写真は私が定期購読している雑誌。
「クルーズ客船」と言えば日本ではマスコミが「豪華客船」と表現するため、多くの方が「金持ちの年寄りの道楽」だとお思いですが、『地獄の沙汰も金次第』な自由主義市場経済（海運業界はどこよりもグローバル市場です。海は世界中に繋がってますから）においては、船会社もラグジュアリークラス・プレミアムクラス・スタンダード（カジュアル）クラスの多彩な船を用意して、「娯楽を提供する」ことによって稼いでいます（無論ランクの違いは金額の違いです）。
日本はとても治安が良い国なので、子供連れでも安心して旅行ができますが、先進国でも家族連れの旅行はなかなか大変で、アメリカでは州によっては子供から目を離したら逮捕されることもありますから、船内で子供たちを放置して（チャイルド・コーナーで担当クルーに任せて）夫婦二人で静かにできるカジュアルクラスのクルーズ船は、ごく一般的な旅行スタイルになっています。
日本籍のクルーズ客船は今日（2017/03/25）現在3隻あります。
乗船料金が高い順に、日本郵船系の「飛鳥�供廖⊂αセ旭羞呂痢屬砲辰櫃鶸檗廖�SHK系の「ぱしふぃっくびいなす」ですが、忙しい日本人の需要に合わせて1泊からプランがあるにはあるんですが、１泊あたり（シーズンオフの片道クルーズでも）35000円はします。
日本籍の船内では日本の法律が適用されるので、外国人クルー（清掃や給仕などは日本船でもほとんど外国人です）にも、飛鳥�兇覆蘓斉狎邯�、にっぽん丸なら東京都、ぱしふぃっくびいなすなら大阪府の最低賃金が適用になり、チップの習慣もないので人件費が外国船よりも格段に高くなる（外国船ではサービスクルーはチップが主たる収入源）ので仕方ありません（3隻とも船内公用語を日本語のみとしている為、外国人サービスクルーでも日本語が堪能です）。
クルーズ客船による旅行は、実に快適なだけでなく、とても効率的な旅行手段です。
と書くと多くの方が「のろい船がなぜ『効率』が良いのか」と不思議に思われるでしょうが、ディナーやショーを楽しみ、寝ている間に、船は次の港へ向けて走っていますから、「移動しているだけの時間」は全くなく、翌朝目を覚まし朝食を済ませたら、前夜から数百キロ離れた港にいる、という事なのです。
クルーズ客船は乗り物には違いありませんが、乗船港から下船港まで部屋替えは無く、荷造りは最終下船前夜の1回だけ、あとは手ぶら同然の荷物で一時上陸して観光できますし、あえて上陸しないで船内にとどまることもできます。
リゾートホテルに巨大なエンジンがついていて、そこに連泊しホテルごと移動する、と考えていただくと分かりやすいです。
日本語ができる人は世界中に１億ちょっと（日本人以外にはそんなにいない）ですが、英語がそれなりにできる人は10億人くらいいますから、英語が船内公用語の、外国籍の客船のサービスクルー（ネイティブスピーカーはほとんどいません）は、安い給料で雇用されチップをあてにしていますので、船会社としては安い価格が提示できるのです。
商習慣も違いますので、税やチップは別で表記されています（日本船は税サ込表記）。
外国船にはカジノがあって、この収益も見込めるので、旅行代金として提示される金額はさらに安くなります。
以上の事情をお含みの上で以下をお読みください。
今年（2017）は4社の外国籍客船が（日本の旅行会社によるチャーターではなく）日本発着クルーズを企画していますので、値段が高い順にご紹介します（地獄の沙汰も金次第です）（笑）。
いずれも日本以外の国でも発売されているので、船内は旅客も多国籍になります。
代金は2名1室利用の1名あたり、期間中全食事込み、パンフレットやウエブサイトでは別途表示になっている諸税・チップは算入した、日本の旅行会社で円建てで買う場合の価格です（お酒とカジノは別料金）。
アメリカのフロリダ州マイアミに本社を置くセレブリティ・クルーズが運航している「セレブリティ・ミレニアム」は、2本の横浜発着クルーズを発売中です。
4月22日（土）〜30日（日）（８泊９日）日本一周春色クルーズ
横浜17：00出港→長崎→釜山→新潟→青森→仙台→横浜9：30入港
156700円（内側窓なし）〜1498000円（ペントハウススイート）
http://www.celebritycruises.jp/mlj2017/
9月24日（日）〜10月4日（水）（10泊11日）
横浜20：00出港→清水→神戸→高知→長崎→釜山→青森→横浜8：00入港
