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2014年12月03日06:05
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東大和市さんぽ「慶性院・蓮華寺から村山貯水池」
東大和市さんぽ「慶性院・蓮華寺から村山貯水池」
○「市内最古の庚申塔」(芋窪6-1318)
多摩モノレール上北台駅から芋窪街道に入り西に向かうと、慶性院の東南、民家の入口の内側に庚申塔があります。この庚申塔は、村山貯水池（多摩湖）内にあった石川という村にあり、貯水池建設にともない芋窪に移されました。延宝8年(1680)建立の銘があり、東大和市内最古の庚申塔です。
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○「慶性院」(芋窪6-1353)
芋窪にある慶性院・住吉神社・蓮華寺の三社は、多摩湖の湖底となる芋窪村石川の谷にあり、大正11年、ダム建設に伴い同じ芋窪のこの地に移転してきました。最初に訪ねた「慶性院」の本堂はとても大きく、それが400年前の慶長年間（関ヶ原の戦の頃）に建立されたとは驚きです。ご本尊は不動明王。慶性院の開山は慶長6年（1601）に入寂した承秀上人と伝えられます。寺名の慶性は慶長と同義語の転訛で、慶長年間の創建とする説があります。慶性院の山門は、西武球場に近い多摩湖を見下ろす丘陵に「慶性門」として建っています。墓地の入口辺りに、石川の谷から持ってこられたと思われる石造物が沢山並んでいます。三つの石像の真ん中の像に「石川谷」の彫刻が読み取れ、左は庚申供養塔です。
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【水天像】
慶性院の入口にある「水天像」(三基の中央)は、慶性院の第19世住職円鏡法印慈賢が、江戸時代末期に建立したものです。水天は世界を守護する十二天の一つで、水難除けや雨乞いの祈願の対象となるため、池や川のほとりに建てられる例が多いといいます。この像は大正11年、村山貯水池建設に伴って寺が移転した際、現在地に移されました。水天像は全国的にも例が少なく、都内に存在する三基のうち一基できわめて貴重な彫像です。
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○「住吉神社」(芋窪4-153)
慶性院の北東に小さなお堂「住吉神社」があります。住吉神社は、石川の谷では蓮華寺と慶性院の中間に位置し八雲住吉神社ともいわれ、地元では、「天王様」と親しまれた神社です。牛頭天王が祀られていますが勧請年代は不詳です。
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【大口真神社(藤兵衛さんが狼を祀った社)】
社殿の左に建つ境内社「大口真神社」は狼を神格化したもので、猪や鹿から作物を守ることや善人を守護し悪人を罰するとして信仰されています。この社は、多摩湖に沈んだ石川部落に伝わる「藤兵衛さんと狼」の社(やしろ)です。木樵の藤兵衛さんは、喉に骨をつかえて苦しんでいる狼を助けます。狼は朝晩、藤兵衛さんを送り迎えします。その藤兵衛さんが狼を祀った社は、移転と共にこの地に遷りました。上北台2丁目にある中北台公園に、モニュメント「藤兵衛さんと狼」があります。
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○「四ツ街道の馬頭観音」(芋窪4-)
住吉神社の東、四ツ街道バス停のある交差点角に「馬頭観音」があります。この馬頭観音は、高さが約2.7m 程で、市内で最大の馬頭観音です。 文化元年(1804)の建立で、当初からほとんど場所が移動されていないといいます。
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○「蓮華寺」(芋窪3-1615)
馬頭観音の北に「蓮華寺」があります。蓮華寺は、芋窪街道に面して建つ大きな寺院で、昭和42年に建てられた本堂はすごく大きく、東大和市の寺院では最大級の建造物と思われます。なお蓮華寺は蓮花寺とも呼びます。この寺の開山・開基は不明ですが、1631年入寂した承雲を中興開祖とします。
【要石】
蓮華寺の山門の南側に、木立の中の二本のカシの巨木の間に小祠があり、その前に縦１ｍ、横60�僂曚匹寮个�露出しています。昔、村人が耕作のじゃまになるので掘り出そうとしましたが、石は下に行くほど大きくなり、いくら掘っても掘り出すことができませんでした。以来、誰いうことなく「鹿島様（豊鹿島神社）の要石」と呼ぶようになったといいます。現在、さわると良くないことが起こるといわれ、金網で囲って近づけないようになっています。
