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2015年01月26日00:25

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髪の短い女

評判がいいようだから、書くのをやめようかとも思っていたのだけど、公開されて大分たったので、書くことにする。

「紙の月」
宮沢りえが主演女優賞をもらっていたりするけど、
あの映画の演出は、彼女の演技を活かしていたとはとうてい思えない。
わたしは、あの映画を見ていて、フラストレーションがたまりっぱなしだった。

なぜか、宮沢りえをじっくり観たい、と思う場面になると、スローモーションになって、へんな音楽が入ってきてしまう。

階段から駅のホームへ降りてくる場面
銀行の金庫室へ書類を細工しに行く場面
最後の走る場面

最後の走る場面にいたっては、ああ、見事なフォームだなあ、とその走りっぷりに見とれているや
スローモーションになって、なんだかよくわからないインサートが入ってくる。
旦那や彼氏が今何してるか、ぐらいはまだ、許せるにしても、石橋蓮次がカメラいじってる場面に何の意味があるのか。

キネマ旬報の先号で、宇田川幸洋もさまざまな評を取り上げて、考察していたけど、彼女の動機がどうだかなんて、どうでもよくて、

宮沢りえがきれいなのかどうか、

が映画としては大事なのだと思う。
この映画のポスターは、すばらしくって、宮沢りえが引き立っていたのだけど、
映画の中で、池松壮亮が彼女に惹かれるところはもう少ししっかり描かないと、
宮沢が光らないと思う。

彼女のショートカットの髪が、あんな感じで乱れる場面があればねぇ。


一方、「インターステラー」の宇宙飛行士、アン・ハサウェイは、
びっくりするぐらい魅力的で、マシュー・マコノヒーも「ほれてまうやろ」と思う。
それもまあ私的な恋愛感情を優先しようとする女性像だからか。
彼女は一番年をとらない設定だもんね。

新作では製作も担当しているらしい。

アン・ハサウェイが主演兼製作した話題作『ブルックリンの恋人たち』に魅力は?
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=14&from=diary&id=3242599


女性の髪の魅力を伝えている映画としては、金沢での公開は先週一週間だけだったのだけど
「イーダ」は、よかった。

ポーランドで尼僧の映画。
ブレッソンみたいにストイックで、最小限のセリフで、最小限のカットで、いろんなことを伝えようとしている。
これからカソリックで尼僧になろうというアンナが、実はユダヤ人で、イーダだ、
と初めて会う叔母に伝えられて、両親の墓を探す二人旅に出る。

旅先で、鏡の前で尼僧のヴェールを外す場面で、彼女の髪が初めて露わになる。
その前に、叔母が「きれいな赤い髪なのに」と嘆いていたことが、白黒の画面なのだけど、効いている。匂い立つ女。

アカデミー外国語映画賞にノミネートされてよかったと思えば、撮影賞にもノミネートされていた。
ヨーロッパにおけるユダヤ人の問題は、先のフランスのテロ事件後の反応にもあるように、
我われが思う以上に複雑でいろいろあるようだ。

第87回アカデミー賞(2015年) 全部門ノミネート・その他の賞<映画com>
http://eiga.com/official/oscar/all-others.html

なお、同時にアカデミー外国語映画賞にノミネートされているロシアの
「Leviathan」は、あの「父、帰る」のスギャビンツェフの新作だった。

<「リヴァイアサン」を見る5つの理由 ロシアNOW>
http://jp.rbth.com/arts/2015/01/21/5_51769.html


もう一つ、
高岡、富山でロケをしたという「アオハライド」
観に行く気は今のところ、ないのだけど、
髪の短い、本田翼はいいと思う。

うまく育てれば、いい女優になると思うんだけど、
ちょっと、フランスのレア・セドゥ(「美女と野獣」)にも似てるし。


ショートカットといえば、
能年怜奈の「海月姫」を見ようか見まいか、
川村泰祐って監督は、「のだめカンタービレ」も演出していたから、アニメ的な実写映画になってることは予想がつくし、能年にも合った役柄だとは思うのだけど・・・・・・
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