IRED.jpに日常的なものを非日常的な視点から観察するという、
実験的な作品集について記事がありました。
ブルガリアの建築家であり、5年前に写真撮影を始めたヤセナ・ポポワ女史の視点、
つまり真下からものを見ると言う事です。
彼女は物の“底”を詳細にとらえた写真を撮っているのだそうです。
私たちが見ることができない唯一のアングルは、下からのものなんです。
と女史は言います。
製作中のシリーズ「Urban Insects(都市の昆虫)」は、
ガラステーブルの上に横たわる人をテーブルの下から撮影するという、
非日常的な視点の実験から始まり、
しばらくその実験を続けたあと、
“機械”の方が視覚的におもしろいものができるのではないかと移行。
彼女は、自分の自転車を撮影。枝に自転車をぶら下げ、その下に這い写真を撮影。
作品の対象は、オートバイや自動車から建設機械、最近では機関車と、
どんどん大きくなっていきます。
最大の課題はそれを持ち上げることで、
オートバイのような、比較的小さい機械ならロープで吊り下げ、
大きくなるにつれ、ともっと込み入った方法が必要になる。
自動車の下にもぐり込むために友人の修理工場でリフトを利用、
それより大きなものはクレーンを。
機械が持ち上がると、カメラを手に、機械の下を這い。
一枚ですべてを写真に収められないので、何百枚もの写真を撮り、
画像ソフトを使い、すべての写真を数週間がかりでつなぎ合わせ、背景を除去し、
気に入ったパーツを強調するために彩色します。
1枚の写真を構成するのに、10〜100枚の画像が必要。
列車を持ち上げるのに20分をかけ、撮影は1時間かかり、
1日が終わるころには、赤いスニーカーはオイルで真っ黒になっていました。
ファッションの犠牲は別にしても、
「Urban Insects」は時間と労働力がかかるプロジェクト。
次のアイデアは。「戦車とかでしょうね」と語った様です。
なかなか面白い写真ですが、最後の軍用車はあまりいいアイデアでは無さそうに思います。
戦場において、ひっくり返った車両は珍しくも無いのですから!
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