NHK朝の連続ドラマ小説「まれ」の平均視聴率が20%を切った。
といっても、19.4%(関東)は、あっぱれなものだと思う。
自分も石川県が舞台でなければ、とっくに見るのやめていたと思う。
何がいちばん、よろしくないかといえば、
毎週のタイトルにケーキの名前が入っているのに、まったく
どんなケーキか、まともに写し出されないし、話の中でもうまく描写されていないこと。
「ごちそうさん」の料理とちがって、湯気が出てあたたかそうに見えるとかって
確実にうまそうに見える描写はむずかしいかもしれないけれども
ケーキづくりをテーマにしているわりにはケーキの扱いがこんなにぞんざいなのでは、
「ケーキうまそう」とは思えない。
横浜編は、巨匠がつくるケーキが登場して、ケーキ対決も数々あったのに、
パテシエの辻口氏がつくっていたケーキのはずなのに、
ああ、なんで。
それでも横浜編はまだ、おもしろかった。
能登にもどってからの数週間のくるしかったこと。
最近、「バクマン。」を観て、よーくわかったことがある。
ものづくりにかける情熱は描けていたけど、「まれ」には
ものづくりの快感が描けていなかったんだなぁ。
「バクマン。」は絵を描くことが、快感になっている。
漫画描いている本人がたのしいことはもちろんだけど、
Gペンを握って、ひたすらペンを走らせることが快感だって、
画面からはっきり伝わって来ている。
もちろん、プロジェクションマッピングで描き出される絵は
佐藤健が描いたわけではない。
それは、ピアニストの役者がプロの演奏する音楽を聴きながらする演技と
方法論としては同じなのかもされないけれども、ライブ感がある。
他のマンガ家たちもペンを持って描いているところが重ねられると
これはもう、迫るものがあるのである。
だから、毎週の連載が苦しくなってきた時の感覚もよくわかる。
「ジャンプのにおいだぁ〜」は、神木隆之介のアドリブだそうだけど、
そういうふうに五感に訴えてくるところも、この映画のいいところだ。
「バクマン。」プロジェクションマッピングを取り入れた漫画執筆シーンの秘密!
http://www.cinemacafe.net/article/2015/09/14/34124.html
もうひとつ、ヒロインの小松菜奈の撮り方が半端ない。
明らかにライティングが違うし、彼女の写る時だけ風が吹いている。
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