最近、なかなかこんな映画には出会わない。
見終わった後すぐに、もう一度、最初から最後まで見直したい、と思った。
それは濃密な描き込みと動きの感触を堪能したいという、欲望に他ならない。
「かぐや姫の物語」
打ちのめされた。
物語の雰囲気は、東映動画初期の名作である「白蛇伝」や「わんぱく王子の大蛇退治」に似ているとも思う。
高畑勲については、今回、いろいろと取り上げられている。
8年間、出来上がるかどうか不安だっただろう、若いプロデューサー。
美術や作画の人は、徹底的に粘られたようで、あまり多くを語りたくないぐらい。
絵を描けない高畑だからこそ、シビアな要求が出せるのだろう。
金銭面でバックアップした会社もすごいのだけど。
普通なら10分のアートフィルムでやるようなことを長編の劇場映画にして、しかも、ちゃんと見せる娯楽作品に仕立て上げている。
高畑と音楽の久石譲が語っている。YOMIURI ONLINE の記事
http://www.yomiuri.co.jp/entertainment/ghibli/ginterview/20131203-OYT8T00769.htm
作画の田辺修の絵は、人物の首を描いていない場面も多くて、びっくりする。
美女は首が長い、ってイメージから完全に脱却しているのである。
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