CNNのニュースで、元ブラジル代表のサッカー選手、ペレさんが先日11月から入院していた、
サンパウロの病院を退院したそうです。
記者団の前でペレさんは、「不安だったけれど死ぬ心配はしなかった。
なにしろトレス・コラソンエス(「3つの心臓」の意味)の出身だから、
簡単には死なない」と冗談を飛ばしました。
出身地名を利用したユーモアですね。
しかし、医者からは、腎臓を失う寸前だったと言われたようです。
11月から腎臓透析などの治療を受け、12月7日に集中治療を脱したそうです。
入院中に世界中のファンから寄せられたメッセージに驚いたとペレさんは話し、
みんながこんなに私の容体に注目してくれているとは思わなかった」
と感慨深げだったそうです。
腎臓の状態については、現役時代に片方の腎臓を摘出する手術を受けていたそうです。
自身の危機に瀕してのユーモアで思い出すのは、
アメリカのレーガン元大統領ですね。映画「ボディガード」で、
主人公が左遷される原因になった、レーガン大統領暗殺未遂事件の際、
ヒンクリーから銃撃を受け、出血を伴う重傷を負っていたにもかかわらず
意識ははっきりしていた氏は、
自らの胸から弾丸を取り除く手術の前には執刀外科医に対して、
「あなた方がみな共和党員だといいんだがねぇ」
とジョークを飛ばす余裕さえ見せたそうです。
執刀外科医は民主党員でしたが、
「大統領、今日一日われわれはみんな共和党員です」
と答え、レーガン氏を喜ばせたそうです。
駆けつけた、夫人に対しても
「ハニー、僕は避けるのを忘れていたよ」と。
1926年のボクシング・ヘビー級選手権でのジャック・デンプシー敗戦コメントを引用。
レーガン氏の機知は公になると危機の際にもユーモアを忘れないという、
指導者のあるべき姿を体現したものとして称賛の対象となります。
ペレ氏は地名を用い、自身に直結したわかりやすいジョーク。
レーガン氏は有名な台詞を使い民衆にわかりやすいジョークを発します。
引用などを含め、政治以外の多くのものを経験してきた人物はやはり違うなと感じます。
こういった知識の広さは、レーガン氏がオバマ氏など近年の大統領に比べ、
包容力の大きさみたいなものを感じます。
いまだに人気がたかいのも、行動は強く、当たりは柔らかく、
と言った姿勢からかも知れませんね。
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