逃げ出したかった

昨日、バイトで気分が悪くなって嘔吐しそうだった。

帰ってきてからは、それ以上に酷い事になった。
疲れから来る、ある種の衝動。

一線を越えそうな瞬間もあった。

思えば先月、停滞している事が余りにも多すぎた。
派遣先の仕事の結果もあやふやな状況。
その他にも、余計な事は舞い込んでくる始末。

先月だけでもない。
もっと昔から続いている事もある。

最近、眠ろうと思っても眠れない。
そんな日も多かった。

だから、一杯飲んだ。
それで眠れるならと思って。
ただ、飲んで寝るのかと思いきや、俺は本を書いていた。
ほんの少しだけど。
書いた。

そうして、ある結論に達した。

思えば、今年を振り返って見ると大きな事は沢山あった。
ありすぎる程ではないにしろあった。

終わったと思った事も、終っていなかったのだろう。
今継続中の事なんてものはもっての外である。

そう考えると苦笑しか出ない。

結局、何かにしがみつく事も、何かにすがろうとする事も、結局は逃避なのかもしれない。

必要なのは熱量に冒される事ではなく、冷静に考える事だったのかもしれない。
今ならそう思える。

目の前だけ見ている事も必要ではあるが、目先だけでは心もとない。
遠くを見る事はいいことだが、それに固執すれば、足元をすくわれる事もある。

ただ、今必要なのは、冷静さなのかもしれない。

遠くを見る目。
音を聞き分ける耳。
そしてそれらを判断し、理解する脳。

それが肝要なり。

今は、まだ全てはできない。
故に成すべきは一つなのかもしれない。

ただ、固執は避けるべきである。
必要なのは平穏であるべきである。