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○「はやし堂(芋窪観音堂)」(芋窪3-166)
さらに北に向かうと「はやし堂」(芋窪観音堂)があります。はやし堂の本尊は如意輪観世音で、大きさは九寸(約27cm)です。この像は奈良時代の僧・行基の作という言い伝えがあります。観音堂の屋根は寄せ棟宝形造りで赤色の瓦が葺いてあります。狭山三十三観音霊場19番札所。観音堂の左には、大きな石造地蔵菩薩を祀るお堂があります。地蔵菩薩の前に、三体ずつ向かい合った六地蔵が置かれているのが興味深いです。六地蔵は安政2年（1855）造立。中央の地蔵尊は享保7年（1722）造立。
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○「豊鹿島神社」(芋窪1-2067)
青梅街道に出て西に向かうと「豊鹿島(とよかしま)神社」の入口があります。石段の左手前に、「鹿島の大欅」と呼ばれた枯れた大木の株があります。樹齢千余年といわれ、昭和の初めまでは枝が茂っていたご神木です。神社の創建は707年（文武天皇の時代）とされます。豊鹿島神社は芋窪村の鎮守として信仰を集めており、外からは見えませんが本殿は天文19年（1550）に再建されたもので、都内に現存する最古で唯一の室町時代神社建築であるといいます。市の文化財に指定されている木彫りの狛犬も、歴史を感じさせます。境内の説明板に、「神社の獅子頭三点は江戸時代後期の作。市内の高木神社（一人一頭）と豊鹿島神社（二人一組）があったが、明治時代に途絶えた」とあります。
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【モニュメント・ふくろう】
豊鹿島神社の参道にモニュメント「ふくろう」があり、次の説明があります。
《豊鹿島神社の「けやき」は、樹齢千余年、神社の歴史と同じくらいといわれています。現在は、中ががらんどうになってしまい昔の面影はありませんが、昭和の初めまでは枝が大きく茂っていて、その周りを子供たちが十人位で手をつないでまわって遊びました。当時は、人家も少なく、あたりが暗くなるとオッポッポ（ふくろう）がどこからか飛んできては、枝の上で眼を光らせていたので、通りすがりの若い娘たちを驚かせていたとのことです。(『東大和のよもやまばなし』より)》
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【芋窪の地名】
芋窪(いもくぼ)の地名由来は定かではありませんが、最初から「芋」があったのではなく、「井の窪」とも書き、古くから湧水のある窪地といった意味合いとする説が一般的のようです。他に、芋久保、井能窪、井野窪など、時代や文献によって表記は様々にあるといいます。「芋」という字は現在ではあまり好まれませんが、江戸時代以前には、水不足で稲作に適しないこの地方では、芋は重要な食物であったに違いありません。
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【豊鹿島神社奥宮跡(多摩湖自転車道鹿島休憩所)】(多摩湖6丁目)
本殿の裏から坂を上り100mほど北に歩くと、多摩湖一周自転車道の鹿島休憩所に出ます。この丘「鹿島台」の奥に豊鹿島神社の奥宮があり、「豊鹿島宮、奥宮跡」のコンクリート柱が立っています。
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○「笠松坂」(芋窪2丁目)
多摩湖自転車道を西に向かうと、下石川橋を過ぎすぐ左側に芋窪・大橋方面に下る坂があり、この坂を「笠松坂」といいます。東大和市と武蔵村山市の市境の手前になります。道路反対側(北方向)は金網で立ち入ることはできませんが、多摩湖(昔、石川の集落があったところ)に下っています。かつては、この一帯は江戸時代には幕府の御料林で、大きな松の木の枝が笠のように張り出していたという言い伝えがありこの名があります。下り坂(茶畑)の右手丘上には稲荷神社(赤く小さい祠)があり、その近くにある地蔵尊を見ると左側面に「右 山口・所沢、南 砂川・八王子、北 三ヶ島・扇町屋」とあり、道しるべになっています。
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【民話・石川に住む藤兵衛さん】
笠松坂に関して、『東大和のよもやまばなし』に次の民話「石川に住む藤兵衛さん」があります。
