本日はレモンの日なのだそうで、
1938年のこの日、
10月5日に詩人の高村光太郎氏の妻・智恵子氏が亡くなる数時間前、
「そんなにもあなたはレモンを待っていた…私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ」
という「智恵子抄」の一節「レモン哀歌」からなのだそうです。
京都の人間からすると、梶井基次郎派が多いと思います。
丸善や二条の八百屋など、つい10年ほど前まで存在した場所が生き生きと描かれています。
漫画とかの舞台になった場所は、聖地巡りとか言われていますが、
小説の舞台になった場所はどうなのでしょう?
私自身は、舞台になった場所もいいですが、
作者の住んでいた場所や、通っていた学校など、生み出された環境を見たく思います。
夏目漱石氏のロンドン時代の住処や、吉村昭氏の日暮里、ゲーテ氏のフランクフルトなど、
文学者を生み出した環境とはどんなものかを見てみたいですね。
直木三十五氏は甥の方のエッセイを読みましたが、なかなか雑な人物だったようです。
生きた街、経験、成長を見て、
小説家志望だった自分に何が欠けていたのかが見つかれば素敵だなと思うのです。
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