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2016年04月02日23:23

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「壁を築け!」←始皇帝かよ!

アメリカが偉大であるゆえんは
万人に向かって可能性が開かれている点にある

……などという与太話を
アメリカの大衆は
もう信じてはいないらしい。

「トラクターがなくても中国人は万里の長城を造ったじゃないか」
というトランプ氏の論法は、
不法移民が増えることへの不安や不満を
「大昔の中国でできたことがなぜ
『偉大な国』であるはずの米国にできないのか」という
既成政治への怒りへと転じさせている。
移民を阻止するために
米墨国境に長大な壁を築けと主張する
トランプとその支持者が見落としていか、
あえて見ないふりをしていることがある。

万里の長城を築いた大昔の中国には、
トラクターはなかったか知らないが、
始皇帝の強大無比な専制権力と、
途方もない数の人間を強制労働に就かせる
動員力があったことだ。

秦の始皇帝とか、
万里の長城を重建した明王朝とかを
仮に「偉大」と呼べるとしても、
その偉大さは
アメリカのそれとは質が違うということが分かっていない。

いっそ本当にトランプが大統領になって、
秦の始皇帝がやったみたいに
国民を大動員して
トラクターだのダンプだのショベルだの使わずに
「版築工法」でメキシコとの国境に万里の長城を築いてみせたら
さぞ見ものであろう。

だが、もしそれをやってのけたとして、
世界はアメリカを
偉大な国とみなすかどうか……?

むしろ「自由の国」アメリカが北朝鮮みたいな
時代錯誤の専制国家になりさがったことに
驚愕するのではないか?

まぁ、そこまでは言わなくても、
メキシコからの大量の移民流入を阻止する壁を作るのに
アメリカ国内だけでは労働力が足りなくなって
メキシコから大量に移民労働者を入れました、

なんてことになったら……こりゃもう大笑い。



2016.3.27 11:00更新

【アメリカを読む】

「壁を築け!」と連呼するトランプ支持者 
世界一の経済・軍事大国は
一体何を恐れているのか?


(1/4ページ) .

 米大統領選の共和党候補指名争いで先行する不動産王、ドナルド・トランプ氏(69)の集会では最近、支持者が「壁を築け! 壁を築け!」とかけ声を上げることが多い。もちろん、トランプ氏が不法移民の流入を阻止するため米国南部のメキシコ国境に築くと公約した「万里の長城」のことだ。


資源の誤った配分 ビジネスで培ったトランプ氏の交渉能力でメキシコに「壁」の費用を払わせるのだという。このような荒唐無稽な計画を真に受けるほど米国の有権者も愚かではない…という考えは改めるべきかもしれない。

 トランプ氏がこれまでに明かした構想では、南部に築かれる「壁」は札幌から鹿児島までの直線距離に当たる1600キロに及び、80億ドル(約8900億円)の費用が必要だという。

 「トラクターがなくても中国人は万里の長城を造ったじゃないか」というトランプ氏の論法は、不法移民が増えることへの不安や不満を「大昔の中国でできたことがなぜ『偉大な国』であるはずの米国にできないのか」という既成政治への怒りへと転じさせている。

(2/4ページ) .

 ナチス・ドイツのヒトラーが整備した高速道路アウトバーンを「一般状況にとび抜けて先進化された技術は、資源の誤った配分をこそ示している」「われわれの自由主義の基準からすれば、あのような道路に感激する理由はほとんどない」と断じたのは計画経済を批判したF・A・ハイエクだが、トランプ氏への熱狂の前ではこうした議論は通用しない。

 トランプ氏は逆に本家である万里の長城のイメージを自らの「美しくて高い壁」に重ね合わせている。どうみても「資源の誤った配分」である政策も、「米国を再び(・・)偉大にする」という極めて単純なメッセージと結びつくと、悲しいことに予備選・党員集会で爆発力を発揮することになってしまうのだ。


外国への「恐れ」
 世界一の経済大国であり最強の軍を持つ米国の人々は何を恐れているのか。

 「トランプ氏は米国史に根深くある何かをうまく利用している。それは、外国の影響力への恐れだ」。米国政治史を専門とするアメリカン大学のアラン・リクトマン教授はいう。

(3/4ページ) .

 米国にはアイルランド人、ドイツ人、ユダヤ人、ヒスパニック(中南米系)、イスラム教徒の移民をスケープゴートにし、根拠のない「恐れ」を不満のはけ口にしてきた伝統があるという。トランプ氏は有権者の「恐怖感を刺激する選挙戦」を展開してきたというのがリクトマン氏の見立てだ。

 「壁」の建設でヒスパニック人口の増大を懸念する有権者の感情に訴え、イスラム教徒の入国禁止やテロ容疑者家族の殺害を公約することでイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)によるテロを恐れる世論をつかむ。

 昨年12月には、イスラム教徒の入国禁止について、第二次大戦中に当時の大統領、フランクリン・ルーズベルトが道を開いた日系人強制収容と「何ら変わりはない」と主張した。

 後にロナルド・レーガン大統領が憲法違反だったとして謝罪したルーズベルトの判断も、「ポリティカル・コレクトネス」(政治的正しさ)に異議を唱えて人気を博しているトランプ氏には大衆迎合の材料なのだろう。米民間団体「パブリック・ポリシー・ポーリング」(PPP)調査では、トランプ氏支持者の48%が日系人強制収容を肯定し、反対は21%だった。

(4/4ページ) .

「政治的放火だ」

 「マッチを使って遊んでいると、燃え始めた火を制御できなくなる。そのようなことはリーダーシップではなく、政治的放火だ」。民主党の指名争いで先行するヒラリー・クリントン前国務長官(68)はトランプ氏をこう評した。

 ローマ法王フランシスコは「橋をかけるのではなく壁を築くことだけを考る人物は、キリスト教徒ではない」と述べた。トランプ氏はローマ法王庁のあるバチカンにも大きな壁があるじゃないかと反論している。

 15日の「ミニ・スーパーチューズデー」の出口調査では、共和党支持層の3分の2がトランプ氏が主張するイスラム教徒の入国禁止を支持していた。

 「外国人嫌悪のセールスマン」(米ポリティコ・マガジンのマイケル・グランウォルド氏)として、国と国、人と人の間に壁を築こうとするトランプ氏のアメリカ。「丘の上に輝く町」の理想は見えない。(ワシントン支局 加納宏幸)


http://www.sankei.com/premium/news/160327/prm1603270012-n1.html
http://www.sankei.com/premium/news/160327/prm1603270012-n2.html
http://www.sankei.com/premium/news/160327/prm1603270012-n3.html
http://www.sankei.com/premium/news/160327/prm1603270012-n4.html
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