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2015年07月09日07:54

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つくりたくない未来【またしても長文】

今どきの若者は頼もしいな。

「アレ」がとんでもなく危ない代物であることを
よくわかっている。
そして、安倍政権の危険な本質をよく見抜いている。


実際、安保法案には三つの大きな問題がある。

一点目は、現憲法の趣旨と相容れない違憲立法であること。

二点目は、あそこまで憲法の趣旨と相反する法律を
「解釈改憲」というかたちで認めてしまったら、
後は政府が適当な解釈をこじつけさえすれば
憲法に制約されない法律を
好き勝手に作って通す有司専制に道をつけることになり、
現在の日本国憲法だけでなく、
そのさらに根底にある日本の立憲主義そのものの
形骸化または解体につながること。

三点目は、集団的自衛権そのものが
現実に使用されたことがまれで、
その数少ない用例のほとんどが
大国の中小国に対する軍事介入を
正当化するために悪用された「権利」であり、
個別的自衛権とは似て非なる代物であること。

三点目についていえば、
「集団的自衛権の行使」とされたのは、
アメリカのベトナム戦争、ニカラグア事件
ソ連(とワルシャワ条約機構軍)の
ハンガリー動乱とチェコスロバキア動乱、
そして2001年からの「アフガニスタン紛争」ぐらいのものである。

安倍政権はそういう集団的自衛権を含んだ
安保法制を何とか国民に飲み込ませるために
訳のわからんたとえ話を並べたてているわけである。

用例も少なく、その数少ない用例自体も
実質的な「侵略」だったのではないかと疑われるケースがほとんどだから、
筋の通らない例え話をするしかないのだ。

 ※ 実はアフガニスタン紛争では
 日本もテロ特措法を制定して
 2001〜2010年に海上自衛隊の艦艇を派遣して
 インド洋で参加国への給油活動に参加した。
 あれは実質的な「集団的自衛権の行使」だったといわれる。

 一回こっきりの特例措置という形で
 期間限定の特別な法律を作って日本もあれに参加したわけだが、
 安倍ちゃんらの本音は
 「憲法の制約を気にせず、もっと堂々と
 自衛隊を海外に出せるようにしたい!
 そのためには集団的自衛権を認める法律が欲しい」
 というところであろう。

 しかし、そんなことは堂々とできなくてよいのである。

 いままでは政府が憲法の制約を気にして、
 それを横目でうかがうようにしないといけなかったから
 まだよかったのである。

 その活動に厳格な縛りをかけておいたから、
 インド洋の給油活動にせよ、他の自衛隊の平和維持活動にせよ、
 あまり自衛官が矢面に立たされる場所に出ずに済み、
 結果的に今まで戦死者は出さずにすんできた。

 もし、憲法を気にせず海外に自衛隊を派遣できるようになったら、
 アメリカなんかはこう言ってくるに決まっている。
 「日本も後方支援とかだけじゃなくて、
 テロリストの捜索やなんかにも参加して、
 もっと前面に立って『国際貢献』してくれよ」と。

 これが危ない。

 恐らくたいていの日本人にとって、
 一面識もないイラク人やアフガン人などの
 個人を識別することすら難しいであろう。

 それなのに、
 テロリストと善良な一般市民を見分けるなんて、まず無理である。
 勢い直感で「怪しい」とにらんだやつを連行するということになる。
 
 それで多くの市民がテロリストと誤認されて連行され、
 それが米英兵に対する一般市民の憎しみを生み、
 市民を「テロリスト」に変えてしまったあげく、
 爆弾テロなどの主要な標的になる。
 そしてまたテロリスト捜索を強化し……という悪循環を繰り返している。

 アメリカも自国民を危険にさらしたくないもんだから、
 日本政府が愚かにも安保法案を通して
 自衛隊を海外派遣しやすくしたとしたら、
 そういう現場に自衛官が送り込まれて、
 間違いなく多くの殉職者を出す羽目になる。
 また「テロリストを掃討」という名目で
 人殺しもやらざるを得なくなるだろう。

 集団的自衛権の話で突然
 ホルムズ海峡がどうのこうのという話題が出てきたが、
 実際に安保法案が通ったら、
 「ホルムズ海峡」の領域がイラクやシリアまで拡大されて
 たとえば「ホルムズ海峡周辺地域」などという
 訳のわからん名前で呼ばれることになると思う。

実際に遠い異国で命を危険にさらし、
自分も「凶悪なテロリスト」だか「善良な一般市民」だか
判別不能な相手を人殺しさせられることになると知れたら、
自衛官の志願者は激減するであろう。

よほど人不足が深刻になったら徴兵制やら兵役やらを
導入するかもしれないが、
その前段階として、
ニートを狙い撃ちして徴兵したり、
アベノミクスで貧富の格差を意図的に増大させ、
貧困層の若者を自衛隊に吸収するという手も
使ってくるかもわからない。


ん?

「……だろう」「……思う」「……かもわからない」って
結局全部仮定の話ばかりじゃないか、って?

そのセリフは安倍首相に向かって言ってやるべきだろう。

何だいあのムチャムチャな例え話は。

「日本人の母子を輸送している米軍の輸送艦が攻撃されるという場合に
 米軍の艦船を自衛官が守れるようにするのが集団的自衛権」だ?

「三人の不良がいて『安倍は生意気だから今度やっつけてやる』
 と言っている。
 友達のアソウさんと一緒に歩いている時に、
 その不良がアソウさんに殴りかかってきた」だぁ?

