ロシアの賢さ、泰然たる態度には最近驚かされることが多い。
かつてシリアに毒ガスがある!とアメリカが騒ぎ出し、空爆をするぞ!と脅し始めたとき、ロシアは国際共同チームでの無毒化を提言して見せた。
もちろん、そのほうがずっと平和的であり、シリアのひとびとが苦しむこともない。国連安保理でもこの案は支持され、平和的な対処を行うことができた。
IS(自称イスラーム国)の問題でもそうだ。アメリカはISを口実にシリアの政権を覆そうとしている(もちろん、アメリカが正義でアサド政権が悪だと信じているわけだ)。
アメリカがシリアのアサド政権の軍やシリア市街、シリア市民を「誤爆」してもほとんどニュースにはならない。が、難民が多数あふれ出し、ヨーロッパに押しかけて問題となっていた。
そして、ロシアはアサド政権からの要請を受けて空爆に踏み切った(アメリカは現地政府の承認も要請も受けていないが正義を名乗っている)。
で、日本はというと「新三要件」を出すことによってアメリカの戦争には加担しない、と断っている。
で、ロシアの爆撃機がトルコとシリアの国境付近で撃墜される事態が発生したのだが・・・ロシアの反応はアメリカやフランスとは違う。空爆を強化したり、誰かを悪だと決め付けたりはしていない。もちろん、自己の正当性は主張しているが、決して誰かを非難してはいない。
トルコとの関係は冷え込むだろうが、それはそれ、である。
そしてまた、ロシアは驚くべき問題解決案を出してきた。
http://jp.sputniknews.com/russia/20151125/1221291.html
ISを攻撃するならアメリカ・フランス、そしてトルコも含めた統一参謀本部を創設することを提案したのだ。ロシア軍人の死も、この案が採用されるなら決して無駄にはならない。各攻撃軍は互いの安全が約束され、情報が統一されれば対IS作戦も有効なものになる。
・・・もちろん、米軍やフランス軍の情報にアクセスできるというロシアにとっての大きなメリットもあるし、トルコを押さえる手がかりにもなるわけで、各国がすんなり受け入れるのは難しいだろう(直接攻撃に参加していない各国にとってはメリットがあるので米仏もかなり譲歩させられるだろうね・・・)。
体は大きく、力は強く、多少の怪我があってもたじろがず、悪口を言うものがいても無視できる胆力を持ち、自分の正義を押し付けることもない。ロシアはまさに「熊」だなと思う。
ロシア軍機撃墜でシリア問題は複雑化=メルケル独首相
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=52&from=diary&id=3729202
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