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2015年01月04日11:53

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愛よりも非情(Dispara!)




 激しく恋の炎を燃やした男女が、運命に弄ばれた末に悲劇的な結末を迎えるラヴ・ロマンス。イタリアのベストセラー作家ジョルジョ・シェルバネンコの短編小説『Spara Che Ti Passa』を、「カルメン(1983 Saura)」「血の婚礼」などで現代スペイン映画界を代表する巨匠カルロス・サウラの監督・脚本で映画化。アリダ・ケッリが歌う『死ぬほど愛して』が、ヒロインの心の叫びを表して、胸に迫る。主演は「ルルの時代」「フライト・オブ・ジ・イノセント」のフランチェスカ・ネーリと、「愛と精霊の家」「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」のアントニオ・バンデラス。(映画.comより)





 「エクスペ」をきっかけにメンバーに興味を持ち、今はアントニオ・バンデラスにハマっている娘。私の”ビデオコレクション”から先日は「マンボ・キングス わが心のマリア」を探し出しましたが、まだありました。こんな貴重なコレクションが!

制作年月からすると、「マンボ・キングス」(1992年)より1年後になるのですが(と言うことは、バンちゃんすでにそこそこ有名だったってことね)、日本公開は1995年だったようです。どちらにしても、今のような”シネコン”がまだまだなかった時代。映画を見るのも大変だった頃は「見逃してしまって録画」なんてパターンがよくあったのです。で、未鑑賞でそのまま来ちゃってるわけです(笑)。

さて、この作品。映像は美しいけれど、どこか物悲しく、聞きしに勝る悲劇のラブロマンスです。

主人公のバンデラスは新聞記者。今日もカメラマンと一緒にサーカスの取材です。しかし通り一遍の芸ばかりで「つまらん」と先に帰りかけたところで、鮮やかに馬を乗りこなす美女アンナが出て来ます。彼女は馬を乗りこなすばかりではなく、流鏑馬よろしく馬に乗ったままライフル射撃をこなし、しかも狙い定めた的は外しません。

素晴らしい!目を付けたバンデラスは早速取材を申し込みます。適度にあしらわれながらも、取材することに成功するバンちゃん。二人の距離は少しづつ縮まってゆきます。

と、ある日、彼女の車を修理に来た若い修理工たちが美しい彼女に目をつけます。下品な彼らは、サーカスを見に来ても、曲芸をする彼女に向かって「脱げよ」とヤジを飛ばしたりします。そして興行の後、彼女のテントへとやってきます。一度は用心棒に止められ、帰される彼ら。しかし、却って根に持ったのか、深夜にこっそりしのんできます。

ちょうどバンちゃんが来るかもしれないタイミングだったこともあり、うっかりドアを開けてしまったアンナ。ボロボロになるまで輪姦されます。それこそ、膣からの出血が止まらないほど。

相手はわかっています。翌朝、ライフルを持って修理工場に出かけた彼女。知らぬ顔で出勤してきた彼らを片っ端から撃ち殺し、復讐をとげます。ここまでは女性としては「やった!」くらいに思うのですが、しかし現実はそう甘くありません。

出血を止めるための病院にも行けず、今さら警察にも行けません。バンちゃんと連絡も付かず、ボロボロな体で逃走するしかないのです。いくらライフルを持っていると言っても、女一人で徐々に弱る身体を抱えての逃走は、見ている方にも先が見え、ただただ悲惨でしかありません。

しかも世間では「殺人犯」しかもライフルを使う「凶暴犯」であり、「ズベタな女」と流布されます。(字幕にそうあったけど、「ズベタ」って、今使う?私初めて聞きました。意味はなんとなくわかるけど、標準語かな)

事実を把握し、彼女に同情し無事を祈りながら探すバンちゃん。

でも、見つかる頃にはもうどうにも・・・というより、見つかったところでもうどうしようもないですよね。

古い映画だから書いちゃうけど、最終的には民家に立てこもっていたアンナ。しかし、説得役にとバンちゃんの出入りが許される頃には、彼女の体は・・・いえ、心情から言うと、彼の顔を見て安心した彼女は、張り詰めていた気持ちが一気に緩んだのではないでしょうか。

武装した警官たちが突入するころには彼の腕の中でこと切れていたのです。切ないラテンの歌声が響きます。歌詞なんて全然わからないのに、どうしてこんなに悲哀を感じることができるのでしょうか。哀しいですね。また黒縁メガネのバンちゃんも、独特の雰囲気を醸し出し、よくハマっています。

よくできた映画でしたね。当時話題なったのもわかる気がします。女性も美しいし、ラテン男の色気も◎。持っててよかった(笑)。

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