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2017年03月19日01:13

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室町時代の怪異

一四二五(応永三二)年二月、足利義持の息子義量は大酒がもとと思われる内臓疾患で亡くなる。その前後の怪異がすごい。一部、省略してお伝えします。

鶏や馬が将軍家の代が尽きると話す
正月一日、室町殿は北野天満宮へお参りした。お宮を廻っている時、御殿の中から声がして「今年で御代は尽きるだろう」と言ったそうだ。

また北野天満宮にはしゃべる鶏が居て、「今年で御代は尽きるだろう。称光天皇陛下はお亡くなりになるだろう」と言ったそうだ。それでこの鶏を川に流し捨てたという。

また畠山満家管領の馬屋の馬が「これから苦労するだろう。よくよく養生したおいた方がいい」としゃべったそうだ。その時、馬屋の馬共が同じようにいなないたという。

二羽の鳩が嚙み付き合って死ぬ
また正月一日、足利義量将軍が室町殿の御前に参った時、鳩が二羽飛んできて、お互い嚙み付きながら死んだそうだ。
※鳩は足利家が氏神と頼む八幡神の使者

諸神会合の夢想
また華王院主が次のような夢を見たそうだ。神祇官の役所と思わ れる場所で諸神が会合していた。その一座の人が「将軍の代が尽きようとしてる。諸神はすでに将軍家を見捨てなさった。ただし北野天神だけはまだお見捨てになっていない」と申されたという。それ で華王院主がこの夢を室町殿にお知らせしたので、室町殿は北野天満宮にお籠もりしようと仰ったそうだ。

足利義持寝殿の屋根瓦に白羽が立つ
また二月、足利義量将軍が既に危篤となった時、室町殿の神殿の棟瓦の上に白羽の矢が一筋立っていたそうだ。その矢には羽ではなく紙が付いており、矢の本体は華だったという。瓦の上に矢が立つ 事自体が特に不思議なことである。その後、あまり時間が経たずに義量将軍は死去したそうだ。

いやはや、当時の人は怪異に神経質だったんですね。

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