253600円（内側窓なし）〜577700円（スカイスイート）
http://www.celebritycruises.jp/cruise/cel/info/contents.do?contentsId=0150
アメリカのカリフォルニア州サンタクララに本社を置くプリンセス・クルーズが運航している「ダイヤモンド・プリンセス」による横浜または神戸発着クルーズはすっかり定着しましたが、今年は31本企画されています。
とても全部はご紹介できませんので、ショートとロングを1本ずつ。
気軽にショートクルーズ清水と韓国（5泊6日）
9月26日（火）横浜17：00出港→釜山→清水→横浜10月1日（日）午前下船
104500円（内側窓なし）〜581500円（グランドスイート）
のところ、特別謝恩価格
65500円（内側）〜149500円（ジュニアスイート）
秋の大航海 鹿児島・ベトナム・香港・台湾・那覇 16日間
10月26日（木）横浜17：00出港→鹿児島→チャンメイ→高雄→基隆→那覇→横浜11月10日（金）午前下船
313750円（内側）〜1446750円（グランドスイート）
http://www.princesscruises.jp/
イタリアのジェノヴァに本社を置くコスタ・クルーズは、昨年までは「コスタ・ビクトリア」を使って釜山→福岡→舞鶴→金沢→境港→釜山を山手線の如くぐるぐる回していましたが、今年は1周り小さい「コスタ・ネオロマンチカ」を釜山港に配船し、4泊5日から7泊8日までの5通りのプランを発売しています。
冬の日本海は確かに時化ますが、春から秋までは大きな湖のようなもの、年中荒れてるのは演歌の世界です。
日本での乗下船港は福岡・舞鶴・金沢（乗った港に降りる）、他に釜山からも韓国人だけでなく飛行機でやって来た諸外国の旅客との相乗りです（相部屋ではない）。
かなり複雑ですので、リンクをご用意しますからそちらをご覧ください。
安いプランは91000円から、長いプランに上級船室で700000円くらいになります。
http://www.costajapan.com/neoromantica/japansea.html
香港に本社を置くスタークルーズは、欧米系クルーズ船社が創り出した「クルーズの暗黙の常識」を覆し、アジアンスタイルのカジュアルクラスの客船を運航しています。
土曜日大阪→日曜日横浜→月曜日清水→火曜日鹿児島→水曜日終日航海→木曜日上海→金曜日終日航海→土曜日大阪→日曜日横浜・・・、と7月8日〜11月26日の間、山手線の如くぐるぐる回ります。
日本での乗下船港は横浜と大阪、他に上海乗下船も可能（上海は空港と港が近いので、中国人に限らず外国人客は上海乗下船が主流になりそう）、乗った港で降りる7泊8日で発売されています。
時期により、内側（窓なし）153100円〜213100円、エグゼクティブスイート343100円〜493100円。
http://www.starcruises.co.jp/ssvjpn/
小さいけれどクルーズ専門の旅行会社
クルーズのゆたか倶楽部
http://www.yutakaclub.co.jp/
クルーズプラネット
http://www.cruiseplanet.co.jp/
クルーズ専門部署がある大手旅行会社
JTBクルーズ銀座本店
http://www.jtb.co.jp/cruise/
郵船トラベル
http://www.ytk.co.jp/
近畿日本ツーリスト有楽町テーマ旅行サロン
http://www.knt.co.jp/theme/cruise/
クラブツーリズムクルーズワールド旅行センター
http://www.club-t.com/cruise/
阪急交通社クルーズコレクション
http://www.hankyu-travel.com/cruise/
西鉄旅行クルーズデスク
http://www.nishitetsutravel.jp/cruise-tour/
日本旅行新宿支店クルーズデスク
http://www.nta.co.jp/cruise/
読売旅行
http://www.yomiuri-ryokou.co.jp/cruise/
PTSクルーズデスク
http://www.pts-cruise.jp/
地球の７割は海です。そして日本は島国です。出かけませんか、船旅へ。
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