人並みのことも一人前にできないのを
突き詰めて自問していくとやっぱ凹む
生活力の乏しさよ
無駄にどうでもいい方面への好奇心の強さ
うまく調整して大人になっておくれ
わがままな子どもをあやすように
言い聞かせてみるけれど仕方ないな
もうこの歳になると生まれ持ったものや
環境のせいにもできなくなってくるよ
そこの原風景に縋りたいのはわかるし
そうでもしないととっても寂しいし
根なし草みたいにふわふわしているし
なにかを定着させるために毎日必死
歯を食いしばるなんて言ったら大袈裟だけど
夜勤だろうが転勤だろうが理不尽だろうが
人間関係の地獄だろうがどんと来い
やっぱ来るな
きみの顔を想像してみたんだ
きみの声を想像してみたんだ
くそ忙しい仕事の合間の便所の中で
妄想中にも容赦なくインカム入ってくるけど
自動でジャーって水が流れる音を含ませながら
応答している自分がなんだかなあって
恥じらいなんてしていたら生き残れないし
もうちょっと柔軟に微笑んでいたり
器用にすいすい泳いでいけたらって思う
なんでうまくできないんだろうって思う
それでも
とっても不器用だったあいつのこと
今でも物凄く愛おしいって思える
たとえうまくいかなかったとしても
何かに偏ってしまっていたとしても
未熟さゆえのすれちがいの連発だったけど
なんでだろう
思い出を美化するよくない癖を
どうか許してほしいんだ
それでも不器用に健気に生きていたきみのこと
今でも胸を掻き毟り続けているから
ほんとだよ
こっそり思い出したりしてごめんね
そんなふうに弱虫になりながら
なんとかして先に進もうとしているから
どうか許していてください
つよくなりたい
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