ヒコタンに捧げる作詞　１００

　　友の情け



生きているかと
冗談で
顔をのぞけて
くれるヤツ
友の情けに
甘えつつ
後をおいたい気分と言えば
なんにも言わずに
黙ったままで
俺の背中をどつくヤツ


今日は奢ると
いいながら
銀座にでようと
誘うヤツ
友の情けが
しみるから
枯れた涙がじんわりにじむ
覚悟をしとけと
緩めるベルトの
俺の姿に笑うヤツ



気の毒だったと
シミジミと
グラス置きつつ
語るヤツ
友の情けに
感謝して
死んだお前の写真を胸に
今夜は二人で
奢ってもらうと
言えば目頭ぬぐうヤツ