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2018年06月28日22:32

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平穏で退屈な夜-5 "人と鼠と烏と雀"


 稔の屋敷/居間/夜/星空

 稔「……おや、赤い月も顔を引っ込めたようだね。」
 ツ「…うぅ……どうにも苦手です。」
 ス「何か嫌な事でもあったのかしら?」
 ツ「……特に記憶にはないのですが……。」
 ち「……ふん。」
 稔「…心当たりでも?」
 ち「いんや? 誰でも気持ち悪ィだろ? 好きだって言う偏屈も居るだろうけどよ。」
 ス「確かに、そうかも知れませんね。」
 稔「まぁ、引っ込んだのだから良いだろう。スケア、皆の酒を用意して呉れ給えよ。」
 ス「ええ。了解致しました。夕飯も済みましたし、明日はお二人ともお休みでしたね。ごゆっくりなさって下さい。」
 稔「ああ、有難う。ツバキ、スケアを手伝ってやって呉れ。」
 ツ「はいなー。さぁさ、母様母様、今夜は何に致しましょう?」
 ス「…ツバキは呑み過ぎないように、ね? この前の事を忘れたの?」
 ツ「……はーぃ。」
 ち「ふん。良いだろ、少しなら。」
 稔「……君でも気を使うのだねぇ?」
 ち「……言っとくがてめェのその台詞は何百回も聞いたからな?」
 ス「ふふっ、ちび虎が気を使うと面白いわね。今夜は? ウィスキーにする?」
 ツ「兄様の気分はきっと……あえての焼酎だとツバキは愚考致します!」
 ち「ん。正解。水割り……ぁ、おい、レモンと炭酸水があっただろ、持って来て呉れ。」
 ツ「はいなー!」
 稔「成程、僕もそれで良いな。」
 ツ「じゃあ皆お揃いですねー♪ 直ぐにご用意いたします! 母様も座ってて下さいな!」
 ス「くすっ、ええ、そうするわ。お願いするわね。」
 ち「……。」
 稔「…まぁ、ツバキが居れば此処は幸せだろうね?」
 ち「…うっせぇ。」


 そんな。多分誰にでも勝つちび虎君はツバキにだけ勝てません。


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