mixiユーザー(id:21100113)

2016年01月17日11:51

232 view

噺家 桂 春団治師の死去   

上方落語中興の四天王、松鶴、米朝、文枝、春団治、の最後の一人、春団治が亡くなりました。もう暫く前から高座を見ないなァ、と思って居ましたが、やっぱりお悪かった様で、とうとう不帰の客と成って仕舞われたのです。
人は皆、誰しも何れはこの世とオサラバしなければ成りませんが、私自身もかなり近い年齢だけに、他人事とは思えず、次第次第に順番が回って来ている、上方落語では有りませんが 「死神」 の足音が迫って居るようです。其れは其れとして、

春団治 と言う噺家は、本当に上方らしい噺家でした。羽織をすっと脱ぐ仕ぐさと言い、踊りで鍛えた幽霊女の所作と言い、誠に粋な姿でしたし、語り口の浪速言葉は耳障りのエエ響きを持って居ました。此の師匠、持ちネタはそれほど多くは無いのですが、練り上げられた話の「間」は絶妙で、同じネタを何時聞いても腹の底から笑えてしまいました。将に至芸とはこの事なのでしょう。

此の師匠、新作落語は「ワシの仁に合わん!」と言って本当に一度も遣りませんでした。

私が此の四天王を聴き始めたのは、昭和30年代の中頃だったと記憶して居ますが、4人とも既に円熟の域に達して居たように感じました。私自身が若造だった所為も有るでしょうがねェ。

桂 米朝師の落語「地獄八景亡者の戯れ」に出て来る地獄の寄席のマネキに「桂春団治遂に来演」と言う看板が揚がって居る事ですやろ。 三人が 「漸くコッチャへ来はりましたなァ」と春団治師匠を迎えてる事ですやろ。

もう死んで仕舞ましたのですから体の事なんか気にする事は有りません。4人揃って豪快に酒でも飲んで昔の苦労話に興じて貰いたいもんです。春団治師匠、オオキニ有難うさんでした。
                                   南無阿弥陀仏、頓証菩提、 合掌。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年01月>
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31