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2018年10月08日19:34

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空海に魅せられたドミトリーさん仏僧となる!

空海に魅せられ、如願寺副住職を勤めるドミトリーさん
〜合気道、茶道、書道に親しみ日露文化交流の本流を行く〜
大阪市の南部「喜連瓜破(きれうれわり)」という地区にそそり立つ聖徳太子の時代に創建された名刹・如願寺副住職として日夜精力的に活動する仏僧『慈真』ことドミトリー・ボルコゴーノフさんは、極東ロシア・ウラジオストークでソ連崩壊直前の1989年生まれの28才の好青年である。
彼の父親は旧ソ連時代漁業省傘下の漁船団基地所属船舶や冷凍倉庫の冷凍機器の専門技術者であった。しかし、ソ連崩壊後打ち続く経済混乱のさなかに方向転換して別の道に転職し、美術品を扱う展示会を開催したり、一時アルセーニエフ記念郷土史博物館に勤務し、主としてアメリカで活躍する反体制作家アレクサンドル・グレーゼルの抽象画作品やヨーロッパの著名作家の絵画作品などを扱っていた。         ドミトリーさんこと慈真さん
また、母親は著名なダンサーとして活躍、クラシックからモダンダンスまでこなし、極東芸術学院准教授として後身の育成にあたっており、ウラジオストク青年劇場の振付師でもある。ドミトリー君はそういったいわば芸術家同志のユニークな両親の間に誕生し、すくすくと育ち、ソ連崩壊後の新生ロシアの新たな若者となった。
彼が日本に興味を抱いた最初のきっかけは、中学時代女子も含めた仲間20人とともに天道流合気道を習い始めたことである。時折道場に来訪する日本人師範の指導で懸命に練習を積み、まるでダンスのような軽やかな動きと、相手の力を利用して攻撃をかわして防御するその思想にほれ込み、次第に技が上達し初段の黒帯を締めるまでに上達したという。
また、日本にはあまり知られていないがウラジオストークには囲碁、生け花、極真会空手、柔道、剣道、茶道などのクラブが活動しており、市民の日本文化への関心は相当高いとのことである。その後、高校生時代合気道の仲間とともに客船ルーシー号で新潟に来訪し初めて日本の地を踏み感激の時を過ごした。滞在中日本の食事にも慣れ、道路が清潔で、緑が多く、空気が新鮮で、青い空と美しい景色にみとれ、大学で日本語を学ぶ決心を固めたという。そして、無事入学した極東連邦大学日本歴史学科で学び、途中2010年秋〜2011年夏には桃山学院大学に留学し、日本文化に更に親しみ、仏教とも出会い、卒論も躊躇なく「空海」を選んだという。そして、大学卒業後一大決心して2012年12月より四国88カ所巡りのお遍路さんの旅に出かけ、40日を掛けて徒歩で全行路を巡礼し、様々な出会いがあり、本当 の日本人の暖か
   ドミトリー慈真さんが副住職を勤める如願寺
かい心に触れる有意義な旅を終えた。とりわけ、足摺岬の金剛福寺住職の清水さんとの心の琴線に触れる感動の出会いを得ることとなり、後に如願寺副住職となる切っ掛けとなった。
そして、大学卒業後の一時期ヨットハーバー近くのナーベレジュナヤに開店した和食料理店「トラ」の雇われ店長なども経験し、日露の友好交流に寄与する日々を過ごした。
その頃ロシアに旅行社ガイドとして通う奈央子さんと偶然知り合うこととなり、彼女との結婚式はお世話になった思い出の足摺岬金剛福寺で挙げ、ウラジオストーク、ノボシビルスク、イスラエル、チェチェンなどから駆けつけた縁戚者や友人たち約10人の参加者から
も暖かい祝福の声援を受け、最愛の妻とともに大きな幸せな暮らしに一歩踏み出した。
しかし、結婚式は無事終了したものの、正規の仏僧となる道はまだ遠く、2016年4月に来日して仁和寺密教学院で正規に僧侶への道を歩み始め、早速得度し頭を丸めて「慈真」となり宿坊に住み込み本格的な修行を始めた。元自動車整備士や元家具販売店ニトリ営業マンを含む20歳から34歳までの8名の同窓生とともに暮らした寺院での修業はかなり厳しいもので、早朝のお勤めに始まり、清掃、自炊による精進料理の食事の用意などのあと仏教の教義についての学習を行い、更に様々な佛教の法式、服装、茶道、生け花、サンスクリット語も学び、外部との連絡を一年間完全に絶たれ、携帯電話の使用   足摺岬金剛福寺での思い出の結婚式
も禁止されていた。
従って、修行中に長男がめでたく誕生したことも一切知らされず、卒院間近の休暇時に初めて知らされて対面し、我が子を抱き締めユーリーと名付けた。
現在ドミトリー慈真さんは如願寺副住職として勤務の傍ら、宿坊での民泊を始め日本文化に関心を持つ外国からの来訪者に、仏教儀式の体験や書道、茶道、生け花など日本文化の神髄に触れる文化的交流体験ができる国際交流の文化的拠点として寺院を運営したいと目を輝かせている。

(平成30年10月8日 岩佐毅)


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