mixiユーザー(id:10719871)

2016年08月22日12:42

975 view

ラウド・ヘイラー

ジェフ・ベック、6年ぶりの新作「ラウド・ヘイラー」がすごい。
確かもう70歳は越えているはずだけど、レイドバック感ゼロの、瑞々しくもパワフルな音。
まあ、新作が出る度、同じような感想をもつのだけれど、今作はいつにも増してインパクト大。

まずは、アルバムの大半が歌モノであること。
これはソロになってからは初めてのことだ。
そしてそれが女性ヴォーカルであるということ。
女性ヴォーカリストと組んだのは、これまでにも度々あったけれど、ここまでがっつりコラボしたのは、初めて。
また、もう1人、女性ギタリストが参加していて、この3人で曲作りの段階からコラボした結果が、今回の新作ということになる。
リズムは打ち込みかと思ったら、ドラマーもベーシストもクレジットされているので、基本的には生の演奏のようだ。

歌モノであるから、当然メロディーはヴォーカルが担うことになるし、もう1人の女性ギタリストがリズム・ギターとしてサポートに徹していて、その結果、メロディーからもリズムからも自由になったジェフ・ベックのギターが縦横無尽に弾かれまくる、ということになる。
まあ、それによって、楽曲としてのバランスがややおかしくなっている感じもなきにしもあらずだが、ジェフ・ベックのギターが炸裂しているのだから、何の文句があろうか。
最強のギタリスト、まだまだ健在である。
まあ、若い女性とコラボしたことで、老人が精力を取り戻した――といってしまうのは身も蓋もなさすぎか(笑)

でも、今作の1番のポイントは、「ラウドヘイラー」(大声で呼びかける)というタイトルが示すように、世界の現状に対してモノ申す、といった感じの歌詞であるかもしれない。
つまり世界の現状に対して何かいわずにはいられないから、歌モノになった、ということで、そんなストレートなメッセージ志向は、ギタリストとしてキャリアを築いてきたジェフ・ベックにしては極めて異例のことだ。

紹介する「リブ・イン・ザ・ダーク」は、こんな歌詞。

暗闇で暮らさなきゃならないとしても
私は暗闇なんて怖くない
(中略)
私たち暗闇で手を取り合うのよ
だって暗闇で手を取り合ったら
握っているのが誰の手かわからないから
私たちは愛をひたすら溢れさせる人間なのよ



そしてもう1曲、今作の白眉といえる「スケアード・フォー・ザ・チルドレン」。
絶品のギタープレイが堪能できます。



3 4

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する