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2016年08月13日13:51

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最初の一音、それだけで持ってかれます・・・・センチュリー・ハイドンマラソン第6回

驚嘆、と言っていいレベルの高さ。

大阪 いずみホール
センチュリーいずみ定期演奏会No.32
ハイドンマラソン第6回
飯森範親指揮 日本センチュリー交響楽団
ピアノ独奏 小山実稚恵
(コンサートマスター 荒井英治)
ハイドン:交響曲第9番ハ長調
モーツァルト:ピアノ協奏曲第9番変ホ長調「ジェナミ」
ハイドン:交響曲第27番ト長調
ハイドン:交響曲第70番ニ長調

前回から実は2ヶ月しか経過していないのに、9番の最初の一音が鳴った瞬間、自分の耳と心が、飯森・センチュリー・アット・いずみホールの音を渇望していたことがわかる。ある意味「飢えて」いた、と言ってもいいかもしれない。そこに、大阪で望みうる、最高、最上の響の慈雨が降る。それがすーっっと、沁みていく。幸福感に、体が震える。

それにしても、なんというレベルだろう!最初の単なるCーdurの和音の3連打・・・・ドミソが鳴っているだけだというのに、どうしてこんなにいい音がするんだろう!本当に、ヨーロッパの宮廷で、そこのレジデントオーケストラが演奏していると言っても、誰一人として疑いはしないに違いない。

そして、いつものことだが、3曲のシンフォニーのキャラをしっかり立ててくる見事さ。宮廷バロックのギャラントを満載した9番、ノンビブラート・ピリオド奏法の繊細で透き通った響きが際立つ27番、そしてハイドンの職人技炸裂、思わぬ音楽の展開、そのハッとする驚きを聴く愉しさに満ち満ちた70番。

ハイドンのシンフォニーを生で聴くことが、こんなに楽しいことだったとは、ってここに集う聴衆はみんな思ってるんじゃないかしら。今日もほぼ満席。飯森さんが「たくさんのお客様に来ていただき、ありがとうございます」と言ったくらい。でも、本当にその通りなんですよ。本当に、「楽しい」。何と言っても、「楽しい」。幸せなまでに、「楽しい」。麻薬に溺れたみたいです。

毎回書いてるけれど、こんなにハイレベルの演奏を最高のホールで聴けるなんて、最高の贅沢ですよね〜。ああ、大阪にいて良かった。

前回のハイドンを聴いて、ヒロノミンさんまでやられてしまわれたようで・・・・今回も、はるばる岡山からご参加。終演後「良かったですね〜〜」の嵐。ご一緒したお酒の旨かったことと言ったら!

この演奏会があるから、また生きていけるような気がします。飯森さん、ありがとう。

追記:どうしてもこのシリーズ、ハイドンの印象が強すぎて、コンツェルトのことが書けないのだけれど・・・・今回の小山さんのピアノ協奏曲は、特に3楽章がチャーミングで楽しかったです。ご一緒したヒロノミンさんは、「小山さんは、モーツァルトがいいですね」とおっしゃっていましたが、確かにアンコールのトルコ行進曲といい、音色のヴァリエーション豊富な、快活、軽快な「疾走する」モーツァルト。うまくこの魅力的な演奏会に「填って」いたように思います。

でも、コンツェルトの選曲と人選は、さぞかし大変でしょうねえ。昨季の郷古君のように、期待したようのははまらないこともあるわけで・・・今から、来季のラインアップが楽しみですな。
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