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2017年03月07日23:28

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ウルトラマン80 30周年記念“奇跡の”ファン感謝祭 イベントレポートその4

!!この日記は、2010年10月9日に、新橋の博品館で開催された、表題のイベントの内容をまとめたものです。

mixi内部からみんなの日記に公開範囲を広げるにあたって、内輪的な物言いをしていた部分や、デリケートと判断した部分などは編集しています。

また、イベント、ならびにレポート執筆から6年半ほど時間が経過していることもあり、この時点での自分の認識や、現在、公になっている事実などが異なる可能性があることをあらかじめお断りしておきます。

以上の部分を踏まえてお読みください。!!


当時の日記タイトル「はたらくおかあさん((ウルトラマン80 30周年記念“奇跡の”ファン感謝祭 個人的徒然雑記・その4)」

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DVDの映像特典の基地からの戦闘機発進画像を何枚か。
完全に現代の軍事基地のそれ、といった感じのレイアウトの滑走路からいかにも超近代然としたUGMの戦闘機が飛び立つ光景はシュールでもあり、80の独特のメカニックのリアリズムを印象付けてくれる。

さて、イベントはなおも続く。

長谷川氏に対して、一方の萩原氏はどうだったかというと、アフレコというものの存在すら知らず、監督に怒られてばかりだったという。
このアフレコが、意外と大変。80の場合は1日がかりになり、長谷川氏もしばしば怒られていたのだそうだ。

アフレコという方式の問題点は、実際の撮影とセリフの収録との間に時間が生じるため、自分で演じているにも関わらず、セリフ回しなどの間やテンポなどを忘れてしまうことなのだそうだ。

萩原氏が印象的だったというのが、オオヤマ隊長に「宇宙バリアがどうこう」と説明する台詞で、台詞自体の長さもさることながら、覚えて、まくしたてるように一気に言った結果、撮影現場では早口になった。しかし、アフレコ現場ではどのように言ったかを忘れてしまっていて、そのギャップを埋めるのに苦労した、なんてこともあったそうだ。

不思議なもので、難しい台詞、言いづらい言葉(バルタン星人とか、ガラガラ星人とか)ほど印象に残るという。

さて、話は再び長谷川氏に戻る。
スカイライダーこと村上弘明氏が、自分の子供に自分が演じたライダーを見せたらとても喜んでいて、それで、自分自身の中で黒歴史と思っていた仮面ライダーに出演した過去を再度見直すきっかけになった、なんて話があるけど、長谷川氏も(まあ、長谷川氏自身は矢的猛を演じたことを黒歴史とは最初から思っていなかったようだけど。…ただ、話がほとんど『矢的先生』に対してのみだったことから推すと、案外路線変更以後の猛に一番違和感と反発を以て接していたのもまた長谷川氏だったのではないかなあ、なんて類推してみる)
スター・ウォーズなどの影響を受けていたこともあってか、80に対して「子供向け」という意識があまりなかったそうだ。

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もろにスター・ウオーズを意識したであろう、スペースマミー内部からのシルバーガル発進の図。

で、長谷川氏は本放映当時はリアルタイムで80を見ることができず、今回のDVD化でようやく見直すことができたのだとか。

それを見て、「矢的先生ってがんばってるじゃん!」という印象を抱いたという。

萩原氏は「80当時、自分は18歳だった。で、今、自分の娘は18歳なのだが、お母さんは18の頃にはもう働いてたんだよ!」と会場にいるのであろう娘に対して語りかけるのだった。

さて、ここで、長谷川氏に「矢的先生」として会場全体に何かを語りかけてもらえないか、という話になる。

そして、長谷川氏に「矢的先生」が憑依して、「豊かな人生、明るい人生」について語りかけるのだった。
すべてのモノには命がある、自分を支えてくれている家族に、周囲に、愛していると伝え、抱きしめてあげよう、と。

矢的先生の言葉として聞くとすんなり受け入れられるから不思議。

さて、長谷川氏と萩原氏、二人にとって「ウルトラマン80」という作品は何だったのか。

まず、萩原氏は「最高の青春」と答える。こんなに長く愛されてきて幸せであり、自分も時々ウルトラシリーズのDVDを見て元気を出すのだとか。

長谷川氏にとって80は「運命であり、やらなければいけないものだったと感じたもの」だったのだそうだ。

ここで、長谷川氏の運命論が入る。いい話だったので可能な限りまとめると、実は、長谷川氏は20年ほど前に急な喘息の発作を起こしたり、交通事故を起こしたりして、命の危機に直面していたことがあったのだそうだ。
そんな中でも、命っていうのは自分だけの意志であり、何かをやらなければいけない時があり、人間は誰しも(天から与えられた)自らの使命を果たすために生きている。

長谷川氏は、(山中湖とまで言っていたかどうかはメモが取れていないんだけど)、山奥に別荘を持っていて、そこは星が綺麗なのだそうだ。星空を見ていると、泣いている気分になるけど、同時に苦しみからは逃げられないのだな、と悟ったようなことを思うのだという。
うわ、リアル「この宇宙のどこかに」だ!

