だからディ●ニーはダメなんだ

『人魚姫』の結末は、人魚姫が泡になってしまうからこそ、報いを
求めない想いの純粋さが引き立つわけであってだな。
それを口当たりのいい安直なハッピーエンドにねじ曲げるから、浦安に
金と著作権の国を構えるディ●ニーは、ダメなんですよ。

たぶん『フランダースの犬』をリメイクしたりした日には、教会でネロと
パトラッシュが凍死するすんでの所で、ネロの画才を見出した人たちに
助けられて、その後画家として大成しましたとさめでたしめでたし、とか、
これはまずあり得ませんが『火垂るの墓』に手をつけた日には、兄妹が
心優しいアメリカ人夫婦に助けられて、その後幸せに暮らしましたとさ
めでたしめでたし、とかいういかにも口当たりのいい安直なハッピーエンドに
するに決まっておるのですよ。

『火垂るの墓』は、誰が良いとか悪いとかではなく「戦争とはこういう
悲劇を生むものなのだから、ダメ絶対」というテーマを内包しているから
物語として支持を集めているのであって、妹はもちろんのこと兄も
死んでしまうからこそなのですよ。
兄妹に辛く当たる親戚にしても、当時の状況では自分たちのことで
精一杯で、そうなるのは仕方がないことなのであって。

…そういえば「この作品をひとりで鑑賞する」というのが在日米軍の
人たちの間での“最も過酷な罰ゲーム”になっておるそうで、
ゲームで負けたとかなんとかでこれをやらされる人は「他のどんな
罰ゲームでもやるからこれだけは許してくれ」と、泣いて懇願するとか。

そういえば(2)、記事の中にある『舌切り雀』のオチについてだけは
なんだか納得がいきませんな。
まあ「謙譲の美徳」「強欲=悪」を説くものなのだとはわかりますが、
もしもおじいさんが茶目っ気を出して「ん〜…じゃあ、せっかくだから
大きいほうをもらっておこうかな?」なんて言ったりしたら、スズメは
どうしたのやら。
ちょっとしたスキに、つづらの中身を入れ替えでもしたんですかね?
で、「大きい入れ物のほうがよりお得」という教訓…にはなりませんな。

それ以前に、なんでわざわざ大小のつづらを用意して、おじいさんを
試すようなことをしたのやら。




■「人魚姫」は最後どうなるか知っていますか？　意外と知らない昔話や童話のオチ
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=5249597