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2017年12月13日11:21

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今日の新聞管見

昔、島根地方を旅した時の事です。島根と言えば安来市の「足立美術館」が有名で、此処は美術品のコレクションも然る事ながら、其の「庭園美」も世界有数の物です。此れが個人の財力で創設された物とは、実に驚嘆に値する者です。

左は然り乍ら、此の時同時に巡った宍道湖畔の「島根県立美術館」では、まことに不愉快な思いをしました。 と言うのは、此処へ立ち寄ったのはこの美術館の裏手から見た宍道湖に沈む夕日が大変美しい、と言う評判で其れを鑑賞する為に立ち寄った訳です。

で、夕日の沈むころまで時間調整の意味も込めて、美術品の鑑賞をして居たのですが、鑑賞をしながらその作品に付いて話をして居ましたら、館のキュレーターが寄ってきて 『話をするな ! 』 と言うのです。其れもかなり高圧的に ! 、です。理由は告げられませんでしたが、多分『ほかの鑑賞者の邪魔に成る』 と言う事なのでしょう。 で、その時は黙って指示に従いましたが、別段大声を出した訳でも無く騒がしいほど喋り捲った訳でも無いのに、と言う思いでかなり抵抗感を覚えました。

私の持論ですが、美術工芸品を鑑賞する事は、その作品を見て楽しむもので、殊更畏まって拝観する事では無い、と思って居ます。 同行者等であれば作品に付いて会話を交わすのは別に咎められる事では無いと思うのです。 此れは私の『関西人』と言う開けっぴろげな人種の為せる業だと思うのですが、 例えば、「文楽」等でも関西では、その芸を楽しみに行くのですが、東京公演ともなりますと、観客は「伝統芸能」と言う文化をを味わいに行く !  と言う畏まった姿勢に成りがちです。

義太夫節語りの、住太夫さんは何時も 「浄瑠璃は大衆演芸ですよって、気楽ゥ〜に楽しんで貰いたんだす」 と言って居ます様に、芝居や文楽の演じている最中に喋る事はいけませんが、美術館での会話位は別に咎められる事では無いと思います。

と、かねがね思って居ましたら、果たせる哉、今日の新聞に【美術館「会話OKの日」に賛否】と言う記事が載りました。此れは毎日では無く、月の内に1回か2回と言う物で、何時も ! と言う訳では有りませんが、「我が意を得たり ! 」と言う気持ちに成りました。

美術館・博物館としては来館者増を狙っての集客の為であるようですが、美術館・博物館への来客はそれほど低迷しているのでしょうかねェ? 将に、『くたばれ保守的キュレーター!』です。
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