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2017年02月12日09:33

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【美術】日本初の総合的なナビ派展覧会として推薦「オルセーのナビ派展 美の預言者たちーささやきとざわめき」展

皆様、お今晩は。三菱一号館美術館にて5月21日迄開催中の「オルセーのナビ派展 美の預言者たちーささやきとざわめき」展に行って参りました。その感想です。


19世紀末のパリで、前衛的な活動を行った若き芸術家のグループ「ナビ派」。ボナール、ヴュイヤール、ドニ、セリュジエ、ヴァロットンらを中心とするナビ派の画家たちは、ゴーガンから影響を受け、自らを「ナビ(預言者)」と呼んで、新たな芸術表現を模索しました。近代都市生活の諸相を平坦フラットな色の面で表す装飾性と、目に見えないものを描く内面性――日常と神秘をあわせ持つナビ派の芸術は、一見控えめで洗練された画面のうちに、20世紀美術を予兆する静かな革新性を秘めています。本展は、近年国際的に評価が高まるナビ派の芸術を、日本で初めて本格的に紹介する展覧会です。オルセー美術館が誇るナビ派のコレクションから、油彩約70点、素描約10点など合わせておよそ80点が一堂に会します。

ブロガー向け内覧会に抽選で当たりましたので行って参りました。入場無料の上写真撮影可能なのが嬉しいところでして、ここぞとばかりビシバシと撮って参りました。
写真の写りが悪いとしたら全て自分の責任であります。

トークショーの前に一巡して写真も撮って参りましたが、二つ思ったことがありまして一つ目は国立西洋美術館のナビ派のコレクションも相当に充実しているなぁと言うことでして常設展示作品だけでも10作品以上揃っております。それともう一つはトークショーでも語られていましたが、ゴーギャンを祖とするナビ派は、画面が平べったいのが特徴でして二次元を追求しているなぁと思った事であります。

考えてみれば印象派の父マネの時代から写真が発達して絵画が写実を求める役割は一区切りついたのでありますが、それを割り引いてみても平面的で画面がテカテカしていない。自分がこよなく愛するアカデミスム絵画とは真逆の方向性を歩んでいるのでありますが、それでもこの展覧会を推薦できるのはタダで観れただけではなく作品の質そのものが、かなりのハイレヴェルでして日本では認知度が低いナビ派の代表作ばかり良くぞこれだけ揃えたりと素直に賞賛を送っておきます。

今回の展示で唸ったのは、エドゥアール・ヴュイヤールの『公園』連作八枚の内五枚を持ってきてオルセー美術館ですら出来なかった「壁一面に飾らない展示法」を実現出来ていることでして元来食堂の壁面を飾っていたように立体的に魅せることに成功しておりますし、暖炉の上に置かれた『八角形の自画像』もまた良い。そして世界初公開となったのが『エッセル家旧蔵の昼食』と言う作品でして他にもヨージェフ・リップル=ローナイさまのパステル画『花を持つ女性』や最後のトリを飾る『谷間の風景 四曲屏風』そして彫刻もジョルジュ・ラコンブさまの『イシス』と『存在』と絵画だけでなく陶磁器や彫刻まで網羅した日本初の総合的なナビ派展覧会として推薦致すものであります。

http://mimt.jp/nabis/
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