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2015年07月25日10:05

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良い子のゆーぼう

私は、子供の頃は実に素直な良い子だったと自分では思っているのですが、そう思わない大人もいくらかいたようです。

小学校の先生の家庭訪問では、すぐに理屈を言うと指摘されたそうです。そのことを聞かされた時、私は思いました。理屈を言わなきゃ何を言うんだ、と。どうやら先生の言わんとするところは、何やかやとすぐに口答えをするということだったらしいです。

高学年になった頃、テレビで蒸気機関車の乗務員の活躍をレポした番組を見ました。助士は大きなスコップで缶に立て続けに石炭を放り込む。すごいもんだと思いました。

翌日このことを友達に話すと、俺も見たと言う。そこでさっそく教室にあった石炭ストーブを使って、機関車ごっこが始まりました。私が助士役で、石炭をストーブに何杯か続けてたたき込むと、もうもうと煙が上がり、あたりが真っ白になりました。担任のおばちゃん先生が掛けつけて来て
「ちょっとあんたたち、何やってるの!」
「機関車ごっこだよ、先生」
「そーんなに石炭をくべるから、煙っちゃって大変じゃないの!」
「でも先生、本物の機関車はもっともっと入れてたよ。」

理科の授業では、蝶など昆虫の目は複眼と言って、たくさんの目が集まったものであり、全部の目の像が合わさってひとつの物に見えるのだと教わりました。
「でも先生、そんなことちょうちょに聞いてみなきゃわからないじゃないですか。」

長じて社会人となり、数年が経った頃、工場に配属になりました。

工場にはA参事という、副工場長格の人がいました。
工場ですからヘルメット着用です。私がヘルメットの顎紐を顎の先端に掛けていると、A参事
「おい君い、顎紐ってのはなぁ、こうして顎の奥でしっかり結ばなくちゃ駄目だぞ。うん」
このAさん、私の中ではどうも夏目漱石の「坊ちゃん」に登場する赤シャツとイメージが重なっていました。どうでも良いことをうるさく言うので、何かの機会にちょっと逆らってみようと思っていました。
「でも参事、バッキンガム宮殿の衛兵も顎紐をこうやってますよ。」
するとAさん、本気で怒り始めました。
「何を言うんだ君は!余計なことを言うんじゃないっ!」
このあと続けて、文句があるならまずはバッキンガム宮殿にどうぞ、と言うつもりでしたが、憤死されても困るので、やめました。それにしても、ユーモアを解さない人でした。
「そうか?俺が見たベルリンの無名戦士廟の衛兵は、顎の奥に顎紐を結んでいたぞ。」
とでも言ってくれたら、恐れ入りましたとなるところです。

こうして書いてみると私、小学生時代も、20代後半に差し掛かっても、あまり程度は変わっていなかったことがわかります。それからさらに30年以上経ても、きっと変わっていないのでしょうね。こういうのを「万年青年」とは呼びませんよね、多分。

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