《昔、狭山丘陵の山やまに囲まれた石川の谷では、村人が農業や山仕事に精をだして暮しておりました。部落の西からつきでた丘の上に住吉様が祀られていて、その辺は大きな森になっていましたので、北側の谷は日かげ地になり、村の人はそのあたりのことを“日かげ”と呼んでおりました。藤兵衛さんは、うでのよい木こりの親方です。“日かげ”に住んでいましたので、村の人たちからは「日かげの藤兵衛さん」と呼ばれていました。雨が降らなければ、毎朝、笠松坂を通って仕事場に行きます。大きな木の茂った中の坂道は、昼でもうす暗くて淋しいところでした。こうして、藤兵衛さんは笠松坂を毎日通っていたのです。ある朝、いつものように笠松坂をのぼって行くと、先方に獣の姿が見えたので、一瞬足をとめ、よくよく見ると狼です。大きな口をあいて苦しげに、首を何度も振っています。こちらを見て逃げるでもなく、何か頼みたいようす。不思議に思った藤兵衛さんが、こわごわ近よってみると、のどに捨場の肉を食べて骨が刺さって苦しんでいるようです。藤兵衛さんはこわかったけれど、痛かろうと思い、「取ってやるから、よく見せてくれ。おれに食いつくではないぞ。」と云って、骨を取ってやります。狼はうれしそうに首を一つさげて林に入って行きました。その日の夕方です。藤兵衛さんが仕事から笠松坂まで戻って来ると、今朝の狼がでてきて、後についてきます。とうとう家まで送ってくれました。翌朝、藤兵衛さんが家を出ると、あの狼が待っています。帰ってくると、また、待っていて、家までついてきます。こうして、何日間か、朝晩の送り迎えが続きます。狼はおとなしいのですが、藤兵衛さんは気味が悪くてしようがありません。「狼や、そんな姿でついてくると困る。もう明日からはこないでくれよな」とさとすように話してやると、翌日からは姿を見せなくなりました。藤兵衛さんは、狼が御嶽神社のお使いで、大口真神といわれていることを思い、小さなお宮を造り、自分を守ってくれた狼を家の常口へお祭りし、朝晩おがんでおりました。》
話はなおも続き、《大正の初期に、石川の谷が東京市の水道用水池となることにきまり、藤兵衛さんの子孫は芋窪の原へ引越すことになりました。狼を祀ったお宮も、一緒に原組の住吉様の境内に移されました。そして天王様のお社の隣に祀られて、今も人びとのお参りをうけています。（「東大和のよもやまばなし」より）》
この神社が、芋窪4丁目にある住吉神社の境内社「大口真神社」です。また、上北台2丁目にある中北台公園にモニュメント「藤兵衛さんと狼」があります。
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○「村山上ダム(多摩湖上堰堤)」(多摩湖6丁目)
戻って多摩湖に向かいます。多摩湖(村山貯水池)は東京都内にある最大の人造湖で、その長い湖面を分断するように「村山上ダム」(上堰堤)が築造されています。このダムは、大正12年に造られた堤高24mのアースダムで、ダムより上流(西側)が村山上貯水池、下流(東側)を村山下貯水池と区分けされます。村山貯水池は昭和2年に工事が完成し、それまで長い間続いてきた村々は湖底に沈み消滅しました。村人達の多くは、現在の武蔵村山市や東大和市などに移転しました。
【伝承・行人塚】
二ツ池から北の方角(村山下貯水池)、湖底に沈んだ村の南側に続く狭山丘陵の中に、大筋端というところがあり、その山の中に塚がありました。村の人びとはこの塚を「行人塚」(ぎょうにんづか)と呼んでいました。
《昔、ここは足腰の立たなくなった老人や、行きだおれの病人達が、静かに死を待つ場所であったという言い伝えがあります。江戸時代まで、ここには風化された人骨があったとか、夜など死人の怨念が人魂になって飛ぶのを見たとか言う人もいたそうです。いつ頃のことかさだかではありませんが、元禄の頃といわれていますが、一人のお坊さんがここを通りかかり、あまりに悲惨な様子を悲しみ、里人達にその供養をたのみました。「私が打つ鉦（かね）の音を聞いたら、里人よ山にのぼってきて死体をねんごろに葬ってほしい」と。それからというものお坊さんの打つ鉦の音が山合いにひびくと、里人達は山に登って死人を手厚く葬るようになりました。それから誰いうとなく、この塚のことを、「行人塚」と呼ぶようになったそうです。この話は親から子へ、子から孫へと言い伝えられてきたのでしょう。明治になってからもまだ人魂が出るとか言って、あまり人が近寄らなかったようでした。現在でも行人塚と思われる塚が、下貯水池の南側中央あたりにそれらしい形で残っています。（『東大和のよもやまばなし』より）》
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○「湖底の村広場」(所沢市上山口)
多摩湖の上堰堤の北側には「慶性門」があり、その横の丘の上には「ダイダラボッチ（大多羅法師=だいたらほっち）の像」があります。その付近は「湖底の村広場」になっていて、藤づるや泥染のための木が植えられています。
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【慶性門】(多摩湖3丁目)
