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2015年01月11日07:36

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「バカどもへのちょうどいい目くらまし」としての嫌韓

傍から見てると確かに、
もう今の日本国内の嫌韓(反中も)の動きは
異常なレベルに達していると思う。

「もう分かった。分かったから、
そんなことは日本国内で日本人に向かって
日本語で言うんじゃなくて、
韓国なり中国なりに行って、
その国の言語を完璧にマスターして、
その国の人々に向かって語るべきだろう?」
と言いたい気がする。

だいたい、最近の新しい大河ドラマで
脚光を浴びてる吉田松陰なんか、
尊王攘夷と叫んで
日本国内で刀を振り回してても意味ない、
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
という訳でペリーの艦隊に乗り込んで
アメリカ密航を企て(結局失敗す)る訳だが、

幕末みたいに
海外渡航が国禁に触れる訳じゃなし
吉田松陰みたいに、
書物からの知識に頼るのではなく、
敵地に乗り込み、敵から学び、
わが目で「敵」を直接知ろうとする
「保守」の奴はいないのだろうか。

日本国内で嫌韓反韓本や反中本を
何百冊買って読んだところで、
韓国や中国の実相は少しもわからない。
まして、そこに書かれていることでもって
当の相手を改めさせるなど
まったくの不可能事である。

この記事で
「『反韓』で日本人は落ちぶれていいのか」
とあるが、

そもそも嫌韓嫌中というのは、
アベノミクスや経済格差で
すでに落ちぶれたか、
現在進行形で落ちぶれつつあるか、
あるいは近い将来落ちぶれそうな
日本人に向かって投げ与えられた、
英語でいう“赤いニシン(red helling)”では
ないかという気がする。

そういう「落ちぶれ層」を
慰撫・鼓舞すると同時に、
日本社会自身が内包する矛盾に
目を向けて指摘する者を
「敵」に内通し、
敵を代弁する反日とか
国賊とかサヨクとか罵倒し、挙句の果ては
「あいつは通名で正体を隠している在日」
というレッテルを貼るに至る。

世論の傾向をそういう方向に誘導する。

嫌韓嫌中垂れ流しメディアはまさに
そのような「赤いニシン」としての役割を
担っているように見える。

誰かそういう仕掛け人がいるのか、
それとも意図的な仕掛けなしで
そういう風になってしまってるのか、
までは何とも言えないけど。

それにしても皮肉なのは、
「マスメディアを中心とした「反韓」「嫌韓」の
感情的な言動や報道がなかなか衰えない」
という、その「マスメディア」の中核の一つが
黒田氏の雇い主であるところの
産経新聞だという点である。

それだけに黒田氏のこの発言は
重いとも言えるのだが、

雇い主に向かって
「産経よ、『反韓・嫌韓煽動』は見苦しい!」
と一言言ってやるべきではありますまいか
黒田勝弘さん……。


――――――――――――
日本人よ、「反韓・嫌韓ブーム」は見苦しい!
黒田勝弘氏、長引く反韓の空気を憂慮

(福田 恵介 :週刊東洋経済 副編集長)

日本では、マスメディアを中心とした「反韓」「嫌韓」の感情的な言動や報道がなかなか衰えない。そんな状況は、在韓経験30年以上、韓国の現代史を見つめてきたベテラン記者にはどう写っているか。産経新聞ソウル駐在客員論説委員で、最近『韓国人の研究』(角川oneテーマ21)を出版した黒田勝弘氏は、「反韓の情熱に驚くばかり」と吐露する。

韓国メディアは産経新聞を「日本を代表する極右新聞」とし、なかでも支局長を長年勤めた黒田氏を「極右言論人」との枕詞をつけて紹介することが多い。そんな黒田氏でも、現在の反韓・嫌韓ブームには強い違和感を感じている。

━━衰えを知らない日本の反韓・嫌韓。この現象をどう見ていますか。

韓国滞在もすでに30年以上、韓国の反日に慣れきってしまった身からすれば、現在の日本の反韓・嫌韓ブームには非常に驚くほかない。なぜここまで広がってしまったのか。そんな中で出版した本書は、親韓本では決してない。かといって、「反韓本」として見てもらっても困るのだが、あえていえば「中間、これが真相本」だ。

━━どういう点が特に驚くべき事象なのでしょうか。

かつて日本でも反韓はあった。たとえば1973年の金大中事件の後がそうだった。この時は第1次反韓ブームと言ってもいいかもしれない。韓国の工作員が後に韓国大統領となった金大中氏(故人)を日本で拉致したという傍若無人ぶりが、日本人の怒りに火を付けた。だが、この時の韓国たたきは政治レベルでの反韓だったと言えるだろう。

反韓への“情熱”はどこから?

