痛い目みてきたでしょう落ち着きなさい
なんて三歩あるいて忘れて
万策尽きてきたでしょう落ち込みなさい
なんて三分ひるねしたら忘れて
零からとマイナスからとの開始はどっちが
性にあっているのか問うてみれば
どっちでもいいじゃんってなるなら
まだいけるかな
期待値めっちゃ高いとハードルあがるけど
絶望値ちょっと低いとハートあなどるけど
結婚線いつも途切れてひとりぼっちだけど
生命線いつか産まれて皺の谷から這い上がる
人格を分裂させた後で女装して結ばれたい
わたしとぼくとこんにちは
あたまのなかでなにとなにを結婚させよう
家畜と昆虫と人権と桃源郷と人口密度と蜜月
まだいけるかな
漫画の中で
とてもひどい描写があったから
破いてなかったことにしたかったけど
もう見てしまった
なかったことにできなかったから
漫画の中から飛び出してしまって
あたかもすべてが起こってしまったかのように
いつだって錯覚してしまう
どうしてまだ会えないの
漫画の中で
主人公が擬人化された動物なのをいいことに
やりたい放題
これをみんなが見たら落ち込むだろうか
興奮して称賛したりするだろうか
変わり者も世の中にいるんだなって
何を感じればいいんだろうって
考えてしまうのはなんでなんだろうって
考えてしまうのはの重層構造の中で
ひたすら箱の内部を合わせ鏡にすれば
幻想の扉の旅人の権利をもらえるかと
夢の中で尋ねた
まだ百年はやいよって言った
百年経てばいつか誰だって
大人になってしまう魔法のように
きっと何も思い出せなくなるから
死んでしまうことをいいことに
やりたい放題
一体なにができてきたっていうの
問い掛けはいつだってどこか意地悪で
やる気スイッチよりも地雷を避けるように
そして自ら起爆をどこかで望むように
仕向けられているのがかなしくて
とてもかなしくて
かなしみを想定していたら
幸せが逃げていきそうなくせして
愛おしさが増してきてしまうから
結婚してくれってつぶやいた
いいですよってつぶやいた
さみしくなって泣いたふりをしてから
大好きな寝逃げの時間がやってくるのを
胸の底から井戸水を汲み上げるように
じわりじわりとすすんでいくのだった
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