夕方5時過ぎに誰かが研究室をノックしている。
ドアを開けたら、卒業生のHですという女性と後ろにイケメンの男性。
部屋で話を聞いたら、15年前に卒業した学生君で、男性は彼氏だという。
ゼミの前半は僕がT大に行っていて留守だったとか、ゼミのみんなと一緒に鎌倉を自転車で廻ったとか。彼女の昔話を聞いていたら、僕も少しずつ思い出してきた。
確かに僕はあの年度の前半、T大史料編纂所に内地留学していた。それで博士論文を仕上げて、初めての論文集を出版した。僕にとってもいろんな意味で懐かしい年だった。
現在35歳のH君は昔の面影そのままで、かわいらしかった。聞けば、今は日野市に住んで、保険会社で事故対応の交渉人をしているとか。面影は変わらなくても、大人としてずいぶん逞しくなったなぁと思わず眼を細めた。
15年経っても研究室に来てくれるとは、うれしいことだ。まぁ彼氏との米沢旅行のついでなんだけどねw。
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