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2014年09月22日00:45

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飛騨川本谷、沢登り記録その1

もう一週間前になる。
飛騨川完全遡行へ行ってきた。
野麦集落から飛騨川源流を遡り、乗鞍岳の頂上へ登った。

ちょっと遅れたけど日記に書いておく。
今日から3日間で書く予定。


9月12日(金)

交通違反問題が解決して、ホッとしてまもなく。
同行者と合流して、名古屋を出発した。
まだ午後4時だ。
ゆっくり国道41号線を北上する。

野麦集落の廃学校舎「野麦学舎」についたのが午後8時。
のんびり酒を飲んで寝る。

9月13日(土)

午前4時に起床。
集落のはずれの林道入口に車を移動する。
歩き始めたのが午前5時20分。
フォト

まだ少し暗い未舗装の林道をとぼとぼと歩く。
ここが標高1300メートル。
乗鞍の頂上まで1700メートルを登るのだ。

30分ほどで飛騨川の支流の橋に来た。
ここで沢に入る。
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少し下流に下っていく。
すぐに飛騨川との合流点だ。
ここから河原を辿っていく。

傾斜も緩やかで、石がゴロゴロしている。
渡渉も難しくない。
フォト

順調に歩いて行くが、なにしろ遠い。
1時間ほど歩いた。
だんだん飽きてきた。
すぐ上の尾根には、さっきの林道が続いている。
踏み跡らしきものがあったので、もう一度林道に上がることにした。
50メートルほどの上りだったけど、登ってしまえばあとは楽なものだ。
フォト

またのんびりした気分で林道を歩いて行く。
2キロ近く歩くと、道は途切れて踏み跡だけになった。
その踏み跡のいちばん奥の斜面が、もう一度沢に降りられそうだ。
草付きの斜面を降りて行き、また沢に戻った。

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さらに遡行を続ける。
1時間ほどでだんだん傾斜が急になり、滝が見えてきた。
ちょうど正午ごろ、滝の下に着いた。
岳谷滝という二段100メートルの滝だ。
下の滝はなんとか登れても、上の滝はオーバーハングになっている。
高巻きするしかない。
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滝のすぐ右の手前が谷状になっている。
これを登れば下の滝上あたりまでは行けそうだ。

ボロボロの草付きを登っていく。
上がりきったら、その先は崖になっていた。
これも登ることはできない。
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右の方へトラバースする。
つまり滝から遠ざかるように横へ移動していった。

小さな尾根や谷を横切りながら、登れそうな斜面を探していく。
崖が途切れたあたり、急斜面だけど直登できそうなところがあった。
クマザサが密生していて、笹の葉っぱにつかまりながら登っていく。
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だんだん同行者が疲れてきた。
最後にほとんど垂直な登りがあった。
同行者はこれを越えることができない。

先に登ったわたしは上からロープを垂らした。
同行者はロープにぶら下がるように登ってきた。
なんだかヘトヘトになっている。

斜面を登り切ったとき、時間はもう2時を過ぎていた。
同行者は座り込んでしまった。
でもここでビバークはできない。
水がないからだ。
沢に戻らなければ。

よろよろと歩く同行者を連れて、クマザサの山の中を歩いて行く。
沢からはかなり離れてしまった。
方角を決めて、適当に歩いて行く。
川の流れる音が聞こえてくる。
とにかくそちらの方へ、草を掻き分けて歩いて行く。

やっと沢が見えた。
でも水面は崖の遙か下だ。
50メートルは下らないといけない。
沢はゴルジュ(廊下)になっていて、わたしたちはその上にいる。
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ここでロープを使って降りることもできる。
でも下を見ると大きな滝がいくつも続いている。
面白そうだけど、同行者の体力では登れないだろう。
このまま崖の上を上流に向かって歩いて行くことにした。

道のないクマザサの緩斜面を歩いて行く。
歩きにくいけど、滝を登るよりは楽だと、同行者に言い聞かせながら。

やがて崖が低くなり、沢が近づいてきた。
小さな支流を横切った先で、また飛騨川本流に戻った。

時間はもう4時だ。
このまま疲れきった同行者を連れ回しても仕方がない。
ちょうど小さな平地があったのでツェルトを張ることにした。

標高は2000メートル。
明日まだ1000メートル上がらなければいけない。

簡易用の小さなテントなので、荷物はすべて外に出す。
身体だけテントに入れる。
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沢の流れる音を聞きながら、酒も飲まずに寝てしまった。
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