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2017年05月07日19:27

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『すごろく巡礼 代書屋ミクラ』松崎有理

昨今の研究者は、三年ごとに論文を一本は書き、しかも、質が基準に達していないと解雇されてしまう。
そんな彼らのために論文執筆代行業者、通称、代書屋がいる。

その中の一人、ミクラは、彼が惚れている心理学研究所の助教が調査のために旅に出たことで、そこの教授に頼まれたこともあって、連れ戻しに行くことにした。

目的地は、巡礼の島、辺路島。
そこでは年に一回、すごろくによる巡礼の祭りがあるという。
ミクラも「ゑ」という駒になって、島を周ることになった。

本当に人間が駒の役割となって島を巡る、このすごろく。
ある意味命がけで、少しは心の整理になってはいるのでしょうが、こんな結果になってしまったのが、何とも切ないことでした。
続編があるのなら、幸せにしてもらいたいものです。
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