根本的に無理があるものを強引に押し通そうとするから、
そういう不可解な状況設定にもとづいた
理の通らない話をせにゃならん羽目になるのだ。 

いずれにせよ、
今の政権が続く限り
一番ワリを食うのが若者たちであることを、
当の若者たちはよくわかっている。

後生畏るべし。


―――――――――――――――――

安保法案反対デモで声上げる学生たちの「つくりたい未来」

「ケンポー、マモレ!」
「戦争法案、絶対ハンタイ!」
「戦争したがる総理はイ・ラ・ナ・イ!!」
ドラムのリズムに身を委ね、体を小刻みにゆすりながら、彼女はマイクを手に叫んでいた。6月12日。夕闇に包まれた首相官邸前には、約1000人が集結しデモが行われていた。群衆の前で声を上げていたのは、都内の音楽大学を卒業した紅子(べにこ)さん(24)。彼女を取り囲むのも10代〜20代の若者ばかりだ。

プロの歌手を目指し、ボーカルレッスンを積む紅子さんが、ほっそりとした体からハスキーな声を絞り出すように鋭利な言葉をマイクにぶつけると、周囲が一斉に呼応する。ストリートファッションに身を包んだ若者たちが、同じように体をゆすり、拳やプラカードを突き上げる。まるで、ロックフェスのワンシーンのようだ。

「ダサくない、圧倒的にカッコいいデモをやりたかった」

こう話すのは、このデモを呼びかけた「SEALDs(シールズ)というグループの中心メンバー・奥田愛基さん(あき・23)。シールズは、安倍政権が強引に推し進める安全保障関連法案(以後、安保法案)を止めるため、これまで政治に無関心と思われてきた10代〜20代の若者たちが立ち上げた。毎週金曜の夜に、国会前や官邸前でデモを行う。いまも、全国にメンバーは増え続け、彼らはLINEを通じて連絡を取り合う。7月3日現在、関東で157人、関西で105人がシールズのメンバーとしてLINEに登録している。

コールの前、紅子さんはスピーチもした。それは次のように締めくくられた。

「私、今日ここに来る前に、来月、海行くときに着る水着を買ってきて、マツエクいくつつけようかな、とか悩んでました。なんか、そういうことで悩んでいる人間が、政治について口を開くことはスタンダードであるべきだし、スタンダードにしたいから、そうなるまでは繰り返し声を上げ続けなくてはいけないんだと思ってここに立っています」

ネット動画でこのスピーチを見た大人たちが、いっせいに「マツエク」を検索するなど、20代女性の等身大の言葉は大きな反響を呼んだ。紅子さんが現在の政治状況を「マジでヤバイ」と思い始めたのは昨年6月。憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認が閣議決定される1カ月ほど前だった。危機感を募らせ、共感できる同世代の意見を探した。そこで見つけたのが、シールズだった。

「政治の話をすると、煙たがる友達もいたし、ツイッターで安倍批判したら友達からフォロー外されて、ズキッと心が痛んだこともありました。でも細かいことを考える前に『今、デモ行かなきゃ後悔する』と思ったんです。私と同世代のコたちは“政治=難しい”と思って、どうしても無関心になってしまう。それを変えるためには、堅苦しい説明じゃ絶対誰も聞いてくれないから。なるべくいつもの自分の言葉で説明しようと思ったんです」

だから水着とマツエクだった。初めてのスピーチの後、紅子さんのツイッターやフェイスブックには続々と彼女を支持するメッセージが寄せられた。あれだけ政治を語る彼女を煙たがっていた友人たちからも「かっこよかった!」「感動して、泣きそうになった!」と、賞賛の声が届いた。

「政治の話題に、ふだんほとんど反応のないコからもメッセージがきました。それがいちばんうれしかった」

北海道札幌市在住の西なほみさん(18)は、6月初旬、ネット上で論戦を繰り広げ、ちょっとした有名人になった。彼女もシールズの一員だ。

バトルの相手は自民党の礒崎陽輔議員。総理の側近で「国家安全保障担当内閣総理大臣補佐官」という肩書まで持っている。そんな偉い先生が6月9日、ツイッターで呟いた。

《集団的自衛権とは、隣の家で出火して(中略)「うちはまだ延焼していないので、後ろから応援します」と言って消火活動に加わらないで、我が家を本当に守れるのかという課題なのです。》

このツイートを目撃した西さんは「は?違うだろ」と、すぐ次のように反論した。

《まず例えが下手。戦争と火事は全く別物だし。戦争は火事と違って少しでも他国の戦争に加担すれば自国も危険にさらす。しかもその解説は個別的自衛権でも十分対応可能です。集団的自衛権と個別的自衛権を勉強してくれないと議論ができません》

やりとりが数回続いた後、磯崎議員は彼女が納得いく回答を出せないまま、西さんをブロック。それを見たほかのユーザーからは「大人げない」「情けない補佐官だ」と辛辣なコメントが数多く寄せられた。

6月26日。毎週金曜日のデモは続いていた。この日はあいにくの雨。それでも国会前には2,500人が集まった。デモは日増しに規模を拡大している。札幌の西さんは言う。

「とはいえ、全体から見ればまだまだ一部だから。もっと安保法案ヤバいって雰囲気をつくらないと。法案を止められなかったとしても、自分の意思表示を何もしないまま好き勝手にされたくない。イヤならちゃんとイヤと言う。それが当たり前の国にしたい。いま何も言わず、将来、子供が生まれたとき戦争する国になってたら、絶対自分を責めると思うから」

雨の国会前にはシールズのメンバーの両親や祖父母世代の参加者も。奥田さんは言う。

「ぼくらの記事読んだ人が『お、若者、頑張ってる、えら〜い』って感じだったら……。『いやいや、それ違うって。これ、あんたの問題だと思うし』って言いたいかな。大人とか若者とか関係なく、いまのヤバい状況を自分のこととして受け止め、動いてください、と」

いまこそ、未来のために。一人ひとりが自らの意志で、声を上げるときだ。

http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=145&from=diary&id=3507002
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