mixiユーザー(id:6939073)

2017年02月09日00:13

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室町時代の日記『看聞日記』にみえる「蜂合戦」

『看聞日記』に面白い記事があった。

応永三十一年(一四二四)八月二十三日条

今日、御所の棟木の上にミツバチの巣があるのを見付けた。そこに、キバチが二〜三十匹飛来し、ミツバチの幼虫を食べようとしている。それで巣の周りを数千匹のミツバチが集まり、キバチと合戦を始めた。四時間余り噛み合い、死んだり傷ついた蜂が多数でた。

遂にミツバチは負けて、退散した。キバチはミツバチの巣を食い破り、幼虫を食べた。ミツバチは千〜二千匹も集まっただろうか。一方、キバチはわずか二〜三十匹だった。それでもキバチが勝ったのである。死んだり傷ついた蜂が御所内に散らばって落ちている。希に見る不思議な事だった。ただし、蜂同士が戦うのは通常のことらしい。

ミツバチは原文ではしし蜂(獅子蜂)。獅子蜂にはスズメバチとミツバチの意味があるが、ここではミツバチのことであろう。

キバチは原文では三日蜂(みかばち)。みかばち(木蜂)は 樹蜂(キバチ)の古名である。大形の蜂。

こういう記述があるのも『看聞日記』の面白さだ。

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