で、その苦しみは、己のなすべきことをなした時に解放されるのだ。長谷川氏はそれを実感しており、ウルトラマンを演じられたことに対する運命に感謝している。そう言って締めくくるのだった。

ここで、長谷川氏と萩原氏にファンが書いた寄せ書きが進呈される。悔しいなあ、自分、これには参加できなかったんだよね。どこかで誰かが会場内を歩き回って集めていたのかと思うと…。
二人は、読んだまま止まる。

イベントもいよいよ佳境!なのだが、長谷川氏は「まだ2時間くらい喋れるよ」と言う。…本当に長谷川氏の矢的猛に対する思いってのは熱いんだなと再認識した。
同時に、それを自分たちファンが汚すようなことがないようにしないと、と自分は誓うのだった。

そして、萩原氏にユリアンが憑依して、49話の台詞を「地球人に生まれてよかった!」という言葉で返す。

最高の瞬間を見させてもらった。

さて、80はウルトラ兄弟に認定されているのかどうか、結構あいまいなところがある。長谷川氏もかつては「加わっていない、そういうアウトローな生き方もいいのでは」みたいなことを言っていた。
個人的に80は「加えられなかった」のではなく「加わらなかった」のではないかと思っている(ってか、この論理自体が宝島別冊の受け売りだけどね)。
それは、他者に頼ることなく、どんな困難も自分の力で乗り越えろ!というメッセージの体現のようにも確かに見えるし。

そこで、満を持して(?)ウルトラの父登場。「兄弟入りを発表したことのなかった80に、ウルトラプレシャスを与え、ここで正式にウルトラマン80がウルトラ兄弟に入ったことを宣言する!」というのだった。
いや、これまた粋な計らいだ。

再びステージ上に80とユリアンがやってくる。長谷川氏は80と抱擁を交わし、萩原氏はユリアンと握手するのだった。

そして、ここで客席の側にいたスペシャルゲストとして、プロデューサーの満田かずほ氏が登場する!自分はこれまた大感激。
父に、80に、ユリアンに、「ウルトラの星から飛んできてくれてありがとう」と満田氏は挨拶するのだった。

ところで、80の最終回を久しぶりに見てみた。80ではこの回のみが満田氏演出なんだけど、マグさんが散々茶化していた「あっ!キリンも象も〜」というサブタイトルと裏腹に、
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ここいらの画面のセンスや、音遣いなど、立派に往年の円谷プロダクションの作品しているじゃないか、と思った。
それ以外の理由で、自分は実はこの回が大好きなのだが、それはまた別の機会に書こうと思う。
一言だけ。マーゴドンを「特撮的な作戦」で倒すのがたまらなくいいのだ。

そして、満田氏からの意外な証言。
実は「キリンも象も氷になった!」は、最初から最終回の想定ではなかったそうだ。でも、シリーズ構成の関係でそれが最終回になってしまい、サブタイトルについては敢えてそれを残したのだそうだ。
満田氏はさらに「80がウルトラ兄弟に認められた。皆さんが証人である」と締める。
感無量になった長谷川氏と「生きててよかった!」という萩原氏がすごく印象的だった。

一応、これでイベントとしては終了で、あとは、雑誌などのスチール撮影をやるという話だったんだけど、長谷川氏が「どうせなら最後にみんなでウルトラマン80のオープニングを歌わないか?」と言い出して、長谷川氏、萩原氏、満田氏、(歌わないけど)80、ユリアンがステージにいる中、会場全体で「ウルトラマン80」を全員全力絶唱!して本当に、イベントが終わるのだった。

総括。

マグさんとナイスの芸人トークから始まり、長谷川氏と萩原氏のインタビュー、満田氏の証言など、もうお腹一杯!の内容。
マグさんの司会進行スキルのうまさは本当に異様だと思った。後は、2時間は語れるといった長谷川氏に、さらにその2時間分80について語ってもらう場があればいいなと自分は思うのだった。
会場が子供が多い場所だったのも、考えたら正解かな。これがLPOみたいな場だとちょっと厳しかったかもしれないし、博品館だからこそ、あれだけのものが見られたという風に感じた。

30周年記念イベントは終わってしまったけど、あの様子なら、これから、また、長谷川氏にもどんどんいろいろな話を聞かせてもらうことができそうで、そういう機会があるのなら自分は這ってでも行く!と決心するのだった。

会場を出たところで、ウルトラマン80とユリアンに握手してもらい、ウルトラマン80にハグまでされてしまった。80だけに「アッー!」って?
そして、マグさんに「萩原さんの豹柄」について突っ込んだら、本人は苦笑していた。

と、いうことで、久しぶりに特撮系で楽しめたイベントでした。
参加した皆様、本当に、本当にお疲れ様でしたー!

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