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2017年09月30日00:23

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雌阿寒岳・羅臼岳登頂記録、北海道シリーズ6

9月4日(月)

この日から3日間連続で山登りばかりだった。
今回の旅でいちばん張り切ったところ。
だから日記の記述も山のこと中心になる。

5時、雌阿寒岳登山口近くの公共駐車場を出発する。
200メートルほど車道を歩くと雌阿寒コースの登山口だ。

最初は樹林帯で展望がきかない。
整備された登山道を歩く。
森林限界に来たらハイマツの林の中を歩く。
ハイマツの背が高くて、やはり展望がない。
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1時間ほど登るとやっと背が低くなり、昨日遊んでいた阿寒湖などが見えてくる。
頂上火口も見えてきた。
だんだん植物が少なくなり活火山らしいガレ場になる。
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7時少し前に火口の上に着く。
この山も大きな爆裂火口だ。
火口の縁に沿って、平地のように緩やかな斜面を歩く。
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7時、雌阿寒岳(1499m)に登頂する。
なんだかあっけなく、いつのまにか着いた。
2時間しかかからなかった。
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天気が良くて雄阿寒岳と阿寒湖がよく見える。
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その反対側に大きく立っているのは阿寒富士(1476m)だ。
火口の反対側に回り下山する途中に登り口がある。
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ついでに登ってみることにした。
まずは火口の反対側に下りる。
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すぐに砂礫のジグザグ道が続いている。
100メートルちょっと登って頂上だ。
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こっちのほうが雌阿寒岳よりも、登った達成感があった。
でも振り返ると雌阿寒岳の山容は、やっぱり素晴らしい。
こちらから見ると、大地が盛り上がって天に向かって叫んでいるようだ。

また阿寒富士の登り口に降りていく。
そこからまっすぐにオンネトーコースの下山ルートがある。
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樹林帯に入ると大きな樹がたくさん倒れて登山道を塞いでいた。
去年の台風で荒れてしまったそうだ。

オンネトーコースの登山口に着く。
隣接して野営場があり、突き進むとオンネトーがある。
オンネトーというのは湖の名前。
とても静かなところだった。
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1時間ほどハイキングコースになっているところを歩く。
駐車場に戻った。
10時30分だった。


国道241号線を東へ走る。
どこかお風呂に入ろう。
阿寒温泉は値段が高いから摩周温泉にした。
摩周湖の近くだ。
「ホテル摩周」という寂れたところだった。
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さらに西へ。
開陽台という見晴らしの良いところに立ち寄る。
四方八方に地平線が見える。
北海道に来たなあと、あらためて実感する。
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サーモン博物館という期待外れの施設に立ち寄り、お昼ごはんを食べたあと海岸に向かう。
ここは知床半島の付け根だ。
「返せ北方領土」の看板がやたら目につく。
その北方領土が海の向こうに見えてくる。
国後島だ。
根室海峡を挟んで25キロしか離れていない。
こうやって見ると、あんなの日本領だろと実感する。
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右手に北方領土を見ながら知床の先の方へ行く。
「道の駅知床・らうす」を過ぎる。
すぐに道を左折して山の方へ入っていく。
知床横断道路だ。

知床峠に来た。
標高740メートル。
目の前に明日登る羅臼岳が見える。
国後島も山の間から臨むことができる。
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峠から反対側に降りていく。
途中でカムイワッカへ行く道へ曲がる。
さらに山奥の方へ道を選び、突き当りが羅臼岳の登山口だ。

立派なホテルが建っているけど、去年の9月に閉鎖されてしまったそうだ。
そのホテルの駐車場に車を停める。
外に出たらすぐそばにエゾジカがいて鉢合わせした。
山奥なんだなあ。

標高は230メートル。
今夜はここで車中泊。
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9月5日(火)

羅臼岳(1661m)は知床世界遺産の中にある。
閉鎖された登山口のホテルは名前が「地の涯」という。
ほんとうに地の涯の大自然の中にある。

4時30分、行動開始。
ホテルの裏から山登りが始まる。

まあいくら地の涯だろうが世界遺産だろうが、山に変わりはないのだった。
普通の樹林帯を歩いて行く。
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低灌木とクマザサになるとオホーツク海が眼下に見えてきた。
谷筋に入りハイマツ帯になる。
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8時、羅臼平に着いた。
広い平地だ。
ガスがあって展望がない。
でもこれは朝の靄で、もうすぐ切れそうだ。
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頂上をめざして登っていく。
しだいに急斜面になるが道はしっかりしている。
だんだんガスがとれて青空が見えてきた。
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9時、羅臼岳登頂。
北を眺めるとオホーツク海、南には国後島が見える。
知床半島の先の方には硫黄山、さらには知床山の知床連山。
すごく贅沢な風景だ。
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風が強くて寒いのを我慢して、30分以上も景色を楽しんでいた。
すぐに降りたらもったいない。

ちょっと岩陰に降りて腰を下ろす。
隣りにいたオジサンが話しかけてきて会話が弾んでしまった。
帯広在住の登山愛好家で、いろいろ参考になるお話を聞かせてもらう。

そういうことで1時間以上も頂上にいた。

来た道を戻る。
空はすっかり晴れ上がる。
羅臼平あたり、こんなふうになっていたのかと景色を見回しながら下りていく。
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登山口に戻ったのが12時30分だった。
お腹が空いたので、廃ホテルの玄関に座りパンを食べる。

車で知床半島の北側に下りていく。
やはり知床に来たのだから海鮮料理を食べたい。

「道の駅うとろ・シリエトク」の食堂で魚介丼をいただく。
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そこからすぐのところにある「ウトロ温泉・夕陽台の湯」で入浴。

港に出て、生まれて初めてのオホーツク海の水にも触れてみた。
見上げると、ここからも羅臼岳が見えた。

さよなら、と別れを告げ国道334号線を走る。
やがて次の山、斜里岳が姿を現した。
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斜里町という少し内陸に入った平野を行く。
街や農場から離れ、またしても未舗装の道を行く。

標高680メートル。
清岳荘に着いた。
斜里岳の登山口だ。
大きな駐車場があり、車中泊の人は一泊500円払えと書いてある。

清岳荘の建物に入っていき、管理人に金を払った。
ちゃんと手続きをした人は小屋の中の洗面とトイレを使ってもいいと言われた。
とれもきれいな小屋で、トイレももちろんきれいだった。

日が傾いてきた。
のんびりと車中泊する。

(つづく)


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