mixiユーザー(id:8437995)

2018年08月03日00:45

122 view

映画『ゲッペルスと私』

ナチス宣伝大臣ゲッペルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼム(103歳)による独自インタビューを終始収録したドキュメント映画です。
彼女はナチ党員として放送局に勤務していたが、ナチスの宣伝省に転職し、ゲッペルスの秘書として重宝される。
戦後はソ連軍に捕われ、1950年までの5年間、強制収容所に抑留され解放される。
しかし、昨年1月に106歳で死去する。

さて、この映画は彼女自身の半生とナチス時代の様子を本人自らが語り手として克明に証言している。
https://www.sunny-film.com/a-german-life

そして、最後に彼女は言う。
ホロコーストについて「最後まで何も知らなかった」と語り、「私に罪はない」と断言。
罪があったとするならば、「私」ではなく「ドイツ国民」である。
ナチスに政権を取らせたのは、ドイツ国民全員であり、「私」もその1人だったと・・。
https://www.huffingtonpost.jp/2018/06/15/a-german-life-20180615_a_23459673/

ところで、語りだけでは映画として成立しないので、当時の貴重なフィルム映像が随所に盛り込まれている。
その中に含まれた世界初公開のアーカイブ映像が非常に価値がある。
アメリカ陸軍通信部隊が撮影した記録映像やニュース映像、プロパガンダ映画映像。
ドイツとオーストリアが併合し、ナチス軍が凱旋してオーストリア市民に歓迎されるシーン。
ヒトラーを揶揄する人々を捉えたポーランドの映像。
ゲッペルスがムッソリーニとバカンスを楽しむプライベート映像。
また、ホロコーストの実態を記録した悲惨な映像には目を塞ぎたくなる。

国民全体が戦争への道に走ったのはドイツだけでなく、我が国も同じだと痛感する。
しかし、その当時の政権や政策に逆らう事は実際には困難だっただろう。
21 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する