多摩湖が造られたとき、そこにあった7つの集落から、161戸の家々と3つの寺院、3つの神社が移転を余儀なくされました。大正11年、その寺院のひとつ慶性院は芋窪に移転しましたが、1861年建立の「慶性門」（山門）だけが多摩湖のほとりに保存され、当時を偲ぶことができます。慶性院が石川の谷からこの地に移転した時、この山門が石川の谷に取り残されていました。東京都からの補償金が少なく、当時の檀家は50軒程度で支援も十分に出来ず、山門移転の費用が捻出されなかったとのことです。昭和29年、貯水池愛護会の有志が、荒れ果てたこの門を、現在の場所に移設したといいます。
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【ダイダラボッチ(大多羅法師)の像】
ダイダラボッチは、日本各地に伝承される伝説の巨人です。湖沼はその足跡、山はその落とし物とされ、巨人には、鬼・山伏・弁慶なども当てられているようです。富士山を作ったり、琵琶湖を作ったりしたのもダイダラボッチだそうです。多摩湖の周辺にも、次のようなダイダラボッチの伝説が伝えられています。
《大昔、狭山丘陵の山にダイダラボッチ（大平法師）という大力無双の大男が棲んでいました。ある時、ダイダラボッチは何を思ったのか、藤づるで山を背負ってのっしのっしと歩いてきました。ところが、藤づるがプッツリ切れて、背中の山を落としてしまいました。ダイダラボッチはのけぞり足を踏ん張ったので、その足跡が大きな穴となり、水が湧き出て井戸になりました。これが「ダイダラボッチの井戸」（武蔵村山市中央5丁目）で、常に豊富な水をたたえて干ばつの時も涸れることがなかったそうです。一方、平らだった原に突然降ってきた山は、向山（武蔵村山市神明2丁目）という名の山になりました。》
多摩湖の湖底にあった内堀部落の「デンドロの井戸」にも、ダイダラボッチの伝説があり水が涸れることがなかったといわれます。ダイダラボッチ（大多羅法師=だいたらほっち）はここで、都民の水がめである多摩湖の水を涸らさないように静かに見守っています。
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○「玉湖神社」(多摩湖3丁目)
湖底の村広場から多摩湖自転車道を西に向かうと、ひなびた神社「玉湖神社」（たまのうみじんじゃ）があります。昭和9年12月20日に竣工され、水源、水辺の水神様を祀ったものだそうです。昭和42年、神官の祈祷のもと、みたま遷しがおこなわれ、玉湖神社はその歴史に幕をおろしたそうで今は誰もいませんが、今でも誰もいない境内からひっそりと多摩湖を見守っているのです。境内には「殉職者之碑」があります。昔、多摩湖施工時に労働者の方が亡くなられたのでしょうか？
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【狭山富士(どろっぷじ)】
多摩湖の北に、「狭山富士」(どろっぷじ)があます。
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【多摩湖沿いのタヌキの墓】
玉湖神社から200〜300ｍ先の県道と多摩湖自転車道の間の植え込みに、何やら文字が書いてある石があります。近づいてみますと「2005年4月22日頃、車にはねられ、多摩湖に住むタヌキの墓」と書かれています。心優しい人が建てたのでしょう。このタヌキの墓は、ネット上で密かな話題となっているのです。
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○「金乗院(山口観音)」(所沢市上山口2203)
弘法大師の開基といわれる真言宗の寺。絵馬、天井一面の墨絵の竜、千手観音等が有名で、他にも貴重な文化財が沢山あります。武蔵野33観音第13番札所。
【新田義貞誓い桜】
三門をくぐると石段があり、それを上りきるとすぐ右手に小屋がありその中に白い木馬があります。『太平記』で有名な武将・新田義貞が馬を奉納したということを今に伝える馬の像です。それからまた段をあがった上に「新田義貞誓いの桜」という桜の木があります。鎌倉幕府打倒を目指して進軍した新田義貞は、山口観音こと金乗院で必勝祈願をしたといいます。
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○「狭山不動尊 (不動寺)」(所沢市上山口)
このお寺は、昭和50年西武鉄道グループが当時のオーナーの堤義明と親しかった寛永寺の助力によって、天台宗別格本山として建立しました。西武ライオンズの選手達が必勝祈願をするお寺です。国の重要文化財に指定されている芝増上寺にあった旧台徳院(徳川第二代将軍秀忠)霊廟の勅額門・御成門・丁子門をはじめ、由緒ある建造物が全国各地から移築されています。
