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2016年09月04日23:33

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うぉぉ、OEK&野村萬斎

「仰げば尊し」を終わって、NHK教育にチャンネルを変えてみれば
「ウルトラセブン」のテーマに、「ウルトラ警備隊のテーマ」をやっていて、涙、また、涙。
フルオケはすごい。特にホルンがすっごかった。
広上淳一の指揮もたのしそうで、いいなぁ。


ドラマはまあ、極力演奏場面を流さない方針のようで、
課題曲をちょろっとだけ聴かせるくらい。

寺尾聡よりも多部未華子の方が指揮うまい、と、うちの子どもは言っている。


さて、昨日、「石川県立音楽堂開館15周年記念スペシャルコンサート」に行ってきた。

井上道義 指揮
野村萬斎 狂言師
金沢素囃子保存会 素囃子
オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団 合唱

鈴木行一 勧進帳 ―素囃子とオーケストラ・混声合唱のために
モーツァルト 交響曲 第35番 ニ長調「ハフナー」 K. 385
ラヴェル ボレロ(舞・野村萬斎)


席は完売だと、音楽堂の看板にも貼ってあった。
客席には和服を召した方も多くて、知事のあいさつがあり、市長も来ていて、という雰囲気。

「勧進帳」は2005年にもOEKで演奏したことがあるそう。
ステージ右側に、素囃子。中央奥に、木管・金管。その右隣に女性合唱、左隣に男性合唱。左側に、弦楽器群。ステージ中央に衝立を置いて、その裏で井上道義が指揮。
ステージ両袖には、縦型のサイネージを置いて、合唱や素囃子で語っている内容を表示。

曲は、オーケストラの演奏に始まり、合唱が入り、素囃子のパートに入れ替わり、という形式で進み、義経と静御前の話しからはじまって、安宅の関を通る時の勧進帳の下りになっていく。
堤の音とか、三味線の音は決して、西洋楽器に負けていないし、特に笛は、最初フルートのソロで奏でられたものを引き継ぐように、演奏されていた。

弁慶の力強さが出た後は、静御前のパートで締められており、現代音楽としてはわかりやすい。


モーツァルトは、OEKのヨーロッパツアーでも演奏してきた曲という。
井上さんは譜面台に置かれた楽譜をまったく開かずに、指揮棒なしで振っていた。

7月16日のコンサートで、 メンデルスゾーン 交響曲 第3番 イ短調 作品56「スコットランド」
を演奏した時も同様のスタイルだったが、
この時は、「まさに今、音楽が生まてれいる」という躍動感に満ちた演奏だったが、
昨日のモーツアルトにはそこまでの感動はなかった。


「ボレロ」
以前、ラフォルジュルネで、井上指揮フランスのラムルー管弦楽団の演奏を聴いたことはあったが、その時も日本人の奏者の仕出しがあった。

今回も大編成になるのに、舞台で踊るって、どうするんだろうと思っていたら、
ステージ中央に四角い空間ができていた。
その後に井上さんが指揮して、四角を囲むようにオケが配置され、曲の最初から最後まで演奏されるスネアドラムは井上さんの隣。木管のソロはステージ前方に配置。

照明の変化で、暗闇から始まり、舞台中央奥の通路からぱっと、野村萬斎が現れる。
頭には何もつけず、装束の緋色の袴が、曲が進むにつれて大きく見えるようになってくる。
そして、ジョルジョ・ドンやシルヴィ・ギエムみたいに、萬斎も跳ぶ。

美しく力強い舞でした。

終幕はやはり暗闇。

演奏は、すばらしかったと思う。
指揮が見えにくいところもあっただろうと思うし、「のだめ」で描かれたように、ソロがつぶれれば崩壊する恐れもある難しい曲だけど、存分に踊れるくらいに乗っていた。

特に、トロンボーン。
ソロの演奏者はロベルト・カイプ。
調べてみると、すごい人だった。

Robert Kaip (ロベルト・カイプ)

1997年〜2003年までエワルド金管5重奏団に在籍、2005年よりコルプストロンボーン四重奏団メンバーとして活動を開始する。
2000年にArtisjus芸術賞を、2002年には国から最も優れた演奏家に贈られるフランツ・リスト名誉賞を受賞する。
1997年より国立ハンガリー国立ラジオ放送交響楽団首席トロンボーン奏者、デブレツェン大学トロンボーン講師も務め、2004年より石川県のオーケストラ・アンサンブル金沢へエキストラとして招かれ、度々日本を訪れている。
「Dolce Artists Salon ドルチェ楽器ホームページ」より

コントラバスの女性も。
マルガリータ・カルチェヴァ。ブルガリア放送響の首席コントラバス奏者。

チューバの多戸幾久三は、元NHK交響楽団首席。
ホルンの藤原雄一は、大阪フィルの奏者。
フルートの工藤重典は、サイトウキネンオーケストラの元首席、水戸室内管弦楽団の首席。
スネアドラムの人は山田徹かな。新日本フィルの奏者。ネットで検索したら顔写真まですぐに出てくる人たちばかり。

客演メンバーがすごすぎる。
井上さんは、演奏後に、今日は一ケタ足りないぐらいの料金の演奏会だと言っていましたが、
確かにそのとおりだったと思います。

大満足でした。

中日新聞のWebに写真入りの記事があったので、リンクしておく。
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20160904/CK2016090402000039.html

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