大儀もない。
あるのは利己主義と報復である。
或いは利権の確保と、保身である。
その中で、その他大勢の犠牲を強いるものである。
何故気づけなかったのか?
支配者気取りで、勝負の熱に当てられ奢ったからだ。
勝つ事に執着し、見向きもしなかった為だ。
いずれにしても、救えたかもしれない人は忘れ去られ。
その両手で防げた犠牲は、すり抜けた。
それに気づかず、思惑通りに進んだ事に狂喜する。
その結末は多くの心を削り、砕くだろう。
多くの血は流れ、涙は流され続けるのだ。
何故、その未来が垣間見えた瞬間に、その事を考えなかったのか?
まだ、変えられる可能性はあるのに、救えるかもしれないのに、私は傍観するだろう。
臆病だから。
手にした物を失いたくないから。
これ以上の対価を支払いたくないから。
それこそ報復だと、嘯き、逃げるのだ。
己が罪だ。
自ら生みだした業だ。
まだ結論は出ていない。
でもどちらにせよ。
何かを犠牲にした結果等、蔑まれても、誇れるものではない。
この罪を忘れるな、この業から逃れるな。
それがこの戦いで得るべき尊きものと知れ。
そして刻み込め、心に。
心に刺さった罪と業の痛みと、血を糧とせよ。
その糧こそ、わが根源なり。
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