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○「市内最古の庚申塔」(芋窪6-1318)
多摩モノレール上北台駅から芋窪街道に入り西に向かうと、慶性院の東南、民家の入口の内側に庚申塔があります。この庚申塔は、村山貯水池（多摩湖）内にあった石川という村にあり、貯水池建設にともない芋窪に移されました。延宝8年(1680)建立の銘があり、東大和市内最古の庚申塔です。
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○「慶性院」(芋窪6-1353)
芋窪にある慶性院・住吉神社・蓮華寺の三社は、多摩湖の湖底となる芋窪村石川の谷にあり、大正11年、ダム建設に伴い同じ芋窪のこの地に移転してきました。最初に訪ねた「慶性院」の本堂はとても大きく、それが400年前の慶長年間（関ヶ原の戦の頃）に建立されたとは驚きです。ご本尊は不動明王。慶性院の開山は慶長6年（1601）に入寂した承秀上人と伝えられます。寺名の慶性は慶長と同義語の転訛で、慶長年間の創建とする説があります。慶性院の山門は、西武球場に近い多摩湖を見下ろす丘陵に「慶性門」として建っています。墓地の入口辺りに、石川の谷から持ってこられたと思われる石造物が沢山並んでいます。三つの石像の真ん中の像に「石川谷」の彫刻が読み取れ、左は庚申供養塔です。
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【水天像】
慶性院の入口にある「水天像」(三基の中央)は、慶性院の第19世住職円鏡法印慈賢が、江戸時代末期に建立したものです。水天は世界を守護する十二天の一つで、水難除けや雨乞いの祈願の対象となるため、池や川のほとりに建てられる例が多いといいます。この像は大正11年、村山貯水池建設に伴って寺が移転した際、現在地に移されました。水天像は全国的にも例が少なく、都内に存在する三基のうち一基できわめて貴重な彫像です。
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○「住吉神社」(芋窪4-153)
慶性院の北東に小さなお堂「住吉神社」があります。住吉神社は、石川の谷では蓮華寺と慶性院の中間に位置し八雲住吉神社ともいわれ、地元では、「天王様」と親しまれた神社です。牛頭天王が祀られていますが勧請年代は不詳です。
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【大口真神社(藤兵衛さんが狼を祀った社)】
社殿の左に建つ境内社「大口真神社」は狼を神格化したもので、猪や鹿から作物を守ることや善人を守護し悪人を罰するとして信仰されています。この社は、多摩湖に沈んだ石川部落に伝わる「藤兵衛さんと狼」の社(やしろ)です。木樵の藤兵衛さんは、喉に骨をつかえて苦しんでいる狼を助けます。狼は朝晩、藤兵衛さんを送り迎えします。その藤兵衛さんが狼を祀った社は、移転と共にこの地に遷りました。上北台2丁目にある中北台公園に、モニュメント「藤兵衛さんと狼」があります。
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○「四ツ街道の馬頭観音」(芋窪4-)
住吉神社の東、四ツ街道バス停のある交差点角に「馬頭観音」があります。この馬頭観音は、高さが約2.7m 程で、市内で最大の馬頭観音です。 文化元年(1804)の建立で、当初からほとんど場所が移動されていないといいます。
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○「蓮華寺」(芋窪3-1615)
馬頭観音の北に「蓮華寺」があります。蓮華寺は、芋窪街道に面して建つ大きな寺院で、昭和42年に建てられた本堂はすごく大きく、東大和市の寺院では最大級の建造物と思われます。なお蓮華寺は蓮花寺とも呼びます。この寺の開山・開基は不明ですが、1631年入寂した承雲を中興開祖とします。
【要石】
蓮華寺の山門の南側に、木立の中の二本のカシの巨木の間に小祠があり、その前に縦１ｍ、横60�僂曚匹寮个�露出しています。昔、村人が耕作のじゃまになるので掘り出そうとしましたが、石は下に行くほど大きくなり、いくら掘っても掘り出すことができませんでした。以来、誰いうことなく「鹿島様（豊鹿島神社）の要石」と呼ぶようになったといいます。現在、さわると良くないことが起こるといわれ、金網で囲って近づけないようになっています。
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○「はやし堂(芋窪観音堂)」(芋窪3-166)
