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2018年07月16日00:15

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最近の映画

最近書いてない。でも映画もちゃんと見ている。

「バーフバリ 王の凱旋 完全版」
金沢でもロングランしていたインド活劇。
こんなふうに豪胆で勇壮な男を描いた映画は、近年なかった。

監督は「ベン・ハー」好きで、ブルース・リー好きだという。
ユリイカでも特集号を出している。

「アベンジャーズ」よりもかなり良かった。
登場人物の行動が別の登場人物の行動と並行して描かれ、そのアクションが交差する時に結果として両方にとってうまくいくという手法が最初と最後に出てくる。
どちらかというと、ジャッキー・チェンか。
ただ、その場面のスケールの大きさが爽快だ。

過去の振り返りから現代に戻ってから、最後のたたかいになってからはアクション場面ばかりでドラマツルギーが薄くなっていった。その前までは濃密な喜劇的ラブロマンスから
木曽義仲ばりの「火牛の計」があって、悲劇的予想が濃くなってすばらしかった。

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「ファントム・スレッド」
監督・脚本 ポール・トーマス・アンダーソン
ダニエル・デイ=ルイス、ヴィッキー・クリープス、レスリー・マンヴィル

オートクチュールデザイナーの映画。時代はマスコミのカメラを見ると昔のようだが、英国なら現代といっても通用しそう。
てっきり原作ものだと思っていたら、オリジナル。
ポール・トーマス・アンダーソンは緊張感のある長回しが撮れる。
今回幽霊が出てくる。その描き方は、ほほう、黒沢清のようではないか。

孤高の独身主義者の男が、小娘に振り回される恋愛映画と言ってしまえばそれまでだが、
最後の最後に、「この映画を×××× ×××に捧げる」と出てきて、ええっとなってしまった。
実は服づくりの男ではなく、映画づくりの男を描いていたのかも。。。

ジョニー・グリーンウッドの音楽は、エンドタイトルを見ていたら、ロイヤル・フィルの他、室内楽オケなど、ゴージャスに使用していて、もちろん音楽自体すばらしかった。

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「オンリー・ザ・ブレイブ」
監督 ジョセフ・コジンスキー
脚本 ケン・ノーラン、エリック・ウォーレン・シンガー
ジョシュ・ブローリン、マイルズ・テラー 、ジェフ・ブリッジス、ジェームズ・バッジ・デール、ジェニファー・コネリー

「トロン」「オブリビオン」のコジンスキーが、何やらマイケル・ベイが撮りそうな消防士の映画を撮った。
SF世界できれいな無菌室みたいな絵を撮っていた人が、汗まみれ、土まみれで男同志の連帯感の世界を撮っている。

山岳消防隊は、江戸時代の火消しみたいに、消火ではなくて延焼を防ぐために、木を切り倒したり、スコップで溝を掘ったり、先に燃やしておいてそれ以上先に燃え広がらないようにする仕事。
それを山登りの中で時間とたたかいながらやっていくのだから、体力勝負だ。
そうした過酷な労働であることは十二分に伝わる。

長い映画ではないのに途中だれてくるのは残念だが、ああした描き方を結末に持ってきたことで十分な余韻が残る。イーストウッドならその後の式まで描きそうだ。

そうか、コジンスキーの次回作は「トップガン」の続編だ。
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