ところが現在の反韓は一般大衆にまで深く根付いてしまった。韓流ブームの反動という感じがするほど、情熱的ともいえるようなコリア批判になっている。実に不思議な現象だ。韓流ブームと同じく、反韓も韓国への強い関心の結果だから、日本にとって韓国がそれほど大きな存在になっていたことに改めてびっくりしている。

━━日本の書店には「反韓本」があふれています。

何冊か目を通してみたが、これら反韓本の著者の大部分は韓国の専門家やゆかりがある人ではない。専門家でもない人がなにゆえそれほど韓国に関心を持ち、韓国を批判するのか。読者を含め、その情熱がどこから出てくるのか。

韓国に住んでみると、韓国は発展したものの、生活のあちこちで「まだまだだなあ」と思うことが多い。それを考えると、韓国を目の敵にしてまで批判する感情は覚えない。日本で韓国があれほど袋だたきにされているのを見ると、逆に韓国に同情したくなるほどだ。

━━そうした「情熱」はどこから出ていると思いますか。

友人で京都大学の小倉紀蔵教授から「日本の反韓感情の背景には、(日本の)若い世代の剥奪感がある」と聞いたことがある。剥奪感とは、「韓国のおかげで損をしている」というものらしい。これを韓国人が聞いたら、むしろ彼らがびっくりするだろう。韓国人は、今なお日本に対して剥奪感を感じているからだ。

2000年代から日本や世界で広まった韓流などでようやく、「対日赤字」を少し解消してバランスが若干改善したと韓国人の大半は考えている。ただ、それと「日本から何かを奪っている」とは韓国人は考えないだろう。あくまでも自国の国力回復によって剥奪感の解消はあるからだ。

もともと、韓国人は今でも歴史を含め日本に対する被害意識が強い。日本のほうが韓国と比べて圧倒的に強いという意識がある。日韓のこの意識のギャップは非常に大きい。


日韓メディアが「誤解が誤解」を産む構造に

━━朴槿恵大統領の、いわゆる「告げ口外交」などを見ると、「韓国は日本を邪魔する存在」との見方は首肯する人が多いかもしれません。

反韓の情熱は、確かにそのような告げ口外交から生じているのかもしれない。韓国はことあるごとに日本の足を引っ張る。安倍晋三首相を右翼だなんだとバッシングすることもそうだ。ところが、韓国が日本を批判するたびに、それがネットなどを通じて日本に流れる。それに対して日本人が「また反日か」「けしからん」とすぐ反応する。

そんな反韓ぶりを今度は、韓国メディアが本国に伝える。韓国メディアは反日メディアであり、そんなメディアが毎日のように垂れ流す情報がいかに日本人を刺激しているのかを、彼らは伝えようとはしない。これの堂々巡りであり、誤解が誤解を生み出しているのだ。

━━(聞き手である)記者も韓国に住んだことがあります。当時を振り返っても、実生活でそれほど「反日」を感じたことはありません。

そうだと思う。韓国人は確かに反日だが、24時間365日、いつも反日をしているわけではない。しかし、日本の反韓は「コリアンは365日、いつも反日」を前提にして、それに怒り、不満を述べている。これは、韓国の現状とはどこかズレている。韓国を見て不愉快になってストレスをためる日本人がいるとすれば、そんなストレスを解消するために私が今回本を書いたのだと言っても過言ではない。

私は1970年代から韓国を見てきた。そして住んできた。そして隣国や隣人には多様な側面があることを痛感している。前著の『韓国 反日感情の正体』(同)では、「昼は反日、夜は親日」と書いたが、その続編として、そんな韓国の現実と情報を知ってもらいたい。

━━反韓・嫌韓の感情を持つ日本人に知ってほしい、現実の例を教えてください。

現実として韓国にはまだ「日本に学べ」という意識が強い。政治・外交的にメディアは過度に反日的な報道をするが、一般の人たちが日本に対する拒否感を持っているかと言えば、日常的には壊滅的と言ってもいい。長年韓国に住んできた日本人にとっては逆に寂しいぐらいだ。韓国に住む日本人として、以前は感じざるを得なかったある種の緊張感は今はまったくない。