さらに北に向かうと「はやし堂」(芋窪観音堂)があります。はやし堂の本尊は如意輪観世音で、大きさは九寸(約27cm)です。この像は奈良時代の僧・行基の作という言い伝えがあります。観音堂の屋根は寄せ棟宝形造りで赤色の瓦が葺いてあります。狭山三十三観音霊場19番札所。観音堂の左には、大きな石造地蔵菩薩を祀るお堂があります。地蔵菩薩の前に、三体ずつ向かい合った六地蔵が置かれているのが興味深いです。六地蔵は安政2年（1855）造立。中央の地蔵尊は享保7年（1722）造立。
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○「豊鹿島神社」(芋窪1-2067)
青梅街道に出て西に向かうと「豊鹿島(とよかしま)神社」の入口があります。石段の左手前に、「鹿島の大欅」と呼ばれた枯れた大木の株があります。樹齢千余年といわれ、昭和の初めまでは枝が茂っていたご神木です。神社の創建は707年（文武天皇の時代）とされます。豊鹿島神社は芋窪村の鎮守として信仰を集めており、外からは見えませんが本殿は天文19年（1550）に再建されたもので、都内に現存する最古で唯一の室町時代神社建築であるといいます。市の文化財に指定されている木彫りの狛犬も、歴史を感じさせます。境内の説明板に、「神社の獅子頭三点は江戸時代後期の作。市内の高木神社（一人一頭）と豊鹿島神社（二人一組）があったが、明治時代に途絶えた」とあります。
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【モニュメント・ふくろう】
豊鹿島神社の参道にモニュメント「ふくろう」があり、次の説明があります。
《豊鹿島神社の「けやき」は、樹齢千余年、神社の歴史と同じくらいといわれています。現在は、中ががらんどうになってしまい昔の面影はありませんが、昭和の初めまでは枝が大きく茂っていて、その周りを子供たちが十人位で手をつないでまわって遊びました。当時は、人家も少なく、あたりが暗くなるとオッポッポ（ふくろう）がどこからか飛んできては、枝の上で眼を光らせていたので、通りすがりの若い娘たちを驚かせていたとのことです。(『東大和のよもやまばなし』より)》
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【芋窪の地名】
芋窪(いもくぼ)の地名由来は定かではありませんが、最初から「芋」があったのではなく、「井の窪」とも書き、古くから湧水のある窪地といった意味合いとする説が一般的のようです。他に、芋久保、井能窪、井野窪など、時代や文献によって表記は様々にあるといいます。「芋」という字は現在ではあまり好まれませんが、江戸時代以前には、水不足で稲作に適しないこの地方では、芋は重要な食物であったに違いありません。
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【豊鹿島神社奥宮跡(多摩湖自転車道鹿島休憩所)】(多摩湖6丁目)
本殿の裏から坂を上り100mほど北に歩くと、多摩湖一周自転車道の鹿島休憩所に出ます。この丘「鹿島台」の奥に豊鹿島神社の奥宮があり、「豊鹿島宮、奥宮跡」のコンクリート柱が立っています。
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○「笠松坂」(芋窪2丁目)
多摩湖自転車道を西に向かうと、下石川橋を過ぎすぐ左側に芋窪・大橋方面に下る坂があり、この坂を「笠松坂」といいます。東大和市と武蔵村山市の市境の手前になります。道路反対側(北方向)は金網で立ち入ることはできませんが、多摩湖(昔、石川の集落があったところ)に下っています。かつては、この一帯は江戸時代には幕府の御料林で、大きな松の木の枝が笠のように張り出していたという言い伝えがありこの名があります。下り坂(茶畑)の右手丘上には稲荷神社(赤く小さい祠)があり、その近くにある地蔵尊を見ると左側面に「右 山口・所沢、南 砂川・八王子、北 三ヶ島・扇町屋」とあり、道しるべになっています。
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【民話・石川に住む藤兵衛さん】
笠松坂に関して、『東大和のよもやまばなし』に次の民話「石川に住む藤兵衛さん」があります。
