【大相撲】秋場所四日目　疑惑の二番

稀勢の里冷や冷や…物言いも全勝「内容悪くない」
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まず、豪栄道ー逸ノ城。



まあ見ての通り。
「手が先についた」ってことだけを捉えるのなら、
問題なく豪栄道の勝ちですね。
これを「同体と見て」取り直しなんかにしたら、
白鵬曰く「完全に勝っている、審判はしっかりやってくれないと」って話です。
　　＊注　白鵬はこのあと「実は足の甲が先についていた」という話が出て、
　　　　　ちょっと面倒なことになる。
　　　　　相撲の流れ、どっちが先についたか？でいえば、
　　　　　完全に白鵬の勝ちだった。
　　　　　足の甲の事実を除けば。
しかし、当然ながらこの相撲は、
「完全に逸ノ城が押しており」
「豪栄道の体は、浮いているとはいえ土俵の外」
だったわけだから、そこんとこどうなんだよ？って話になる。

「死に体」じゃねえのかよ？と。

これで一番割りを食ったのは、琴欧洲。
彼が豪栄道の状態だった時は、ほぼ100％「負け」にされていた。
もっと相手が先に落ちたことが明らかなときでも、
「体がない」といわれてとにかく負けにされました。
あと、把瑠都にもその傾向はあった。

だから！
「日本人びいきじゃねえの？」って話になっちゃう。

その判定に「一貫性」はあるのか？「統一性」はあるのか？

まあこれから、こうやって「ビデオによる手つき判定重視」でやるのなら、
それはそれでけっこうです。
都合よく、「死に体」「同体」って言い出さなければね。


稀勢の里ー碧山



土俵際はこんな感じ。
まだどっちとも言えない。

で、これ。


これでみると、
碧山は「土俵を割って」いて、稀勢の里は「まだ浮いて」いるように見える。

＜拡大＞



で、次の瞬間は、


もう両者とも「割って」しまいましたね。

このフレーム2個分くらいの時間差で「稀勢の里の勝ち」にするのなら、
それはそれでいいんだけど……とまた、但し書きがつく。

これからは全部そこまで見るんだろうね？
それでいいんだな？

って話になる。

目の前で見ていた式秀がたぶん「同時を主張した」と思われるのに、
ほんとうに「あるかないか」レベルの差をビデオで決めた。

それでいいんだな？

これからは全部、スロー映像で1フレームでもどっちかっぽければ、
「それを採用する」ってことに決めるんだな？

みたいなことですね。


少なくともこの場所中は、
この「運用基準」を徹底してほしいものです。

日本人の優勝がありそうになって「疑惑が増える」なんてのはかんべんしてね。





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稀勢の里冷や冷や…物言いも全勝「内容悪くない」
2015年09月17日 10:22 日刊スポーツ

　大関稀勢の里（２９＝田子ノ浦）が際どい相撲で全勝を守り「第１関門」を突破した。この１年間で２勝３敗と分が悪い東前頭筆頭の碧山（２９）を押し込み、土俵際で突き落とされたが、先に碧山の足が出ており命拾いした。名古屋場所後に引退した兄弟子の元関脇若の里（西岩親方）の魂を受け継ぎ、悲願の初優勝へ突き進む。

　一見、冷や冷やだった。懸賞を受け取る際に物言いがついた。協議は２分を超えた。稀勢の里は、じっと待っていた。ただ、それは「マイクのコードが絡んで（ビデオ室の）声が全然上がってこなかったので待っていた。確認だけ」と伊勢ケ浜審判部長（元横綱旭富士）。軍配通りの勝ち名乗りに、大きく息をついた。

　取組前、北の湖理事長（元横綱）が「第１関門」と言った碧山戦。ここ１年間は２勝３敗で、先場所も敗れた。その負の流れを、攻めて断ち切った。もろ手で押し続ける。土俵際で突き落としに転がって右足が出たが、すんでで押し出していた。攻めの心が呼び込んだ白星。「内容は悪くない」と言い、地元茨城・牛久市からの応援団に「後押ししてくれた」と感謝した。

　今場所の稽古場。風景が変わった。兄弟子の若の里の引退で、背中を見る人がいない。名実ともに部屋を引っ張る立場となった。

　「若関は何が何でも稽古場に来ていましたから、ちょっと違和感がある」と笑うが、若い衆に声を出すことも増えた。くしくも、高安も休場していなくなった。１年余り付け人を務めて「どんな状態でもやり続けてきた、あの人の背中を見てきた。学んだことをしっかり伝えていかないと」。自覚は自然と強まった。

　１３年夏場所を最後に無敗がない序盤５日間。５日目も、先場所敗れた栃煌山を迎える。第２の関門。大本命の白鵬が消えて、またとないチャンスの秋場所は前半が鍵を握る。「いい相撲を取っていきたい」。実りの秋はこれから、収穫の時期を迎える。【今村健人】