mixiユーザー(id:15425768)

2015年12月07日22:06

114 view

弱点

アゴラに「パリ同時テロ」後、個人の自由の制限が欧州でやむなしの声が上がっていると。

「パリ同時テロ」実行犯の潜伏で、ベルギー当局は、テロ警戒レベルを最高の4に引き上げ、

地下鉄や学校などを閉鎖させる一方、商店街でも閉じる店が多く出ました。

大多数の国民は政府のこの処置を受け入れました。

数日後ドイツ、ハノーバー市で予定されていたサッカー親善試合、

ドイツ対オランダ戦が開始直前、 爆弾が仕掛けられた危険性がある、

という外国治安情報筋からの警告を受け、キャンセルに。

競技場のサッカーファンたちは警察当局の通達に対して大きな混乱もなく帰宅。

ソフト・ターゲットのテロだけに、国民の一般生活の制限も甘受しなければならない、

という認識がEU国民の中に強まってきている様子。
 
「パリ同時テロ」後、

欧州連合内で「人の移動の自由」を定めたシェンゲン協定の再考を迫られています。

欧州連合は、内相・法相理事会で、欧州域外との国境監視の強化で合意したばかり。

ブリュッセルの欧州議会ではテロ対策の一環として治安関係者がこれまで要求してきた

飛行旅行者データの保存、共有問題に対しても支持派と慎重派の間で

妥協の動きが出てきています。

特に、中立国スイスではイスラム教徒に対し、

「信仰の自由」の制限もやむを得ないという意見が発生。

イスラム教専門家の中には「宗教の自由」の制限を要求し、

「イスラム教が平和志向の宗教と実証するまで、その信仰の自由を制限すべきだ」と主張。

「宗教の自由」は「言論の自由」、「結社の自由」などと共に基本的人権であり、

憲法に明記している国がほとんどですが、その宗教、信仰の自由も制限すべきだと。

「イスラム教全般に対して疑っているのではないが、疑いを完全には排除できなくなった」と。

スイス以外では「宗教の自由」の制限を求める声はまだ聞かれないものの、

オーストリアのカトリック系週刊誌「フルへェ」は一面に

「自由の弱点」というタイトルの記事を掲載。

人類は歴史を通じて多大の犠牲を払いながら自由を獲得してきた。

しかし、その自由が乱用され、悪用されるケースが増えてきた。

「パリ同時テロ」を実行したテロリストたちはEU域内の自由な移動を利用し、

テロリストを欧州入りさせ、武器を密輸入していたことが明らかになった。

欧米社会では個人の自由への干渉を極度に嫌い、

情報管理に対しても厳しい規制がありますが、

「パリ同時テロ」後、EU国民の意識に変化が見えだしてきました。

自由に弱点があることが明らかになったからです。

なので「安全」を優先し、「自由」の制限もやむ得ないという考えが持ち上がります。

皮肉なのは、平等、友愛と共に、自由を国のシンボルに掲げるフランスで発生。

オランド仏大統領はパリ同時テロ直後、

「われわれはテロリストに脅迫されても自由な社会を放棄する考えはない」と宣言。

ジャン・ジャック・ルソーの

「自由を放棄する者は、人間の資格、権利を放棄することを意味する」

と述べた内容に期する内容です。

「パリ同時テロ」は欧州社会が享受してきた

「自由」の在り方に再考の機会を提示しています。


と、記事は結びます。日本以外の先進国が獲得した自由と言うものは、

本当に多くの血が流されています。

しかし、文章中に出てきたフランスは民主革命後どころか、第二次大戦後に

インドシナの自由を蹂躙しようとする訳ですし、

戦後民主主義の盟主たるアメリカはフランスの火種を自ら燃え上がらせます。


アメリカの「武装の自由」は年間3万人と言う死者を出し、

世界の「宗教の自由」は多くの場合他の宗教の自由と衝突します。

こうなってくると「自由の弱点」ではなく、「自由の定義」から考えなくてはいけないと思います。

0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年12月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記

もっと見る