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2016年04月10日20:22

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男体山 (後編) H28.04.05 及びワカンの使用感に付いて

また降り出して来た雨の中を中禅寺湖まで戻ると、夕食の支度をしながら明日の対策を練ります。最終日の明日は白根山に登る積りでしたが、この様子では早く切り上げる所か登頂さえ儘ならない。男体山を同じコースで二度も続けて登り返すのは気が進まないが、それよりもここまで来て結果を残せないのは不本意である。ならば確実に登ろうではないか。明日の天気は曇りで安定しているし、自分の付けたトレースもある。それにほぼ同じ条件下でツボ足とワカンの比較が出来るのだから、ワカンの初体験の舞台としては申し分ないではないか。それに何よりも…もう一度山と謙虚に向き合える機会を得たいのだ。よし、腹は決まった。

翌日は5:45に梵字飯場跡から歩き始めます。志津乗越へは7:00に辿り着き、ワカンが必要になるまではこのままツボ足で通す事にしました。昨日と違うのはストックを手にしていた事。驚いたのは昨日はあれほど苦しめられていたのに、膝下まで踏み抜く回数が10数歩に1度と軽減しています。これは雨が上がってから時間が経ち雪質が安定して来たのと、朝方の低い気温で雪が締まっているのと、トレース上の何度も踏み固められた足跡を辿っているので当たり前ではあるのですが、それにも増して驚かされたのは、たとえ踏み抜いてもストックがあれば凌げられるという事でした。足元が崩れてもバランスを失う事がないので、次の1歩を力強く踏み出す事が出来るのだ。普段の登山であれば使う気は更々ないけれども、雪質が安定していない状況であるならば、これは確かに必需品ではあるなと思ったのでした。因みに帰りの林道でも、それまでは滑らない様に雪のある所を選んで歩いていたのですが、ストックがあれば氷結した所を歩いても安定しているし寧ろ速い事にも気付かされました。

こうして八合目まで登って来た所で漸くワカンを装着する事にしました。初めての使用という事で調整には手間取りましたが、1歩足を踏み出した途端にその威力を思い知らされました。昨日は腰までのラッセルを強いられていたのに、膝下程度で楽に歩いて行ける。たとえ潜っても不思議な程に苦にならない。キックステップも楽に切れるし、何よりもスノーシューには顕著であった足元の不安定さが微塵も感じられない。もうこれ無しでは雪山には登れないと瞬時に理解できたのでした。昨日自分が付けたトレースが途絶えて、後は薄く表面に足跡が残っているだけの残雪を意気揚々と登って行きます。コースを外れてふかふかの雪の中に足を踏み入れても全く苦にならない。チョー気持ちいい!思わず本日正式に現役引退を表明した北島康介の言葉が脳裏に浮かびます。こうして両日とも山では全く人に会う事なく10:50に登頂。眺望が効かないので山頂付近を色々と散策していました。

実は食生活の改善という事で、ここ半年ばかりは1日2食(昼食は摂らない)を通しているのですが、普段の生活はこれで良くても、登山中にこれをやるとシャリバテを起こしてしまいます。それで仕方なしに“簡素な昼食”を摂っているのですが、要するにこれは昼食代わりのおやつみたいなものですね。因みに普段から朝と夕の2食以外は全く口にしない様に心掛けているので、登山中も行動食みたいに矢鱈と口に入れたりはしません。これで頗る調子が良いです。この簡単な昼食を済ませてから下山を開始したのですが、しかし九合目を過ぎた辺りでグローブのアウターを山頂に置き忘れている事に気が付きました。ツボ足であれば間違いなく取りに戻ろうとは思わなかったのでしょうが、迷わず山頂へと引き返しました。11:50から再度下山を開始です。

下山時には結局は最後までワカンを装着していたのですが、スノーシューであれば難儀する様な下りでも、全く意に介さずに歩を進めて行けるのは素晴らしいです。腰まで埋まりそうな所へジャンプして飛び込んで見ても全く不安感がない。特にスノーシューが苦手とする激しい凹凸のあるトレースの上であっても、足首を捻る事がないので躊躇なく踏み込んで行ける。この爽快感は格別ですね。最早スノーシューは麓での散策以外には使う事はないだろうと思わせるものがありました。後はワカンとアイゼンの併用がどの様なものか試して見たいですね。

時にはバランスを崩して雪面に引っ繰り返ってしまっても、笑って居られる。昨日のささくれ立った感情が嘘の様でした。空を見上げながらそのまま横たわっていると、何故だか無性に泣けて来て、心が浄化されて行く思いがしました。14:30に車に戻ると、思った以上に時間が掛かり過ぎてしまっていたので帰路を急ぎます。0:30に漸く帰宅。日本海側から太平洋側に抜けた事になるので、走行距離は1700kmを超えていました。

男体山 (前編)
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1951772665&owner_id=9724239

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