オバマ大統領の広島訪問について、あれこれ考えている。
全部観たわけじゃいけど、スピーチは確かに感動的だった。
大統領の「本気」がしっかりと伝わってきた。
あえて謝罪を求めなかった政府や被爆者の姿も良かったと思う。
でも、本当にこれでいいのだろうか、というわりきれない気持ちもくすぶっている。
日本人、人が良すぎるんじゃないか、とか。
でも、被爆者が許すといっているのに、被爆してない人間がケチをつけるのもどうかと思うし。
過去は水に流そう、というのが日本人の美徳なのかもしれないが(?)、そうした忘却性向故に、問題の本質に無頓着であり続けるのが、日本人の悪癖なのではないかという気もする。
アメリカにしたって、核兵器の削減をアピールする裏には、テロリストに核兵器を渡さないという「国益」があるわけだし。
それでも、オバマ大統領の想いは、本物だったと思う。
そこは信じてもいい気がする。
それから、今回の被爆者の姿に、ボビー・ウーマックの歌の一節を思い出した。
「この世で最も勇敢な男とは、先に許したヤツなんだ」
――ここには、希望があるような気がする。
今回の「和解」が、今後、世界の紛争解決の1つのモデルケースとして浸透するとしたら、それは人類の未来への大きな希望たり得るのではないか――というのは、あまりに理想的に過ぎるだろうけれど、そんな希望に賭けてみたい気もちょっとする。
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