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2016年12月12日22:32

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黒岩祐治

 抜粋して並べるとかえって見通しが悪くなりそうなので、最初に全文引用しておきます。週刊文春にナンシー関が連載していたテレビ消灯時間の「別になんてことはなかった『ニッポンの危機』」です。


 何だか中途半端というか、真意のほどがよくわからない番組だったなあ。いや別に、放送された番組の真意がわからないなんてことはいつものことであるが、この番組に関しては番組開始の冒頭部分でやたらその「この番組の真意とは」を所信表明みたいに叫んでいたものだからさ。それにしては中途半端、と思わざるを得なかったのである。
 黒岩祐治キャスターがそのジャーナリスト生命をかけて送るこの番組、これを放送することによって黒岩キャスターがメディアから抹殺されるかもしれないけど、だけど敢えて立ちむかうのだ! 言葉は正確ではないが、こんなアオリで番組はスタートする。黒岩キャスターが、暗いスタジオで風吹き荒れる中に腕組みしてたたずんでいるようなイメージビデオまで流れていた。カタい社会問題にとっつきやすいようにという配慮のつもりなのだろうなあ。とにかく、何かあったら黒岩キャスターが責任を取る覚悟であるらしい。そして、責任問題が生じるかもしれないほど、この番組はタブーに挑戦することも同時に強調しているわけである。どちらも額面通りに受け取れるはずもないのは当たり前だ。生放送ですらないこの番組が、万が一何か「問題」になったところでどうしてキャスター一人が責任を取ることになるのか、ということだし、タブーつったってちゃんとスポンサーがついて7時台なんて時間に放送される番組に多くを望むのはまぬけというものだろう。でも「タブーに挑戦」については、タブーが無くなることはあり得ないにしても多少その喫水線みたいなものが動くことがあるのかなあ、とは思ったのだが。
 番組では「日本の危機」として「新幹線が危ない」「インターネット社会の落し穴」「カラスが人を襲う」「カビが怖い」「臨界事故の安全管理」「バイオテロ」などの7ネタを扱った。これがどれくらいタブーに踏み込んでいるのかわからないが、とりあえず黒岩キャスターが責任を取らされることはないと思われる。別になんてことはなかった。ここで、問題というのがどのような事態を指すのかということを考えると、ひとつは「報道されたことで不利益を被るところからの圧力」で、もうひとつは「報道することによって、視聴者がパニックをひきおこす」だろう。どっちも心配なーし。特に後者のパニックに関しては、番組の全体のトーンが「特命リサーチ200X!」と同じなんで慣れっこ。そう、この番組は結局「特命リサーチ」とあんまり変わらなかったのである。「テレビ界のタブーを破る」とか「クビ覚悟」とやたら言ってたけど、何かつまんないケンカに防弾チョッキ着て来たみたいな感じだ。誰も拳銃なんて持ってないって。
 亀井静香が出たんだけど、もう自分及び自民党のプロモーションする気しかないし、「臨界事故」では「今回は比較的敏速に情報が行きわたった。政府もマスコミも対応が良かった」という佐々淳行のコメントから始まったのだが本当にそうか。こういう番組ってぬるいだけならまだいいけどプロパガンダに使われたりすると始末が悪い。
 番組の最後に黒岩キャスターは「これでジャーナリスト生命が終っても本望です」と締めていた。だから、このへんがバラエティ的テレビ作法としてのものなのかどうかよくわからない。もし本気で言っているのであれば、これくらいでもジャーナリスト生命が終るかもしれないのが日本のジャーナリズム状況である、ということと受けとめることもできるけど。まあ、テレビ番組としてもあんまりおもしろくなかったってことが一番問題だと思うが。


 なぜ今になってこれを持ち出したかというと、この黒岩祐治キャスターが現在なにをやっているかということで、実は去年の「ベトナムフェスタ in 神奈川」で最高指導者チョン書記長を迎えた神奈川県知事こそ、彼がジョブチェンジした姿だったのです。

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 ちなみに、原稿に付されていたナンシー画伯によるキャスターの消しゴム版画と比較しても、容姿にほとんど変化のないことが見てとれ、政治家というものは現役の間は本当に老けないものだと実感させられます。

フォト

 別にスキャンダルだとか、黒歴史ってほどでもないと思いますが、あまり持ち出されたくない過去ではあると思います。都知事とちがって、県知事はあまり注目を浴びることもありませんから、そこはまあのん気といえばのん気です。舛添さんも、鳥取県知事とかだったら、地味にいい仕事をしていたような気もします。でも、あの人、おそらく目立ちたがり屋だったんでしょうな。
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