男体山(2486m)は北関東の最高峰だ。
世界遺産になっている日光二荒山神社の御神体でもある。
二荒山神社は三ヶ所ある。
日光市内の東照宮隣の本社、中禅寺湖畔で男体山の麓にある中宮祠、そして頂上の奥宮。
男体山登山は、登山口である中宮祠から出発して奥宮まで登ることになる。
10月11日(火)
午後、日光白根山から中禅寺湖に着いた。
明日の登山の偵察のため、中宮祠を参拝する。
受付に登山方法を尋ねた。
午前6時から扉が開くので、それから手続をして登ることになるそうだ。
年間で期間も決まっていて、毎年5月5日から10月25日まで。
「閉山中に、こっそり塀を乗り越えて登っちゃダメですか?」
と聞いたら、巫女さんに怒られてしまった。
境内にある宝物館を見学する。
男体山は古くから山岳信仰が盛んで、頂上からたくさんの遺物が発掘されている。
神事も多く行われていて、国宝や重要文化財の太刀も多く所有している。
そういうお宝の中に、頂上にあった大剣も展示してあった。
明治時代に奉納された4mの鉄剣だ。
山頂に立ててあったけど東日本大震災で力尽きて折れてしまった。
いまは替わりに新しいステンレス製の剣が頂上にある。
明日の下見が終わった。
日光の街へ下りる。
ガソリンスタンド、コンビニ、、日帰り入浴、ファミレスへ。
日帰り温泉は「やしおの湯」というところ。
格安でいいお湯だった。
中禅寺湖まで戻り市営駐車場で車中泊する。
10月12日(水)
5時に起床。
朝ごはんを食べて二荒山神社中宮祠の駐車場へ。
6時10分前だったけど、受付をしてくれた。
登山じゃなくて「登拝」という。
入山料500円を払う。
お守りをいただけるから、それを首にかけて登る。
ぶらぶらと鬱陶しいから、すぐにザックにしまったけど。
本殿の横が登山口だ。
鳥居をくぐり、拝殿を奥に進む。
すぐに一合目の標石がある。
しばらくはクマザサの緩斜面を登る。
さすがに500円払っただけあって、登山道はきれいに整備されている。
30分ほどで舗装された林道に出た。
ここが三合目だ。
四合目までは、この舗装道路を歩いて行く。
中禅寺湖が下の方に見えてきた。
天気もいい。
登山日和だ。
男体山はコニーデ型の火山だ。
富士山と同じ、きれいな円錐形をしている。
だから頂上まで、ただ登るだけ。
標高差1200メートルを我慢して登り続ける。
6合目辺りから斜面が急になり、岩場になってきた。
上に行くほど傾斜もきつくなる。
たいして難しいところじゃないけど、ただ登るだけというのは疲れる。
9合目を越えて、やっと樹林限界に来た。
火山岩のガレ場を登る。
たまに立ち止まって、後ろを振り返る。
素晴らしい景色だ。
8時40分、頂上の奥宮に着いた。
真新しい鳥居をくぐる。
これも東日本大震災で倒壊して建て直したものだ。
まずは奥宮に参拝。
無事登頂を感謝する。
奥宮から50メートルほどが最高地点だ。
新品のステンレスの鉄剣が立っている。
陽の光を反射して神々しい。
「2001年宇宙の旅」のモノリスのようだ。
鉄剣の隣に立ち、あらためて眺望を楽しむ。
すぐ下には中禅寺湖がある。
昨日登った日光白根山、燧岳などの東北の山々。
微かに富士山、八ヶ岳も見えた。
下山は来た道を戻る。
こんどは1200メートルを一気に下る。
中宮祠に戻ったのが11時10分だった。
本殿の横に「男体山登拝番付」というのがあった。
登山記録が絵馬のようにしてぶら下げてある。
通算登山回数の最高が1223回、一日往復回数では5回が最高だった。
こんな山を一日5回とか、1000回以上登るとか、よくやるなあ。
ということで車に戻る。
今日の午後から明日までB級観光の予定だ。
続く
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