《昔、狭山丘陵の山やまに囲まれた石川の谷では、村人が農業や山仕事に精をだして暮しておりました。部落の西からつきでた丘の上に住吉様が祀られていて、その辺は大きな森になっていましたので、北側の谷は日かげ地になり、村の人はそのあたりのことを“日かげ”と呼んでおりました。藤兵衛さんは、うでのよい木こりの親方です。“日かげ”に住んでいましたので、村の人たちからは「日かげの藤兵衛さん」と呼ばれていました。雨が降らなければ、毎朝、笠松坂を通って仕事場に行きます。大きな木の茂った中の坂道は、昼でもうす暗くて淋しいところでした。こうして、藤兵衛さんは笠松坂を毎日通っていたのです。ある朝、いつものように笠松坂をのぼって行くと、先方に獣の姿が見えたので、一瞬足をとめ、よくよく見ると狼です。大きな口をあいて苦しげに、首を何度も振っています。こちらを見て逃げるでもなく、何か頼みたいようす。不思議に思った藤兵衛さんが、こわごわ近よってみると、のどに捨場の肉を食べて骨が刺さって苦しんでいるようです。藤兵衛さんはこわかったけれど、痛かろうと思い、「取ってやるから、よく見せてくれ。おれに食いつくではないぞ。」と云って、骨を取ってやります。狼はうれしそうに首を一つさげて林に入って行きました。その日の夕方です。藤兵衛さんが仕事から笠松坂まで戻って来ると、今朝の狼がでてきて、後についてきます。とうとう家まで送ってくれました。翌朝、藤兵衛さんが家を出ると、あの狼が待っています。帰ってくると、また、待っていて、家までついてきます。こうして、何日間か、朝晩の送り迎えが続きます。狼はおとなしいのですが、藤兵衛さんは気味が悪くてしようがありません。「狼や、そんな姿でついてくると困る。もう明日からはこないでくれよな」とさとすように話してやると、翌日からは姿を見せなくなりました。藤兵衛さんは、狼が御嶽神社のお使いで、大口真神といわれていることを思い、小さなお宮を造り、自分を守ってくれた狼を家の常口へお祭りし、朝晩おがんでおりました。》
話はなおも続き、《大正の初期に、石川の谷が東京市の水道用水池となることにきまり、藤兵衛さんの子孫は芋窪の原へ引越すことになりました。狼を祀ったお宮も、一緒に原組の住吉様の境内に移されました。そして天王様のお社の隣に祀られて、今も人びとのお参りをうけています。（「東大和のよもやまばなし」より）》
この神社が、芋窪4丁目にある住吉神社の境内社「大口真神社」です。また、上北台2丁目にある中北台公園にモニュメント「藤兵衛さんと狼」があります。
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○「村山上ダム(多摩湖上堰堤)」(多摩湖6丁目)
戻って多摩湖に向かいます。多摩湖(村山貯水池)は東京都内にある最大の人造湖で、その長い湖面を分断するように「村山上ダム」(上堰堤)が築造されています。このダムは、大正12年に造られた堤高24mのアースダムで、ダムより上流(西側)が村山上貯水池、下流(東側)を村山下貯水池と区分けされます。村山貯水池は昭和2年に工事が完成し、それまで長い間続いてきた村々は湖底に沈み消滅しました。村人達の多くは、現在の武蔵村山市や東大和市などに移転しました。
【伝承・行人塚】
二ツ池から北の方角(村山下貯水池)、湖底に沈んだ村の南側に続く狭山丘陵の中に、大筋端というところがあり、その山の中に塚がありました。村の人びとはこの塚を「行人塚」(ぎょうにんづか)と呼んでいました。
《昔、ここは足腰の立たなくなった老人や、行きだおれの病人達が、静かに死を待つ場所であったという言い伝えがあります。江戸時代まで、ここには風化された人骨があったとか、夜など死人の怨念が人魂になって飛ぶのを見たとか言う人もいたそうです。いつ頃のことかさだかではありませんが、元禄の頃といわれていますが、一人のお坊さんがここを通りかかり、あまりに悲惨な様子を悲しみ、里人達にその供養をたのみました。「私が打つ鉦（かね）の音を聞いたら、里人よ山にのぼってきて死体をねんごろに葬ってほしい」と。それからというものお坊さんの打つ鉦の音が山合いにひびくと、里人達は山に登って死人を手厚く葬るようになりました。それから誰いうとなく、この塚のことを、「行人塚」と呼ぶようになったそうです。この話は親から子へ、子から孫へと言い伝えられてきたのでしょう。明治になってからもまだ人魂が出るとか言って、あまり人が近寄らなかったようでした。現在でも行人塚と思われる塚が、下貯水池の南側中央あたりにそれらしい形で残っています。（『東大和のよもやまばなし』より）》
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○「湖底の村広場」(所沢市上山口)
多摩湖の上堰堤の北側には「慶性門」があり、その横の丘の上には「ダイダラボッチ（大多羅法師=だいたらほっち）の像」があります。その付近は「湖底の村広場」になっていて、藤づるや泥染のための木が植えられています。
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【慶性門】(多摩湖3丁目)
