「石麿に 我物申す 夏痩せに 良しと言う物ぞ むなぎ獲り召せ」
とは、大伴家持が部下か友達かに、謂い送った一首だそうですが、何と万葉の昔から、ウナギが栄養たっぷりで体に良い物である事が、判って居たようです。
現代の様に砂糖や醤油や酒が完成されていたとは思えないので、どんな味で鰻を食べて居たのだろうと、気に成る所です。古代史研究家ならば、判って居るかも知れません。
翻って、現代の私は、ウナギが余りにも高過ぎて、とても食べられませんし、ウナギは愚かアナゴもドジョウも、手が出ません。
鰻の調理法ですが、昔は鰻を丸いまま12〜3センチにぶつ切りにして、串に刺して焼いて食べて居たそうですねェ。その形が植物の“ガマの穂”に似て居たので、「蒲焼き」と呼んだ物が、現代の様に開いて金串に刺して焼き上げる様に成っても「蒲焼き」と言って居るんだそうです。
昔と言えば、私が子供の頃、はえ縄を作ってドジョウやアマガエルを餌にして、川に仕掛けておくと、必ず2〜3匹の鰻が掛かって居たものです。
ですから子供の頃は、ウナギのかば焼きに不自由しなかったモノです。
ま、今鰻がこれ程不漁なのは、ひとえに『乱獲』によるものです。5年間ほど、成魚もシラスも全面禁漁にしてみなさい! アッと言う間に数が増えますよ。
此れ! 鰻を食えない者の僻みで言って居るんじゃありません。人間の身勝手を嘆いているのです。
ログインしてコメントを確認・投稿する