動画配信をして世間を騒がせたときに
「自己責任論は正しい」
と僕も主張した。だけど、それとは関係なく、国という概念は
国民を守り通す普遍的義務がある、その是非を議論していないから
どれだけ矛盾を抱えていても、「そうせざるを得ない」ことは揺るがないのである
もしそれが
国内に限る、とか
国内において、とか
国土に絡んで限定的であるのだとしたら
国民の出入国の管理をもっと審査して厳格に行わざるを得なくなり
海外旅行そのもののハードルが上がってしまう
海外出張も然りである。
紛争なんて、いつ何時、どこで起きるのか分からないからである。

本文に登場するペンシルだかマイケルだかいうジャーナリスト界の重鎮の発言の
「自己責任論は民主主義を知らない」
という発言も、この「安田問題」とは別のところで行うべき発言であり
仮にこの議論をしたければ
「民主主義国家のジャーナリズムの在り方」を議論する別の場においてであれば
今回の「安田事件」を例に挙げて議論しても良いのだが
今回の件で一番悪いのは身代金を要求するなどして軍資金を用立てしようとする
戦争の本筋とは違う「商売」をまず非難しないで

戦争だから、手段を択ばず勝つための行動をとる

という常識の方を重んじているんじゃないか

少なくとも、誘拐ビジネスをしたと思われる勢力に対しては
問答無用で殲滅攻撃を仕掛けても良いという姿勢をどうして取らないのか?
といつも思うのだ
何なら、その国の同胞を空爆するくらいの(もちろん、これはやりすぎ)

報道の自由の崇高さというのは
政府やそこにまつわる権力者が利己的に国を狂わせようとするのを
阻止する狙いもあるわけだから、戦場の実態を伝える必要は、常にある。
そこの部分を生業としている人が

「万全を期して臨んだが、失敗して捕まった。
それで騒ぎを起こしたわ、ごめん」

と謝るのはそんなに問題視すべきじゃない
何故なら、日本のその辺りのヒステリーゾーンは
ジェスチュアと分かっていても謝罪すれば容認ムードを与えているからだ

本当に社会の空気を読み取れるジャーナリストなら
この謝罪の意味を理解していないわけはない。
このペンだかエンピツだか知らない重鎮崩れは
そんな事も理解しないで、
自己責任論センセーショナリズムに
図らずも加担しているのである
馬鹿じゃないか??

■「安田純平さんは謝罪すべきでない」「自己責任論は民主主義を知らない」 米国特派員が激白
(しらべぇ - 11月11日 18:31)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=202&from=diary&id=5371598
11月9日、シリアで3年半拘束され、解放された戦場ジャーナリストの安田純平氏が日本外国特派員協会にて、会見を行った。

■お詫びと感謝の言葉からスタート

安田氏は冒頭に次のように手短な発言を行ってから、質疑応答に移った。

「本日は貴重なお時間を割いていただきありがとうございます。今回、私の解放に向けてご尽力いただいた日本、トルコ、カタールをはじめとする多くの皆さま方、ご心配いただいた皆さまにお詫びしますとともに、深く感謝申し上げます。

本当にありがとうございました。そして、今も行方不明になっている多くのジャーナリストたちの1日も早い無事の解放を祈っています。

今回、私自身の行動によって日本政府を当事者にしてしまったという点について、大変申し訳ないと思っています。今回、何があったか可能な限り説明することが私の責任であると思っています」

そして、一番最初に質問に立ったのはアメリカ人ジャーナリストで『新月通信』代表のマイケル=ペン記者。ペン氏は1970年ロサンジェルス生まれ。

カリフォルニア大学サンタバーバラ校卒業後、テキサス大学の中東センターで学び、1997年に日本語学習のため来日。2000年に北九州大学で講師の職を得て、2004年に友人らとボランティアで中東研究所を結成した。

