まず、サミット(先進国首脳会議)は「世界の問題を話し合い、解決に向かわせる」ための会議であり、開催国は基本的に「順番」に回ってくる。今回は日本が開催国で志摩市で開催、となった。
別に日本の首相が「ええかっこしい」で開催国やります!と言ったわけじゃない。
で、多くの記事で問題にされている「沖縄県での殺人事件」だが・・・これを日米首脳会談の最大懸案かのように報道するマスコミにはあきれ返る。
沖縄県から米軍基地をなくしたいのであれば、やることは「米軍がそこにいる理由」をなくすのが、時間はかかるが一番確実だ。
アメリカが基地を日本国内、特に沖縄に置いている理由は「台湾と中国の関係」「中国の太平洋進出」「南シナ海」「朝鮮半島」「ロシアとの関係」だと私は考えている。
ようするに、展開しているアメリカ関連企業が敵の攻撃を受けないように監視させている、と言ってもいいだろう。台湾は半導体などを生産している拠点があるし、フィリッピン、ベトナム、タイ、マレーシアなども同様、そこに資源・生産物を運ぶシーレーンも重要。太平洋の利権を勝手に持っていかれて困るのはなによりアメリカ(と、ついでに日本)だし、北朝鮮はアメリカまで届く核ミサイルを作ろうとしている。ロシアとの関係は・・・どちらかというとアメリカが「俺様は正義だ!」と言うためのものに見える。
それらを考え合わせれば、やるべきことは主に「中国を黙らせる」ことのはずだ。中国に「台湾は独立国だ」と認識させ、南シナ海の人工島を世界中の誰でも自由に上陸できる公共の島として開放させ、太平洋はそこにある島国と、国際的なルールによって定められた開発利権があるということを納得させ、対外的な野心よりも、国内の不満をなくす(押え込む、ではない)ことで沖縄にある基地の半分は不要になる。
あとの半分は朝鮮半島だが・・・難民を出さないように統一できる方法を私は思いつかない。統一されたらまた日本にたかりに来るだろうことも容易に想像できる。
ロシアとアメリカの関係は・・・というとアメリカが自分の正義をロシアに押し付けている、と思えるので、日本としてはアメリカを諌めるぐらいでいいと思う。
サミットで日本がどこまで日本の国益を主張できるのか、どこまで欧米を日本側に引きずりこめるのか、見ておくべきポイントだろう。
もうひとつ、マスコミが大騒ぎしている問題。米大統領の広島訪問である。
来ていただけることには異論はないし、原爆資料館を何の前提もなしに見て、感じていただきたい、と強く願う。その後の言動によって、バラク・オバマ氏が、アルフレッド・ノーベルの創設した賞とその理念にふさわしいものであったかどうかがわかるだろう。
ただし、日本の学生たちの旅行の日程から原爆資料館がなくなるのは困る。その分の旅費(交通費・宿泊費)をアメリカに支払ってもらってでも、学生たちには「現実」を見て、感じて、知ってほしい。その「現実」の中には、被爆者たちが憎んだのは「げんばく」という罪であって、アメリカではない、という事実、日本が世界に誇るべき高い精神性がある、ということも、だ。
だからこそ、事前に用意された原稿による演説や謝罪などはいらない。バラク・オバマという「ひと」が感じたことを正直に語って、そのとおりに行動してほしい。その中で「世界の首脳は広島・長崎に来るべきだ」という言葉が出てくるなら、条件付で歓迎する。
さて、今回のサミットにはロシアが呼ばれていない。が、安倍首相は事前にロシアを訪問し、首脳会談を行っている。実は米大統領から「やめろ」という要請が来ていたのだが、日本は押し切って会談を成功させた。公式訪問ではなかった!と騒ぐ御仁もいるようだが、礼砲やら晩餐会やらが重要なわけじゃないので、必要十分だし、日本がアメリカに追従してなどいない、というメッセージにもなった。
会談の成果はサミットで世界に向けて公開されるだろう。大変楽しみである。
さて・・・サミットの主要議題は「世界経済の安定」である。
アメリカやフランスの軍需産業が儲かりゃいい、というなら日本に関係のないところで戦争でもなんでもやってくれればよいのだが、あいにく地球上にそんな場所は存在しない。
戦争にかぎらず、内戦にしろ武力衝突にしろ、一方的な攻撃にしろ、経済の安定にとっては大迷惑そのものだ。
むしろ、互いに認め合って「ほぼ」平和に交易・貿易を行ったほうがずっといい。一部の産業の莫大な大儲けはないだろうが、その他ほとんどにとってすこしづつ利益がある。
そして、その方向で日本という国の安全保障が語られるの必要がある。日本はどんな相手であっても敵視する必要はない(ただし、殴られたら、相手が死なない程度に叩きのめす程度の力があったほうがよい・・・のだが、安保法制ができた現在でさえ「よける」程度しかできない)。無益に戦うよりも、互いの利益を求めて商売をしたほうがよい、という話だ。
それを世界の首脳に納得させ、実行させることができればサミットは大成功といえる。
もちろん、日本のマスコミはそんな「地味な成果」を喜ばない。もっとど派手で、目立つもので、自分に都合がよいものだけを流しまくるだろう。それが「報道の自由」だと思い込んで。
だが、国民の知る権利は当然のように置き去りにされ、何年も、場合によっては何十年もたってから「あれが転機となった」と理解されるかもしれない(もちろん、悪い意味での転機になるかもしれないが・・・相手のあることなので何とも言えん)。
ついでながら、主要国(ここではG8)の中で、ある意味、日本は最大の「金持ち」である。外貨準備のドルはドイツやイギリスの6倍以上あって、日本国内では使えない。
これを活用(各国へ貸付)して、東南アジア諸国の港湾整備・道路網(アジアハイウェイ)・鉄道整備などを(日本の企業にも入札させて)行うことは世界はもちろん、日本の経済対策にもなる。
金持ちの割には政府が借金をこしらえていて、少子化という問題も抱えていて、国民の生産性が高いとは言えないので、大変残念ながら消費税は増税の必要がある。
海外のインフラ受注で企業の法人税が増えても所得税が増えず、将来の社会福祉・福利厚生に問題が出る、というのは大変バランスが悪い。海外のインフラ整備がいつまでも継続できるわけではない。貯金を取り崩しているだけだからだ。
肥え太った者に対して「そのデザートをやめておいて、将来のために貯金しておけ」というのと、「どうせ将来医療費を払うのは子供だから、今は借金してでもデザートを食べなさい」と言うのとどちらがマシか、というのが消費税増税問題だと私は考えている。その問題も、サミットで日本が世界の「うるさがた」に答えなければならない重要な問題である。
さあ、マスコミにだまされないように、しっかり見ておこうじゃないか。
■安倍首相、沖縄事件に抗議し再発防止要求 日米首脳会談
(朝日新聞デジタル - 05月25日 22:16)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4010615
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