mixiユーザー(id:6939073)

2017年04月09日14:26

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書評を書くということ

いま、楽しみながら書評を書いている。

僕の専門とは全く畑違いの論文集。最近の依頼、三つに一つは適任者を紹介して依頼を断っているので、今回も断ってもいい案件だった。でも執筆者は研究会で会ったことのある方で、facebookでもお友達になっている。それに加え、その研究がとても面白かったから引き受けた。

それにしてもなぜ僕が指名されたのか。この本が発行されてからまもなくの依頼なので、よくあるタライ回しの結果ではない。編集担当者は何を考えているのかなぁ。

さきほど楽しみながらと書いたが、これまで書評を書くのは義務感だけで、楽しく執筆するという感じではなかった。まぁ楽しいのはこの本が面白いからなのだけれど、自分の心境にも変化が出てきたということかもしれない。

若い時、書評を書くというのは、いわば喧嘩だった。相手はシニアの立派な研究者、駆け出しの僕としてはこの人を乗り越えなければいけないという使命感のような焦りがあった。学会の編集担当委員から、相手をもっと褒めるようにたしなめられたこともある。

しかし、40をすぎた頃からだろうか、対象の欠点よりも今後こうした方がもっとよくなるという点にばかり目がいくようになった。相手が同年代か若い研究者であることが多くなったせいもあるだろう。自分の気持ちにも余裕が出てきたのかもしれない。

今回の書評、公表されたら、執筆者は薗部が書いたことを残念に思うだろうなぁ、などといたずら心も感じながら、書評の執筆は後半に入る。

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