講師を辞め、2010年に東京でテレビと紙媒体の中東関係リポーターとなり、新月通信社を設立。2015年6月まで外国特派員協会の第一副会長を務めていた重鎮だ。

■安田氏は謝罪する必要はない

ペン氏は次のようにいった。

「先日、国境なき記者団が、ステートメントを発表しています。その声明の中身は、『安田さんは謝罪すべきではない、謝罪する必要がない』という内容のもの。

『謝罪するのではなくて、むしろ歓迎をされるべき、評価をすべきだ』という内容になっている。

その声明の内容、そして日本社会、日本の市民が期待していること、日本の社会の状況というのは、ある意味で異なった常識があると感じる。

ジャーナリストの仕事は、危険なところに行ってそこの現場で起きていることを取材する、そしてそれを伝えるということ。政府などに管理されコントロールされる内容ではなくて、現場での情報を伝えるということがジャーナリスト本来の仕事になります。

世界で活躍するジャーナリストとしては、本当に謝罪をする必要があると考えられているでしょうか」

■「行動にいくつかのミスがあった」

安田氏は次のように応えた。

「報道、ジャーナリストの仕事が政府であったり権力にコントロールされるものではないということについて、全面的に賛成いたします。

今回、謝罪といいますか、私自身の行動に幾つかのミスがあったということは間違いないので、この点について皆さまのご批判をいただいて、今後に生かしていくために、まずごあいさつといいますか、『ご批判をいただくに当たってお詫び申し上げます』ということを申し上げています」

■米人記者「安田さんは極めて勇敢」
私は会見後に、マイケル=ペン記者にインタビューした。

———安田純平さんが解放されたことをどう思いますか?

「やはり嬉しいです。安田さんは勇気があり、極めて勇敢なジャーナリストです。彼が解放されたことを、同じジャーナリストとして歓迎したい」

———「安田さんは謝罪すべきではない」と発言された理由は?

「安田さんは、ジャーナリストの正しい方法で仕事をしました。安田さんを知る多くのジャーナリストが、『彼には豊富な経験があるし、彼ほど戦地に入るときに入念に準備をして、危機意識をもって取材する人はいない』と証言しています。

たとえば消防士などがそうですが、普段から訓練を重ねて鍛え上げ、完全武装して現場に行くのに命を落とすケースはあります。安田さんが拘束されてしまったことも、危険な仕事に伴う避けようのないリスクだと言えます。

日本が民主主義の国であれば、安田さんのように危険も顧みずに慎重に慎重を期して危険地帯・戦場・紛争地を取材する人がたくさん増える必要があると私は考えます。

危ない場所に行くわけですから、どんなに入念に準備をして、警戒心を強く持ったとしても事故にあう可能性はある。しかし、それを取材することこそがジャーナリストの仕事なのです。

なぜ危ないところに行くのかというと、正しい情報、中立の情報を伝えるためです。シリアに関する正確で中立な情報が入ってこなかったら、為政者だって、どうやって正しい政策をとれるのですか?

真実を伝えるからこそ、何が必要で、どうすべきか……が分かるのです。安田さんをあたかも犯罪者のように叩く風潮がありますが、彼は犯罪者でも間違った人でもない。彼は極めて正しい方法で勇気を以て仕事をされたと思います」

■自己責任論者は民主主義を知らない

———日本では「安田さんは自己責任で行ったのであり、政府や関係者に迷惑をかけたのだから、安田さんの家族まで含めて謝罪すべきだ」という意見があります。

「安田さんを批判する人たちは、ジャーナリストの仕事を分からないか、まったく無知な人たちですよ。民主主義の本当の意味を分かっていない。健全なジャーナリズムが機能し、言論の自由・報道の自由が守られることこそが、民主主義の礎です。

民主主義には正しい情報、権力から独立した自由なメディアが必須です。政府や利益団体からだけの情報が報道されるようになれば、民主主義は機能しないし、発展しない。『大本営発表の情報だけで良いのか』という問題です」

■注視してきた欧米メディアも歓迎報道

———欧米メディアは安田さんの解放をどう報じていますか?

「安田さんが3年半にわたって解放されるのか、殺されてしまうのか分からず、欧米メディアは動向を注視していました。安田さんが無事に解放されたことを歓迎する形で報道していますよ。それが欧米標準です。


彼は立派な仕事をしてきたのであり、咎はありません。拷問に遭いながら、身柄をいくつも移され、いつ解放されるかも分からない状態で、安田さんはよく耐えたと思います。

その不屈の精神は賞賛に値します。無事に解放されたことを改めて歓迎したいと思います」



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