多摩湖が造られたとき、そこにあった7つの集落から、161戸の家々と3つの寺院、3つの神社が移転を余儀なくされました。大正11年、その寺院のひとつ慶性院は芋窪に移転しましたが、1861年建立の「慶性門」（山門）だけが多摩湖のほとりに保存され、当時を偲ぶことができます。慶性院が石川の谷からこの地に移転した時、この山門が石川の谷に取り残されていました。東京都からの補償金が少なく、当時の檀家は50軒程度で支援も十分に出来ず、山門移転の費用が捻出されなかったとのことです。昭和29年、貯水池愛護会の有志が、荒れ果てたこの門を、現在の場所に移設したといいます。
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【ダイダラボッチ(大多羅法師)の像】
ダイダラボッチは、日本各地に伝承される伝説の巨人です。湖沼はその足跡、山はその落とし物とされ、巨人には、鬼・山伏・弁慶なども当てられているようです。富士山を作ったり、琵琶湖を作ったりしたのもダイダラボッチだそうです。多摩湖の周辺にも、次のようなダイダラボッチの伝説が伝えられています。
《大昔、狭山丘陵の山にダイダラボッチ（大平法師）という大力無双の大男が棲んでいました。ある時、ダイダラボッチは何を思ったのか、藤づるで山を背負ってのっしのっしと歩いてきました。ところが、藤づるがプッツリ切れて、背中の山を落としてしまいました。ダイダラボッチはのけぞり足を踏ん張ったので、その足跡が大きな穴となり、水が湧き出て井戸になりました。これが「ダイダラボッチの井戸」（武蔵村山市中央5丁目）で、常に豊富な水をたたえて干ばつの時も涸れることがなかったそうです。一方、平らだった原に突然降ってきた山は、向山（武蔵村山市神明2丁目）という名の山になりました。》
多摩湖の湖底にあった内堀部落の「デンドロの井戸」にも、ダイダラボッチの伝説があり水が涸れることがなかったといわれます。ダイダラボッチ（大多羅法師=だいたらほっち）はここで、都民の水がめである多摩湖の水を涸らさないように静かに見守っています。
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○「玉湖神社」(多摩湖3丁目)
湖底の村広場から多摩湖自転車道を西に向かうと、ひなびた神社「玉湖神社」（たまのうみじんじゃ）があります。昭和9年12月20日に竣工され、水源、水辺の水神様を祀ったものだそうです。昭和42年、神官の祈祷のもと、みたま遷しがおこなわれ、玉湖神社はその歴史に幕をおろしたそうで今は誰もいませんが、今でも誰もいない境内からひっそりと多摩湖を見守っているのです。境内には「殉職者之碑」があります。昔、多摩湖施工時に労働者の方が亡くなられたのでしょうか？
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【狭山富士(どろっぷじ)】
多摩湖の北に、「狭山富士」(どろっぷじ)があます。
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【多摩湖沿いのタヌキの墓】
玉湖神社から200〜300ｍ先の県道と多摩湖自転車道の間の植え込みに、何やら文字が書いてある石があります。近づいてみますと「2005年4月22日頃、車にはねられ、多摩湖に住むタヌキの墓」と書かれています。心優しい人が建てたのでしょう。このタヌキの墓は、ネット上で密かな話題となっているのです。
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○「金乗院(山口観音)」(所沢市上山口2203)
弘法大師の開基といわれる真言宗の寺。絵馬、天井一面の墨絵の竜、千手観音等が有名で、他にも貴重な文化財が沢山あります。武蔵野33観音第13番札所。
【新田義貞誓い桜】
三門をくぐると石段があり、それを上りきるとすぐ右手に小屋がありその中に白い木馬があります。『太平記』で有名な武将・新田義貞が馬を奉納したということを今に伝える馬の像です。それからまた段をあがった上に「新田義貞誓いの桜」という桜の木があります。鎌倉幕府打倒を目指して進軍した新田義貞は、山口観音こと金乗院で必勝祈願をしたといいます。
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○「狭山不動尊 (不動寺)」(所沢市上山口)
このお寺は、昭和50年西武鉄道グループが当時のオーナーの堤義明と親しかった寛永寺の助力によって、天台宗別格本山として建立しました。西武ライオンズの選手達が必勝祈願をするお寺です。国の重要文化財に指定されている芝増上寺にあった旧台徳院(徳川第二代将軍秀忠)霊廟の勅額門・御成門・丁子門をはじめ、由緒ある建造物が全国各地から移築されています。
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