mixiユーザー(id:25447723)

2015年09月09日18:06

1170 view

マルセル・モイーズ

(クラシック音楽鑑賞会への書き込みと同一文です)

モーツアルト:フルートとハープの為の協奏曲ハ長調
マルセル・モイーズ(フルート)
リリー・ラスキーヌ(ハープ)
ピエロ・コッポラ指揮・管弦楽団
1931年録音 EMI

を聴いた。

「このCDを皆さんにお勧めしたい」とは言いませんが、もし、「自分のオーディオ装置でSP復刻盤のCDをかけると、まるでクレデンザー蓄音機でSPレコードを聴くような良い音がする」と、自負しているオーディオ・ファンがいたら、お勧めします。
(僕はクレデンザー蓄音機は、昔、SPレコード演奏会で何度も聴いています)

僕のFeastrex田中式バックロードフォンスピーカーは、「クレデンザーみたいだ」とは言いませんが、今、それに近い音が出ています。
それと言うのも、らいらいけんさんが送ってくれた極細のスピーカーケーブルを使いだしてからです。

以前はオルトフォンの高価な太めのOFC(7N)ケーブルを使っていました。

らいらいけんさんに、極細ケーブルを送ってもらった当初は、「どうも、非オーディオ的な音だな」と思っていました。それでまた、オルトフォンケーブルに戻して聴いていましたが、バランス的な不満を感じ、常に「もっといい音がするはずだが」という潜在意識が残り、安心して音楽を聴けない状態でした。

しかし、その後、ゼンハイザーのHD700というヘッドフォンを聴いたのをきっかけに、僕のオーディオ感を変える「目からうろこ」の経験をしました。 このあたりの詳しいことは、別途日記に書きたいと思います。

今は、らいらいけんさんから頂いた極細スピーカーケーブルを使って田中式バックロードを鳴らしています。

HD700というヘッドフォンはバランスの良い、音楽的な音を奏でますが、今の田中式バックロードは、それをそのままスピーカーに拡大したような音で鳴っています。 らいらいけんさんの音楽・オーディオ面の卓越した才能をあらためて見せつけられた思いです。

録音の新しいCDはもちろんのこと、録音の古いCDも良い音で鳴ってこそ、良いオーディオ装置と言えます。
歴史的名演といわれる古い録音は、ベルウッドさんも言われていますが、よい再生装置で鳴らせばよい音で鳴るのです。

やや挑発的な自慢話のようになってしまいました。オーディオの話はこれくらいにしましょう。

マルセル・モイーズは、チェロのカザルスのごとく、「フルートの神様」と言われた伝説の名人です。
やや硬質な、芯のしっかりした音色で、「なるほど、本物とはこうゆう音か」と思わせる演奏です。

カザルスは、音楽的にはともかく、技術的にロストロポービチやヨーヨーマと比べてどうなのか?はよく分かりませんが、モイーズが吹くフルートが、音色と演奏技術の両面で格別であることは素人の僕にもわかります。

有名はシャンセリゼ劇場での「春の祭典」の初演時、フルート・ソロを吹いたのもこのモイーズだそうです。

現在では、ニコレやランパル、パユ等、多くの名フルート奏者の録音を聴くことができますが、その大元たるモイーズの録音を聴けば、フルート演奏の基本がわかり、現代演奏家の聴き方も、より楽しく、深くなるのではないでしょうか?

この4枚組のCDには、アドロフ・ブッシュ指揮によるバッハの管弦楽組曲第2番等、興味ある演奏が詰まっています。

この、モーツアルトのフルートとハープの為の協奏曲では、若き日のリリー・ラスキーヌがハープを弾いています。

ラスキーヌは、その後、ランパル他いろんなフルート奏者と何度も同曲を録音してますが、もし、それらを聴かれて「どうもラスキーヌの良さが、飛び抜けた程にはわからない」と思われていたなら、この演奏を聴いてみて下さい。

丁度、ジャズ・シンガーのヘレン・メリルがクリフォード・ブラウンの伴奏に触発されて、初演にして生涯最高の名歌唱を残したごとく、ラスキーヌも名人モイーズに触発されたのか、輝かしい、あふれんばかりの生命力を感じさせる名演奏となってます。

この演奏が、「初録音にしてラスキーヌ最高の名演奏」と評価されているのも頷けます。












1 16

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する