ところが、そういう現状にもかかわらず、あるいは、そういう現状であるがゆえに、逆にメディアや知識人、政治家がことさら「反日」を叫ぶ。これは「韓国人は反日であるべき」という「べき論」からだ。彼らが意地になって「べき論」で反日を叫んでいる印象が強い。基本的には、これが日本の反韓を刺激しているという構造だろう。

韓国人には「理」の世界と「気」の世界がある。韓国のメディアや知識人が反日を唱えるのはこの「理」の世界、すなわち「べき論」の世界だ。理の世界では「日本を許してはいけない」という意識がある。それが彼らの中で維持されているのだ。

━━黒田さん自身、「韓国に厳しい記事を書く」として、韓国メディアから「日本を代表する極右記者」と紹介されることがあります。韓国で生活をしていて、問題は生じませんか。

日常生活で、私が被害に遭うことはまったくない。昔は産経新聞の支局にも押しかけて記事の内容について抗議されることはあったが、近年はほとんどない。

それもそうだろう。日本の観光客がソウルの地下鉄に乗って日本語を話しても何も問題がない時代だ。昔は露骨に嫌がるか文句を付けられたりしたものだが、今は何もない。これだけ見ても、韓国における日常的な反日が完全に後退していることがわかるだろう。


いまだに「日本あっての韓国」

日本からすれば、韓国は世界中で反日行動をやっている、慰安婦問題でよその政府まで焚き付ける国と考えるかもしれない。そうした、一見、激しい反日は、日本から見れば確かに迷惑で不愉快だが、これは「彼ら自身のため」でもある。

反日は韓国人にとっては今なお「元気のもと」であり、韓国人のアイデンティティ確認の材料であり、世界で韓国人ががんばれるエネルギー源なのだ。いまだ「日本あっての韓国」だから、それ自体はせつないことだが。

━━それでも行き過ぎた反日には、日本人として非常に不愉快になるときがあるのも事実です。

そこまで反日にこだわるのは、韓国人の特殊な考え方、つまり文化があるためだろう。日本の植民地になって、「日本にやられた」「日本の下だ」というコンプレックスがあり、それが民族的うっぷんになっている。これはなった者でないとわからない。日本人としてはなかなか実感しにくいのだが、それが「コリア」なのだと理解するしかない。

韓国のメディアには日本に関する記事が非常に多い。よきにつけあしきにつけ、毎日のように日本、日本、日本なのだ。スクラップしていくとすぐに段ボール箱が一杯になる。「そんなに嫌であれば無視すればよいのに」と思うが、肯定的にも否定的にも日本には関心がきわめて高い。

日本がけしからん存在ならば、無視すればよい。それでも、何かあると日本を見るし、日本に聞いてくる。近現代史を踏まえても、憎悪だけでは説明できない関心の高さだ。そんな韓国人を私はとてもせつなく思う。愛憎織りなす日本への思いは、日本に対する接近感かもしれない。反日だけでは説明できない韓国人像を、反韓を主張する前に知っておいたほうがいいのではないだろうか。


「反韓」で日本人は落ちぶれていいのか

韓国は「日本は先進国だ」と思っていると同時に、自分たちが「日本を上回った」とも思っていない。これまでの自動車や電化製品をはじめとするハードの製品や技術だけではなく、今はソフトパワーの世界で日本はやはり先進国だと思っている。

韓国もハード面ではいいところに来ているが、もはやモノではないと韓国人自身が思い始めた。特に、日本を訪れた人たちはソフトでも日本は先進国だと考えている。そのソフトとは、社会的秩序や安全、安心システム、清潔さ、人々の立ち居振るまい、サービス文化といったものだ。

現在、日本で広がっている反韓は、基本的には国際的に大きくなった韓国の存在感とその特異な反日行動に刺激されたものだ。しかし、韓国自体を「とんでもないことをやらかす存在」と思い込み、そんな韓国のマイナス情報をせっせと集めて溜飲を下げているのは見苦しいと思う。韓国人に対し、日本人はそこまで落ちぶれる必要はない。


http://toyokeizai.net/articles/-/57530
http://toyokeizai.net/articles/-/57530?page=2
http://toyokeizai.net/articles/-/57530?page=3
http://toyokeizai.net/articles/-/57530?page=4
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